プレイレポート
絶妙なバランス調整のバトルが楽しい「セブンスドラゴン2020」のプレイレポートを掲載。ドラゴンに支配された2020年の東京を冒険してみた
本作は,「ファンタシースター」シリーズや「エターナルアルカディア」などを手がけたセガの小玉理恵子氏がプロデューサーを,「世界樹の迷宮」「超執刀 カドゥケウス」などを手がけたイメージエポックの新納一哉氏がディレクターを務めている。また音楽については,数々のゲーム音楽の制作で知られる古代祐三氏を,キャラクターデザインには漫画家/イラストレーターとして活躍中の三輪士郎氏を起用している。
本作は2009年3月に発売されたRPG「セブンスドラゴン」(NDS)の続編となるが,プラットフォームをニンテンドーDSからPSPへと移し,世界観も大きく様変わりしている。
人とドラゴンとの戦いであったり,自由度の高いキャラクターメイキングであったり,そして戦略性の高いゲームシステムであったりと,前作の“核”といえる部分はしっかりと受け継ぎつつも,まったく別のストーリーが展開する。そのため,前作をプレイしたことのない人でも,すんなり物語に入り込むことができるはずだ。
今回は,実際に「セブンスドラゴン2020」をプレイした印象とともに,ネタバレを避けつつゲーム内容を紹介していこう。
「セブンスドラゴン2020」公式サイト
自分の分身を作るキャラクターメイキングでは,30人の声優からボイスを選択可能
男女5つずつ,合計10種類の外見から好きなものを選び,ボイスは男女で15人ずつ,以下の豪華声優陣が演じた声から選べるようになっている。
スチューデントスタイル(男) |
パワフルスタイル(男) |
アングラスタイル(男) |
オタクスタイル(男) |
エージェントスタイル(男) |
スチューデントスタイル(女) |
パワフルスタイル(女) |
アングラスタイル(女) |
オタクスタイル(女) |
エージェントスタイル(女) |
■男性声優
阿部 敦さん
石田 彰さん
江川央生さん
岡本信彦さん
小野大輔さん
神谷浩史さん
黒田崇矢さん
櫻井孝宏さん
下野 紘さん
杉田智和さん
竹内良太さん
中井和哉さん
中村悠一さん
福山 潤さん
三木眞一郎さん■女性声優
加藤英美里さん
桑島法子さん
佐藤利奈さん
沢城みゆきさん
竹達彩奈さん
田中理恵さん
田村ゆかりさん
茅原実里さん
豊口めぐみさん
豊崎愛生さん
日笠陽子さん
堀江由衣さん
水樹奈々さん
悠木 碧さん
ゆかなさん
(※五十音順)
また,職業ごとに,身体能力/超感覚/運動能力/情報技能/俊敏性に優れるといった特徴付けがなされている。もちろん,職業ごとにある程度の方向性は存在するが,一般的なRPGとは違い,「この職業は攻撃担当,この職業は回復担当」というような,職業による明確な役割分担があるわけではない。
たとえば,一般的なRPGの場合は「回復担当」のキャラを最低限1人はパーティに入れるのがセオリーと言える。しかし「セブンスドラゴン2020」の場合,パーティに入れているキャラクターに回復スキルを覚えさせる,あるいはアイテムを使用して回復させればいい。つまり,「パーティに○○は必須」というような,自由度の幅を狭めるような制限を受けることなく,好きなパーティ編成で冒険が楽しめるのだ。ちなみに,ゲームを進めていけば,成長させたキャラクターを“転身”させることもできる。
ドラゴン戦は苦戦確実? プレイヤーの戦術が問われる奥深いバトル
「セブンスドラゴン2020」は,ターン制のコマンドバトルというオーソドックスなRPGだが,たとえばプレイ中に何度も開くであろうメニュー画面の項目が「ITEM」「EQUIP」「CUSTOM」「STATUS」「QUEST」という5つで構成されていることをはじめ,ゲーム全体の情報がすっきりとまとめられている。
RPGというと,どうしても「覚えること」が多くなるため,プレイヤー側からすれば,面倒くさく感じてしまうこともあるが,取扱説明書などを見なくても,すんなりとゲームシステムを把握できるのだ。
本作の戦闘は,ランダムエンカウントとシンボルエンカウントの両方が採用されている。いわゆるザコ敵との戦闘はランダムエンカウントで,ドラゴンとの戦闘はシンボルエンカウントという形になる。
ランダムエンカウントでの戦闘は,エンカウント率が程よい感じに抑えられており,基本的にはテンポ良く進められる。また本作には,オートバトルという自動戦闘モードが用意されているので,「ストーリーは楽しみたいけど戦闘が面倒」という人は活用するといいだろう。
筆者の場合,ゲームの序盤だというのに,何度もドラゴンに負けてしまったほどで,最初は相当難しいという印象を受けた。ただ,戦闘を繰り返すことで,これはバランス調整に疑問を感じる理不尽的な強さではないということに気付かされた。準備を整えて戦略をしっかり立てれば,ちゃんと勝てる仕様になっていたのだ。
ドラゴンとのバトルは,全滅してもバトル冒頭からリトライできるので,負けてしまったときは,「なぜ負けたのか」「あのタイミングでこう行動すれば良かったのでは?」といった感じで,戦略を立て直してみるといいだろう。
たとえば,ドラゴンとの戦闘はシンボルエンカウントで,後ろから接触すれば先制攻撃が可能になる。正面から戦ったら「絶対に勝てない!」と思うような敵でも,きちんと戦略を立てて行動し,その戦略が正しければ,意外とすんなり勝てるのだ。
絶妙なバランス調整のバトルが楽しい。この冬じっくりとプレイするには最適の1本
それでも,本作をプレイしていて非常に楽しいと感じられたのは確かだ。ストーリーを少しプレイしただけでも,いかなる展開が待ち受けているのか,先が気になってしかたがない。新納一哉氏がディレクターを手がけている作品だけに,ファンの予想を良い意味で裏切り,期待を超えてくれそうだ。
また戦闘では,先述したように,ドラゴン戦の歯ごたえが非常に高く,やり込みがいがあるが,難しいと感じる場合は,シンボルエンカウントなので戦闘自体を避けることもできる。これら難易度のさじ加減が非常に上手いのだ。
冒頭でも書いたように,「セブンスドラゴン2020」は,2011年11月23日に発売される。筆者も1プレイヤーとして,この冬は2020年の東京にどっぷり浸かった生活を送るつもりだ。RPG好きな人なら,ぜひ本作を手にとってほしい。
「セブンスドラゴン2020」公式サイト
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セブンスドラゴン2020
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