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Intel,10cm平方でモバイルCore i3搭載の超小型マザーボードを公開。純正ベアボーンとして10月に発売予定
拡張スロットはPCI Express Mini Card×2で,Serial ATAポートは用意されないため,システムストレージはいわゆるMini SATA型のSSDということになるだろう。電源はACアダプタから取る仕様だ。
さて,ここまでに示してきた写真で気づいた読者もいると思うが,D33217CKとD33217GKEの違いはI/Oインタフェースにある。D33217CKはThunderbolt×1,HDMI×1,USB 2.0×3,USB 2.0ピンヘッダ×1という構成なのに対し,D33217GKEは1000BASE-T LAN,HDMI×2,USB 2.0×3,USB 2.0ピンヘッダ×1になっているのだ。有線LANを省き,Thunderboltを採用するというあたり,前者のほうが尖った仕様になっているとはいえるかもしれない。
D33217CK(左)とD33217GKE(右)I/Oインタフェースが多く集まっているほうを比較したところ |
D33217CK(左)とD33217GKE(右)はいずれも薄型のアクティブクーラーを搭載。マザーボードの仕様が異なるため,基板デザインは必ずしも同一でないことも基板裏からは見て取れる |
気になる製品展開だが,Intelやパートナー企業の新製品を紹介する展示会場「Technology Showcase」で聞いたところ,搭載できるPCケースが限られるため,マザーボード単体販売の予定はないとのこと。ならどうなるのかというと,専用PCケース,そして19V 3.42A 65W仕様のACアダプターとセットになったベアボーンキット「Next Unit of Computing」として,10月に一般小売市場へIntelブランドで投入予定だそうだ。Intel純正ベアボーンキットが登場することになるわけである。
なお,北米市場における価格は399ドル(約3万1000円)。価格未定ながら,日本市場へも投入の予定があるという。
ちなみに,Technology Showcaseの会場で動作中のデモ機を触れてみると,けっこう暖かくなっていた。長期にわたって使っていくとなると,基板設計から想像される熱密度の高さにはやや不安も残るところで,場合によってはPCケースのDIYが必要になったりするような気がしないでもない。
ただ,Core i3-3217U,すなわち「Intel HD Graphics 4000」搭載の超小型PCというのは,使い方次第で「持ち運べる簡易ゲームPC」「場所を問わない,カジュアルなオンラインゲーム用PC」として,PCゲーマーの間で一定のニーズを呼び起こしそうな気もする。国内発売時期と価格の発表を待ちたいところだ。
Intel Developer Forum公式Webページ(英語)
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Core i7・i5・i3-3000番台(Ivy Bridge)
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