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[CES 2016]次世代SoC「Snapdragon 820」は最終製品の登場に向けて順調。車載用SoCも強力に推進するQualcommプレスカンファレンスレポート
本稿では,講演の概要を簡単にレポートしよう。
現行世代のハイエンドSoCである「Snapdragon 810」は,発熱の高さなどで高い評価を得られなかった。それだけにQualcommとしてもSnapdragon 820に期待するところがあるのだろう。
ちなみに,氏が掲げたのは,中国Letvが開発中の「Le Max Pro」という製品だ。スペックなどの詳細は語られなかったが,氏によれば,超音波を利用した指紋認証センサーを背面に搭載しているという。
自動車向けSoC「Snapdragon 602A」「Snapdragon 820A」も投入
ただ実のところ,Qualcommが今回のプレスカンファレンスで最も力を入れていたのは,自動車用の車載機器向けSoCだ。この分野ではNVIDIAが力を入れているが(関連記事),Qualcommも負けてはいないというわけである。
今回発表があったのは,「Snapdragon 602A」と「Snapdragon 820A,820Am」の2モデル3製品だ。
Snapdragon 602Aは,自動車のダッシュボードや車内エンターテイメントシステム用のSoCで,ドイツの自動車メーカーであるAudiが採用を決定済み。。今回のイベントでは,Audiが実際に搭載するというSnapdragon 602A搭載ボードが披露されている。
現場で披露されたデモを見る限りでは,NVIDIAが北米時間1月4日に発表した車載用コンピュータ「Drive PX 2」ほどの高い処理能力はない気配ながら,4K解像度のタッチディスプレイを含む複数のディスプレイに情報を表示しつつ,周囲の環境を認識したり,ドライバーがよそ見をしていないかを認識して警告したりといったことは問題なく行えるようだった。
NVIDIAに続き,QualcommもCES 2016の講演におけるメインテーマが車載プロセッサということで,CES 2016で何が“熱い”のかは明白といったところだろうか。4Gamerという媒体の立場上,車載機器ばかり紹介するわけにもいかないのだが,業界全体としてそういうトレンドにあるということは,ゲーマーとしても押さえておいたほうがよさそうである。
QualcommのCES 2016特設Webページ(英語)
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