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[TGS 2010]【17:32追記】最新作は「天外魔境 JIPANG SEVEN」! レッド・エンタテインメントとGameComplex,天外シリーズの新作を発表
「天外魔境」は,「サクラ大戦」などで知られるゲームクリエイター広井王子氏の手がける人気シリーズ。架空の日本「ジパング」を舞台に,「火の一族」の血を受け継ぐ勇者の冒険を描いた作品である。シリーズ第1作「天外魔境 ZIRIA」は,1989年にPCエンジン CD-ROM2向けに発売。その後シリーズは作品を重ね,移植作品を除いては「天外魔境III NAMIDA」(PlayStation 2,2005年)が最も新しい作品であった。今回発表された作品は,5年ぶりの新作というわけだ。
さて,本日12:00からのUstream中継「TGS_4GamerLive」に登場してくれたのは,レッド・エンタテインメントの福井氏とGameComplexの(“しおにく”でお馴染み)澤紫臣氏だ。
短い配信時間ということで,冒頭でいきなり4Gamerから「つまるところ新作ってなんなんですか?」と質問したところ,福井氏から最新作のタイトルが「天外魔境 JIPANG SEVEN」になると発表。そしてさっそく,最新のロゴデザインをカメラの前に見せてくれた。
今作は天外シリーズのいわゆる“外伝”ではなく,シリーズの正当な流れを汲んだタイトルになるとのこと。舞台はお馴染みの「ジパング」で,やたらと誇張されたオリエンタルな風景など,ファンなら違和感なく入っていける雰囲気で制作されているという。
さてこの“7”という数字についてもいろいろといわく(?)があるようだ。そもそもこの「天外魔境 JIPANG SEVEN」というタイトル名は,本シリーズの産みの親であるレッド・エンタテインメントの広井王子氏と福井氏が,喫茶店で雑談している中で決まっていったという。「とりあえずジパングは使いたいね」に始まり,本シリーズ中で7タイトルめとなるため「じゃあJIPANG SEVENで」という形で決まったそうだ。
そしてこの“7”はゲーム内でも重要な数字となっていて,たとえば7人の重要なキャラクター,7つの国など,随所に“7”という数字が出てくるという。現時点ではそれ以上の情報は得られなかったが,続報でも“7”にまつわるネタがごろごろと飛び出してきそうな雰囲気だ。
さて,その後は澤氏が,今回で初出となるイメージイラストなどをカメラの前に見せてくれた。カットは3カット(うち1カットはボツ案)で,いずれもオリエンタルな雰囲気を特徴とする“いつものジパング”を感じさせてくれるもの。ゲーム内容に関しても,福井氏は「PCエンジンからのファンの期待を裏切ることはまずないでしょう」と断言し,最新作のクオリティについて約束してくれた。
作ってみたら地味だったためボツになったという蔵のイラスト |
福井氏いわく「澤さんがこれを出すとは思わなかった(笑)」というイラスト。まだ公開予定のないイラストだったらしいが…… |
さて,配信の最後では,Twitterで「これってiPhone?」などといった質問が飛び出していた。これについてお二人は明確に「違います」との回答。ただ,iPhoneやiPadのアプリを手がけるGameComplexが携わっているだけに,ここには仕掛け(?)があるのかもしれない。この辺りについては,今後の配信で澤氏からなにかしらの発表がありそうだ。
なお本日のUstream「TGS_4GamerLive」では,16:30頃からも本作についての映像配信が予定されている。こちらでも新たな情報が得られる可能性があるので,気になる人はぜひチェックを。4Gamerでも,本記事に追記する形で続報をお届けする予定だ。
【9月18日 17:32追記】「天外魔境」シリーズ新作情報その2
9月18日のUstream「TGS_4GamerLive」でこの日2回めの配信となる「『天外魔境』シリーズ新作情報その2」には,1回めに続いてGameComplexの澤紫臣氏,そして同じくGameComplexの西健一氏が登場。本日発表された「天外魔境 JIPANG SEVEN」について,開発秘話などを交えつつ,さらに詳しく教えてくれた。司会はイソッチこと声優の磯村知美さんだ。
※ちなみに配信開始時点の視聴者は2400人強程度だった
さて2回めで飛び出た大きな情報といえば,やはり本作のプラットフォームに関する情報だろう。イソッチに「ぶっちゃけプラットフォームは?」と聞かれ,最初は「まぁ広くいえばインターネットというか……ネットゲームというか……」と言葉を濁していた澤氏だったが,最終的には本作がブラウザベースで遊べる作品であることを明かしてくれた。
このプラットフォーム選択は,今作の「できるだけプレイのハードルを下げて多くの人に遊んでもらう」というコンセプトに基づいたものだという。西氏によると,少なくとも今回の配信を視聴できている人の環境であれば問題なくプレイできる程度に,必要なハードウェア環境要件は低く抑えられているらしい。
またゲーム内容に関しても高い難度でザクザクと敵を倒していくタイプのゲームではなく,ある意味気軽に遊べるような内容を考えているとのこと。ゲームのキーワードは「協力」というもので,ずっと張り付いてプレイできる人はそれなりに,プレイ時間がとれない人やソロプレイの人なども気持ちよく遊んでもらえるような仕組みを考えているという。
ちなみに,GameComplexが本作を手がけることになったきっかけは,GameComplexを立ち上げるときに澤氏から「天外魔境を作るなんてどうよ?」という話が出たかららしい。そして企画書を作ったあとレッド・エンタテインメントを巻き込んでいろいろと揉んでいる間に,いつの間にか作ることになっていたのだとか。現在はiPhoneのタイトルだけを手がけているGameComplexだが,“シネコン”をイメージしたというその社名どおり,今後はあらゆるタイプのゲームを手がけていくことになるのだろう。
……そんなこんなで,「天外魔境 JIPANG SEVEN」に関する第2回の配信は終了。西氏いわく「ストーリーがまだできあがってない,みたいな(笑)」という状況らしいが,明日9月19日の放送では,なんとキャラクターイラストなどもお披露目されるらしい。
本シリーズのファンはもちろん,ちょっとだけ興味があるという人も,新情報から開発秘話まで目(と耳)の離せない本配信を,ぜひお見逃しなく!
西氏の友人でもあるクリエイター飯野賢治氏がデザインしたというGameComplexのロゴ |
iPadのケースを「天外魔境」らしい赤に代えてきたという澤氏。誰も気づいてくれないらしい |
Ustream「TGS_4GamerLive」スケジュール
- 関連タイトル:
天外魔境 JIPANG7
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