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「DmC Devil May Cry」のメディア向け先行体験会レポート。ダンテのデザインコンセプトや,制作過程などが明らかに
「DmC Devil May Cry」公式サイト
体験会では,まずはカプコンよりDmC Devil May Cryの発売日が予定どおり2013年1月17日であること,また発売に先立つ1月9日に完成発表会を開催する予定であることなどが告げられ,続いて同作のプロデューサー 江城元秀氏が登場し,主人公ダンテのデザインコンセプトや,デモシーンの制作過程,さらにゲーム中に用いられている技術「パフォーマンスキャプチャー」の紹介などを行った。
プロデューサーの江城元秀氏 |
スーパーバイジングディレクターの伊津野英昭氏 |
このくだりは撮影禁止だったため,写真でお見せできないのが残念だが,ダンテの幼少期時代から青年期に至る多数のコンセプト画が公開されたのだ。中には,ダンテが自分自身の心臓をえぐり出すという過激なシーンもあったが,江城氏によれば,これは「(悪魔と天使のハーフであるため)自分のアイデンティティがどこにあるのか分からず,葛藤している」様子を描いたものだそうだ。さらに,フードのジッパーを外すと巨大な襟に変化する,印象的なデザインのコートを着ているダンテの姿もあり,スーパーバイジングディレクターの伊津野英昭氏によると「ロングコートはダンテのイメージであると共に,アクションを引き立たせるためにも役立つ」とのこと。色味については,前作までのダンテは赤のイメージが強かったため,DmCのダンテも赤を使うことになった。ただし,赤を強調するのではなく,差し色程度に抑えることで前作との差別化ができ,結果的にいい感じに落ち着いたと述べた。
また,本作のコンセプトの一つであるリンボは,生物的なイメージを踏襲。生物がすごいスピードで変形する様子や,街が生物のように変形していく様子などが公開された。江城氏は,こういったコンセプトアートのイメージをゲームに落とし込むことができたのは,開発を担当したNinja Theoryの技術力のたまものだと語った。
またここでは,キャラクターの表情をよりリアルにする技術,パフォーマンスキャプチャーの様子も披露。ダンテやキャットを演じる役者が,顔いっぱいにマーカーを付けて演技しているシーンが公開され,最後に開発期間3年をわずか3分にまとめたムービーが流されて,発表は締めくくられた。
続く体験会では,ミッション1〜10までをプレイすることが可能だったので,筆者はミッション5「魔法の粉」,ミッション6「刃を抱いて眠れ」,ミッション8「不思議な眼」をセレクト。時間の関係上,3ステージすべてをクリアしたわけではないのだが,それでもDmCの魅力を十分に感じることができた。
筆者は東京ゲームショウ2012でも本作を試遊しているのだが,そのときに思ったように,本作は前作とほぼ同じ感覚でプレイできることが嬉しい。とくにアクション部分に関しては,前作経験者はもちろん,ある程度アクションゲームに親しんでいる人ならば誰でもすんなりとプレイできるだろう。
ステージによっては落下ポイントが多いため,油断しているとあっさり落ちてしまうこと少なくない。しかし,落下してもその直前からすぐにリトライできるし(ロード時間はほぼなし),ペナルティとしては体力が少し減る程度だ。
むしろ落下ポイントには,後述する「デーモンプル」と「エンジェルリフト」を使う場面が用意されていることが多いので,上記2つのシステムの使い方さえしっかり覚えていれば,本作のウリの一つである「空中をスピーディに移動する爽快感」を存分に堪能できるだろう。
やはりDmCの魅力は,コンボの爽快感にある。とくにパワフルな攻撃が繰り出せる「デーモンモード」と,スピード感のある攻撃が可能になる「エンジェルモード」を使い分けながらのプレイが楽しく,コンボがつながるたび,自分に酔うこと間違いなしだ。最初のうちは難しいかもしれないが,簡単なコンボなら少しプレイすれば簡単にマスターできる。コンボを思う存分練習できる,「道場」というモードもあるので,そちらもぜひ活用したいところ。
ちなみに,敵には,赤く光っているものと青く光っているものがいる。前者はデーモンモードの攻撃しか効かず,後者はエンジェルモードの攻撃しか効かないという特徴がある。一見面倒くさく感じるかもしれないが,モード自体は[L][R]ボタンで簡単に切り替えられる。このように,操作のシンプルさを保ちつつボタン連打に終始させない仕様は,かなりのやり応えを感じられるものになっている。
また,敵の攻撃がヒットするギリギリのタイミングで敵に攻撃を当てると,攻撃をはじき返す「パリー」が発生。パリー状態になると敵は一定時間動けないので,一気に攻撃を叩き込むチャンスになる。このときばかりは敵の反撃におびえる必要は(ほぼ)ないので,もうメチャクチャに攻撃しまくった……気持ちよかったです。
ちなみに,モードはコンボ入力中でもチェンジが可能で,適宜モードを切り替えながら敵をなぎ倒していく爽快感は,一度味わってしまうと病みつきになりそうだ。
デーモンモード中に使うことによって敵(および物体)をワイヤーで引き寄せられる「デーモンプル」と,エンジェルモード中に使うことによって,敵との距離を一気に詰められる「エンジェルリフト」も面白い。使い方としては,ステージの至るところに存在する球体を使って一瞬で移動したり,オブジェクトを引き寄せて足場を作ったりといった基本的なものから,コンボに組み込むことによってプレイの幅を大きく広げるといったものまで,実にさまざま。敵の攻撃をかわしたりするのにも活用できるので,場面に応じてうまく利用していきたい。
筆者は体験会で,敵を打ち上げてからデビルトリガーで距離を詰め,そこからコンボをたたき込み,吹っ飛ばしてから再び距離を詰めるいうエンドレスなコンボに挑戦した。これは,「DmC×プレコミュ プレミアム体験会」で,アシスタントプロデューサーの内田洋平氏が披露していたもので,あまりにもカッコいいのでマネしたかったのだ。結構難しそうに見えたのも事実であり,十分に練習しないとできないと思っていたのだが,現場スタッフのアドバイスも手伝って,意外なほどあっさり成功。こんなに簡単にできちゃっていいのかと思ったほどだ。
ちなみに,本作では「画面外の敵は攻撃してこない」ため,視点を切り替えて攻撃を遮断するといったプレイも可能になっている。以前,プロデューサーの江城氏は「画面外の敵が攻撃してくることほど,ストレスを感じることはない」と語っており,本作では,そんな江城氏の考えが反映されているわけだ。
前作までとはストーリーもキャラクターデザインも一新され,新たな出発点となる本作。ビジュアルの変化に戸惑っているファンもいるかもしれないが,中身はシリーズの良さをしっかりと継承しているので,安心してほしい。既存のファンはもちろん,アクションゲーム好きなら誰もが楽しめる作品になっている。体験版も好評配信中なので,そちらもお見逃しなく。
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(C)CAPCOM CO., LTD. 2013 ALL RIGHTS RESERVED.
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