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往年のシリーズ最新作は,一風変わったオンラインゲームに! 「天外魔境 JIPANG7」プレス向け説明会レポート
この説明会では,同タイトルのプロデューサーである西 健一氏とディレクターの澤 紫臣氏により,ゲームの概要などが紹介されたほか,1月31日(月)にクローズドβテストを開始することが発表された(テスター募集は終了)。
なお,正式サービス開始は2月中を予定している。
「天外魔境 JIPANG7」公式サイト
会場では,まずレッド・エンタテインメントの福井 隆氏が,「天外魔境」シリーズをブラウザゲーム化した経緯について説明。福井氏によると,2009年初頭に西氏と澤氏が同タイトルの企画を持ち込んできたとのことで,当初から,日本人が好む協力プレイを中心としたピースフルな内容を目指していたという。
また“JIPANG7”というタイトルには,シリーズ7作目(外伝を除く)で,7つめの時代を切り開いていくという意味が込められており,シリーズの中でも一風変わったゲームになっているとも語っていた。
ディレクター 澤 紫臣氏 |
プロデューサー 西 健一氏 |
レッド・エンタテインメント 福井 隆氏 |
天外魔境 JIPANG7で描かれるのは,「天外魔境II 卍MARU」のストーリーで言及されていた,「1000年前に発生した“千日に及ぶ戦争”」である。
これは往年の「天外魔境」シリーズのファンである澤氏の発案によるもので,澤氏は「オンラインゲームなので,強烈なキャラを立てたストーリーではなく,プレイヤー各自の生活をクローズアップした群像劇がふさわしいと考えた」とコンセプトを説明。
さらに,毎日繰り返しプレイする部分と,時間の経過でストーリーが進行する要素を組み合わせ,企画を練っていったそうだ。
また澤氏は,同タイトルを“戦乱ソーシャルオンライン活劇”というジャンルにしたことについて,「従来のブラウザゲーム/ソーシャルゲームとは差別化したかったから」と理由を述べる。そこには,常にエポックメイキングな内容を提供してきた「天外魔境」シリーズの最新作という意気込みも込められているとのことだ。
澤氏と西氏は,シリーズ初の本格的なオンラインゲームとして,プレイヤー同士のコミュニケーションに重点を置いた内容となっていることをあらためてアピールしていた。
なお,プラットフォームを“インターネット”としたのは,オンラインゲームに詳しくない人達に対してハードルを下げる意図があるという。“ブラウザゲーム”といってしまうと,知らない人が難しいものと勘違いする可能性もあるので,あえて誰でも知っている言葉に置き替えたとのことだ。
ストーリーや設定には,これまでのシリーズで語られてきた内容との食い違いが出ないよう,レッド・エンタテインメントのシナリオ担当者が関わっている。また,タイトルにある“7”にもこだわっており,プレイヤーキャラクターは「火の一族」をはじめ,7種類の中から選択可能(関連記事)。
さらに「7人の火の勇者」(関連記事)が大きくストーリーに関係するほか,シリーズのファンなら「この時代なら,この人がいないとおかしいだろう」と思うようなキャラやゲストも登場するそうだ。
「ヨミ」の完全復活を阻止するため
協力プレイと非同期プレイを駆使して「根の一族」を倒せ!
天外魔境 JIPANG7でプレイヤーが敵対するのは,「ヨミ」の完全復活を目論む「根の一族」。根の一族は,「暗黒ラン」を育て,ヨミの糧となる魂を吸い取っているのだ。そこでプレイヤーは,各地の暗黒ランの開花を阻止し,ひいてはヨミの復活をも止めなければならない。
プレイヤー各自は「あばら家」と呼ばれる拠点を持ち,「火田」(ひだ)と「ほこら」を使用できる。
火田には,ゲーム中に登場するあらゆるアイテムを植えることが可能で,リアル時間の経過で数を増やしたり,グレードアップしたりできる。
一方,ほこらではアイテムを組み合わせて「絵札」を生産できる。絵札は戦闘に使用するアイテムで,直接攻撃や術,召喚といった区分が存在する。絵札それぞれには特定のレシピが存在し,正しい組み合わせを発見すると登録されていくそうだ。
適当に組み合わせた場合でも“偶然”という形で生産できてしまうケースがあるが,その場合にはレシピとして記録されない。
フィールドは,100×100の計1万画面と,かなり広大。プレイヤーはフィールド上でクエストを受託し,冒険を進めていく。クエストを遂行するには敵を倒したり,障害物となる「暗黒ランの根」を切ったりする必要があるが,これらには「行動力」を消費する(フィールドでの移動時には行動力は消費されない)。消費した行動力は,3分経過につき,1ずつ回復するとのこと。
なお,暗黒ランの根を切るには,行動力のほかにリアル時間の経過が必要だ。
敵との戦闘は,上記の絵札を使用する(関連記事)。戦闘は,あらかじめ組んだデッキの順番通りに絵札が場に出されていくというシンプルな内容だ。デッキはスロット制となっており,強い絵札ほど多くのスロットを占有する。
したがって,強い絵札を厳選して少数精鋭にするか,弱い絵札を多数揃えて長期戦向きにするか,あるいは汎用性重視のバランス型にするかといった戦略が問われる。
さらに,それぞれの絵札には,じゃんけんの「グー」「チョキ」「パー」の属性があり,敵の絵札の属性に勝つと先制攻撃ができるなど,優位に立つことができる。
また,あいこになった場合は,お互いの絵札が相殺される。戦闘の内容をあとから振り返る機能もあるので,たとえ負けた場合でも,敵が強い絵札を出すタイミングで属性をあいこに持ち込むようなデッキを組んで再戦すれば,リベンジも夢ではないというわけだ。
また暗黒ラン討伐(いわゆる中ボス戦)は,ストーリークエストとして提供される。こうした難関クエストは協力プレイが前提だが,ログインしていないフレンドと疑似パーティを組むこともできるという。
一方,フィールド上では,ほかのプレイヤーとの対人戦も可能だ。一般的なブラウザゲームのような資源の奪い合いこそ存在しないが,対人戦に勝ち続ければ勝率が上がっていき,やがて「勝率ランキング」に掲載されるとのこと。一方,負けた側にペナルティが課されることはない。
なお,フィールドにはダンジョンも存在し,攻略に成功すると“ちょっとおいしい”思いができるとのこと。ダンジョン攻略は戦闘同様に自動進行し,一定時間が経過すると結果が分かるようになっている。
こちらもあとから内容の確認が可能なので,デッキを研究して成功に繋げたいところである。
ゲーム全体は,3か月程度を1サイクルとしたシーズン制となっている。その間,精力的に根の一族と戦ってもいいし,ひたすら火田でアイテムを増殖してもいいのだが,シーズンの最後には,プレイヤー全員で大ボスを倒す展開となる。
そこでは,プレイヤーそれぞれがシーズン中に取った行動が,必ず何かしらの形で役に立つとのことだが,この説明会で詳細は明かされなかったので,興味のある人は実際にプレイして確認してほしい。
大ボス戦終了後は,勝っても負けてもサーバーがリセットされ,また新たなシーズンが始まるとのことだが,ストーリーには何かしら変化があるようだ。
説明会の最後には,前述したサービススケジュールや,基本プレイ無料/アイテム課金制(有料アイテムは特別な絵札のほか,消費系アイテムなど)であることが発表されたほか,シリーズの楽曲を手がけた田中公平氏が同タイトルの音楽を担当することも明らかにされた。
なお,同タイトルは現在もブラッシュアップが進行しており,バランス調整はもちろんのこと,ユーザーインタフェースにも日々変更が加えられているそう。
とりあえずクローズドβテストの段階では,暗黒ラン討伐クエストまでが実装されるとのことだった。
「天外魔境 JIPANG7」公式サイト
- 関連タイトル:
天外魔境 JIPANG7
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