広告企画
【PR】約17万円で買えるMSI製ゲームノートPC「Katana GF76」は,ゲームはもちろん非ゲーム用途でも価格対性能比に優れる1台だ
ゲーマー向けノートPCの需要は根強い。デスクトップPCに比べて場所を取らず,必要ならいつでも持ち出せて,別売りの液晶ディスプレイやキーボードなどを用意する必要がない手軽さがユーザーに重宝されているのだろう。そんなゲーマー向けPCを精力的に展開しているメーカーのひとつがMSIである。
今回紹介する「Katana GF76」シリーズも,そんなMSIのゲーマー向け17.3型ノートPCだ。
このKatana GF76は,どのような特徴や性能を有するノートPCなのか。今回は「Katana-GF76-11UD-471JP」を用いて,実際にゲームで性能を確認しつつ,その魅力を紹介したい。
MSIのKatana GF76製品情報ページ
i7-11800HとノートPC向けRTX 3050 Tiを搭載して,冷却機構「Cooler Boost 5」で冷やす
CPUには,第11世代Coreプロセッサの「Core i7-11800H」(以下,i7-11800H)を採用する。i7-11800Hは,8コア16スレッドタイプのノートPC向けCPUで,定格クロックは2.3GHzと抑えめながらも,Turbo Boost Technologyにより,動作クロックは最大で4.6GHzまで上昇するというものだ。共有L3キャッシュも24MBを内蔵するなど,ゲーム用途で十分なスペックを誇る。
グラフィックスメモリはGDDR6で,その容量は4GBとなっている。なお,NVIDIAのOptimusテクノロジにより,CPUに統合されたグラフィックス機能とノートPC向けRTX 3050 Tiを,アプリケーションや処理負荷に応じて切り替えることで,消費電力の低減を図ることも可能だ。
なお,MSIによると,CPUやGPUとヒートパイプの接続には独自のサーマルグリスを用いているほか,Cooler Boost 5のヒートパイプの内径は従来製品からおおよそ33%大型化しているとのこと。Cooler Boost 5の採用により,同社の既存製品と比べてエアフローは15%程度向上しており,CPUやGPUの温度を約2℃低減できているそうだ。
搭載する有線LAN機能は1000BASE-T対応で,無線LANは最新のWi-Fi 6に対応する。Wi-Fi 6対応ルーターが必要ではあるが,無線LANの範囲内なら場所を選ばず高速なネット環境が利用できる点は好印象だ。
日本刀をイメージしたデザイン
144Hz駆動の液晶パネルを採用
それでは,Katana GF76の外観を見ていこう。
Katana GF76における最大の特徴とも言えるのは,イラストレーターの長野 剛氏とコラボレーションを行っている点だ。長野氏は,「信長の野望」シリーズや「三國志」シリーズなど,コーエーテクモゲームスの歴史ゲームにおけるパッケージアートで知られるが,Katana GF76の製品名は,それをイメージしたものだろう。
外観はブラック一色で,シンプルだが落ち着いた雰囲気だ。天板には凹み加工が施されたMSIのシンボルマークが印象的である。
底面には,吸気孔となるスリットがハニカム状に配置されているが,斜めのデザインになっているのがユニークなところ。MSIによると,この底面は“刀の鍔”をイメージしたものだという。
搭載する液晶パネルは17.3インチサイズで,光沢のないノングレアタイプだ。駆動方式は公開されていないものの,横から覗き込んでも色ムラは確認できず,視野角は十分広いようだ。また,明暗が比較的クッキリしており,画質も良好だ。
左右のベゼル幅は実測で約7mmほどだ。液晶パネルが大きいこともあって,フルスクリーンでプレイするゲームはかなり迫力がある。
解像度は1920×1080ドットで,最大リフレッシュレートは144Hzだ。FPSやTPSでは,1フレームでも多く描画して,他人より有利に立ち回るというのが大きなトレンドになっているが,このKatana GF76であれば,それが可能だ。
キーボードは,日本語配列の103キーで,右上に電源ボタンが設けられている。キーピッチは,実測で約18mm,キーストロークは同1.7mm。パームレストが広いこともあり,キー入力はかなり楽だ。なお,右[Shift]キーと[/]キー,それに[BackSpace]キーと[¥]キーは,キー同士の間に隙間がないので慣れが必要かもしれない。
なお,ゲームプレイ中に常時押し続けることが多い[W/A/S/D]キーに指を置いていても,内部の熱が指に伝わることもまったくなかった。なお,キーボードには赤色LEDバックライトが組み込まれている。色は変更できないが,暗がりでの視認性は良好だ。「MSIといえば赤色」のイメージを持つ人も少なくないと思うが,このLEDはMSIらしさとも言える。
底面の前方両側には,スピーカーを1基ずつ組み込まれていた。
なお,プリインストールのサウンドソフトウェアには,MSI製品ではお馴染みの「Nahimic」を採用する。Nahimicを使うと,ヘッドセット接続時にバーチャルサラウンドサウンド出力機能が利用できるほか,バスブーストや高音強調といった機能もある。また,マイク入力でのエコー除去や雑音抑制なども使用できるので,ボイスチャットをしながらゲームをプレイするときに活用したい。
インタフェースも確認しておこう。
Katana GF76では,USB 3.2 Gen 1 Type-Cが1つとUSB 3.2 Gen 1 Type-Aを2つ備える。本機のUSB Type-Cポートは,Thunderbolt 3/4やディスプレイ出力といった機能は備えていない。インタフェース類は,筐体の両側面に配置されているが,特筆すべきは,右側面だけ奥側(ヒンジ側)の位置にポート類を実装している点だ。これは,右側面にマウス操作用のUSBケーブルを接続しても邪魔にならないように配慮したものだが,そのために側面の排気孔は,左側面だけにあり,右側面にないあたりはMSIのこだわりを感じる。
ハードウェア紹介のまとめに,Katana GF76のスペックを表にまとめておこう。
CPU | Core |
---|---|
メインメモリ | PC4-25600 |
グラフィックス | GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU(グラフィックスメモリ容量 4GB) |
ストレージ | SSD 容量512GB |
液晶パネル | 17.3インチ液晶, |
無線LAN | Wi-Fi 6(Intel |
Bluetooth | 5.1対応 |
有線LAN | 1000BASE-T |
外部 |
USB 3.2 Gen 1 Type-C×1 |
キーボード | 日本語配列103キー |
スピーカー | 2ch |
インカメラ | 搭載(約92万画素) |
バッテリー容量 | 約4562mAh |
ACアダプター | 定格出力150W(20V, |
公称本体サイズ | 約398(W)×272(D) |
公称本体重量 | 約2.6kg |
OS | 64bit版Windows 10 Home |
非常に多機能なMSI Center
用途ごとに設定を変えるUser Scenario
Katana GF76にプリインストールされているMSIオリジナルのアプリケーション「MSI Center」についても紹介しておこう。
なかでも「User Scenario」という機能は,ユーザーの用途に合わせて「究極のパフォーマンス」「バランス」「サイレント」「Super Battery」「ユーザーモード」という5つのシナリオから選べるというものだ。
工場出荷時のシナリオはバランスだ。MSIによると,究極のパフォーマンスは,CPUとGPUが最高の性能を発揮するようになるシナリオとのこと。サイレントは,ファンの動作音を抑えたシナリオで,Super Batteryは,消費電力を抑えてバッテリー駆動時間を長くするシナリオだ。
さらに,MSI Centerには,「Gaming Mode」という機能も用意されている。このGaming Modeは,ゲームごとにUser Scenarioを究極のパフォーマンスに切り替えるかどうかや,タッチパッドを無効にするかどうかを設定できる。
MSI Centerにはほかにも,アプリケーションの優先順位を設定する「Smart Priority」や,ゲーム内のハイライトシーンを自動で録画する「Game Highlights」なども備えている。非常に多機能なアプリケーションだ。
Katana GF76の性能をチェック
3つのシナリオでテストを実施
それでは,テスト環境に話を移そう。先述したように,Katana GF76ではMSI Centerにより,5つのシナリオが選択可能だ。そこで今回は,工場出荷時設定のバランスに加えて,究極のパフォーマンスとサイレントのシナリオでもテストを実施した。
グラフィックスドライバには「GeForce 496.76 Driver」を利用している。これは,テスト時に最新バージョンとなるものだ。そのほか,バッテリーをフル充電した状態で,ACアダプターを接続してテストを実施している。
テスト内容は,4Gamerのベンチマークレギュレーション25.0に準拠。それに加えて,「3DMark」(Version 2.20.7274)では,レイトレーシングのテストとなる「Port Royal」と「DirectX Raytracing feature test」,それにDLSSのテストである「NVIDIA DLSS feature test」を追加した。NVIDIA DLSS feature testでは,DLSS 2.0を選択したうえ,DLSS modeはQualityに設定している。
さらに,グラフィックスメモリが4GBしかない点と,プレイアブルなフレームレートを想定し,「Far Cry 6」ではレイトレーシングの設定を無効にし,「バイオハザード ヴィレッジ」では「限界突破」プリセットを適用してテストを行っている。
なお,テスト解像度は,Katana GF76のディスプレイ解像度である1920×1080ドットに加えて,解像度は下がるが,より高いフレームレートを期待できる1600×900ドットを選択した。
ゲーム系のテストに加えて,Katana GF76のゲーム用途以外における性能を確認するため,「PCMark 10」(Version 2.1.2525),「ffmpeg」(Auto-Build 2021-11-29 12:21),「CINEBENCH R23」でのテストも実施した。なお,具体的なテスト方法については,それぞれのパートで説明する。
シナリオで大きく変化するCPU性能
ゲームではシナリオの影響が見えにくい
以下では,究極のパフォーマンスを「究極」と省略することを断ったうえで,3DMarkの結果から順に見ていこう。グラフ1は,DirectX 11世代の「Fire Strike」における総合スコアをまとめたものとなる。
ここでは,究極,バランス,そしてサイレントというように,スコアがきれいに並んでいる。究極とバランスとの差は,Fire Strike“無印”で約2%ほどあるものの,Fire Strike Ultraでは1%にも満たないほどで,ほぼ横並びだ。スコアにおけるGPU性能の影響が大きい高解像度になるにつれて差が縮まるあたりを見ると,シナリオの変更はCPU性能への影響が大きいのかもしれない。
一方,サイレントにすると,バランスからスコアは2〜5%程度低下している。
続いてグラフ2は,Fire Strikeから「Graphics test」の結果を抜き出したものになる。
ここで興味深いのは,究極とバランスでは,差がほとんどない点だ。それは,サイレントも同じで,バランスとの開きは1%にも満たない。
同じくFire Strikeから,ソフトウェアベースで「Bullet Physics」を実行する事実上のCPUテスト「Physics test」の結果をグラフ3にまとめた。
総合スコアで,シナリオの変更はCPU性能の影響が大きいのでは,と推測したが,そのとおりの結果となった。究極とバランスとの差は17〜20%程度もあり,サイレントとバランスでは39〜40%程度と非常に大きな差が見られる。
GPUとCPU両方の性能がスコアに影響する「Combined test」の結果がグラフ4だ。
ここでも,究極とバランスには明確な性能差がない。Fire Strikeの中では最も負荷が大きいテストとなるが,その状態ではCPU性能の影響が総合スコアよりも出にくいのだろう。ただ,サイレントはバランスから最大で約4%ほどスコアが低下している。
続いて,3DMarkのDirectX 12のテストである「Time Spy」の総合スコアをまとめたものが,グラフ5となる。
Time Spyにおける究極とバランスの差は2〜3%程度と,若干ではあるがFire Strikeよりも差が開いている。Time Spyの総合スコアでは,CPU性能の影響が大きいためだろう。また,サイレントとバランスの差は3〜5%程度と,Fire Strikeに似た傾向が見られている。
次のグラフ6は,Time SpyからGPU testの結果を抜き出したものだ。
Fire Strikeがそうであったように,ここでは3つのシナリオが肩を並べている。純然たるGPUだけの性能になると,シナリオの影響がほとんどなくなるということなのだろう。
Time SpyにおけるCPU testの結果がグラフ7だ。
CPU性能のテストでは,やはりFire Strikeと同様に,各シナリオで大きな差が出てきた。究極は,バランスから16〜27%程度もスコアを伸ばした一方で,サイレントは27〜52%程度もスコアが低下している。やはり,シナリオの変更は,CPU性能に与える影響が大きいと言えよう。
リアルタイムレイトレーシングの性能を計るPort Royalの結果がグラフ8だ。
このテストは,3つのシナリオともに,スコアがきれいな横並びとなった。シナリオの違いがGPU性能にあまり影響を及ぼしていないことが,この結果からも読み取れる。
それは,グラフ9のDirectX Raytracing feature testからも見て取れる。まったく同じスコアが並ぶ結果となっており,レイトレーシング性能にシナリオの影響はまったくない。
続いては,DLSSの性能を見るNVIDIA DLSS feature testの結果がグラフ10となる。
ここでは,究極とバランスに差がまったくない一方で,サイレントだけは,DLSS有効時の性能があまり奮わなかった。理由は判然としないが,サイレントでは,DLSS有効時のフレームレートが低くなるという点は留意したほうがよいだろう。
では,実際のゲームだとどうなるか。「Far Cry 6」のテスト結果(グラフ11,12)から見ていこう。
Far Cry 6においては,シナリオによる性能差はあまり見えない。究極とバランスとでは,事実上の最小にあたる「1パーセンタイルフレームレート」でも約1fpsしか開いていないので,シナリオの違いを実感することはまずないはずだ。サイレントも,平均フレームレートの1600×900ドットで,バランスから2fps低下しているものの,明確な差とは言い難い。少なくとも,ゲームをプレイしていて気付かないレベルだ。
続いて「バイオハザード ヴィレッジ」のテスト結果がグラフ13,14となる。
このテストでの究極は,バランスから若干フレームレートを伸ばしてはいるものの,その差は1〜2%程度といったところ。その一方で,サイレントは1920×1080ドットではバランスと大差ないものの,1600×900ドットになると平均フレームレートで約4%,1パーセンタイルフレームレートで約13%もの開きが見られる,描画負荷が軽くなる状況でサイレントに変更すると,フレームレートに大きな影響が出るということなのだろう。
次に「Call of Duty: Warzone」(※グラフ内ではCoD Warzone)のテスト結果がグラフ15,16だ。
Call of Duty: Warzoneにおいて,究極は,1600×900ドットでバランスから約4%ほど平均フレームレートを伸ばしている。その一方で,1パーセンタイルフレームレートはあまり差がない。また,サイレントは,1パーセンタイルフレームレートがバランスから4fps以上低下するなど,シナリオの影響が表れている。
1920×1080ドットにおける1パーセンタイルフレームレートは,いずれも60fpsに届いていないので,より快適にプレイしたいのなら,解像度は1600×900ドットを選択するほうがいいだろう。
続いては,「Fortnite」の結果をグラフ17,18に示す。
ここでも,シナリオの影響が見て取れるのはサイレント,という結果となった。究極とバランスでは,ほとんど差がなく横並びだ。だが,サイレントは1600×900ドットの最小フレームレートが,バランスから7%ほど低下しているので,明確な差が表れている。
なお,Fortniteも1920×1080ドットでの最小フレームレートは60fpsに届いていないので,快適なプレイを求めるのであれば,解像度は1600×900ドットを選択したい。
グラフ19,20は「Borderlands 3」の結果だ。
シナリオの影響を,結果から見て取るのはなかなか難しい。究極とバランスの差は1fpsもないので,きれいな横並びと言っていい。サイレントも,1パーセンタイルフレームレートで,バランスから約1.3fpsしか低下しておらず,性能はほとんど変わらない。
逆に言えば,Borderlands 3はサイレントでプレイしても体感性能はあまり変わらないとも言えようか。
続いてグラフ21は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(以下,FFXIV暁月のフィナーレ ベンチ)の総合スコアをまとめたものだ。
究極とバランスの差は1%も開いておらず,ほぼ同じと言っていい。スクウェア・エニックスの指標では,スコア15000以上が最高評価とされており,Katana GF76は1920×1080ドットではそれに少し届いていない。しかし,解像度を1600×900ドットにすることで,それを満たす結果を残しているので,快適にプレイできることは間違いない。なお,サイレントはバランスから30〜36%程度スコアが低下して,1600×900ドットでも15000にまったく届いていない点は覚えておきたい。
そんなFFXIV暁月のフィナーレ ベンチにおける平均フレームレートと最小フレームレートをまとめたものが,グラフ22,23である。
平均フレームレートは,総合スコアを踏襲した形となっているが,Katana GF76はバランスでも1600×900ドットで120fps弱,1920×1080ドットで100fps弱となかなか優秀だ。サイレントは,バランスから大きく平均フレームレートが低下しているものの,それでも1600×900ドットで90fps台となかなか光るものがある。また,最小フレームレートは,1600×900ドットでバランスでも60fpsを超えており,スクウェア・エニックスの指標どおり快適なプレイを実現できることは間違いない。
ゲームテストの最後に,「Project CARS 3」の結果をグラフ24,25にまとめよう。
ここでも,サイレントは若干スコアを落とすものの,究極とバランスとでは,明確な差は確認できない。CPU性能の影響が,フレームレートに表れにくいということなのだろう。
コンテンツ制作の作業を行うときはシナリオを切り替えて活用したい
それでは,Katana GF76におけるゲーム以外の性能も確認しておこう。
まずは,PCMark 10から,無料のBasic Editionでも利用可能なPCMark 10“無印”のテストを実行したものがグラフ26となる。
まず総合スコアでは,究極とバランスは,まったくの横並びだ。一方のサイレントは,バランスから約8%スコアが低下している。
スコアの詳細を見ていくと,究極はDigital Content Creationで,バランスよりもスコアが明確に高い。つまり,フォトレタッチや動画の編集といったコンテンツ制作を行うのであれば,究極にシナリオを変えることで性能の向上が期待できるというわけだ。一方のサイレントは,バランスから5〜15%程度スコアが低下しており,Digital Content Creationでも最もスコアが低い結果となっている。
続いては,ffmpegを用いてH.264とH.265にそれぞれトランスコードするのに要する時間を測定したものがグラフ27だ。
今回用意した動画ファイルは,FFXIV漆黒のヴィランズをプレイした7分弱のもので,解像度が1920×1080ドット,動画フォーマットはMotionJPEGだ。その結果は,シナリオの影響が色濃く反映される形となった。究極では,H.264で4分強,H.265で12分強,バランスからエンコード時間の短縮を実現している。トランスコードを行うときは,究極へと積極的に切り替えたいところだ。一方,サイレントではH.264で7分,H.265で15分強,バランスからそれぞれエンコード時間が伸びている。
最後に,CINEBENCH R23において,シングルコアとマルチコアをそれぞれ実行したスコアをまとめたものがグラフ28だ。
究極とバランスでは,シングルコアでこそまったく差がないものの,マルチコアでは約26%の差が付いた。つまり,究極はCPUの複数コアに対して負荷がかかる状況のほうで,真価を発揮するということなのだろう。それはサイレントも同じで,マルチコアで48%ほどスコアが低下している。
バランスでの消費電力は140W前後
Cooler Boost 5の冷却性能も申し分なし
ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,Katana GF76全体の最大消費電力を計測した結果も見てみよう。各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」としている。なお,先述したように,バッテリーはフル充電した状態で計測しているため,消費電力における充電の影響はほぼないはずだ。
その結果はグラフ29のとおり。
バランスにおけるゲーム実行時の消費電力は,約140W前後といったところ。シナリオを究極に変更すると,そこから2〜13W程度,消費電力が増加している。とくに,ffmpegやCINEBENCH R23ではそれが顕著となり,究極で消費電力は17〜35W増大している。その一方で,サイレントではゲーム関係の各アプリケーション実行時に消費電力は最大で28W低下している。ただ,まったく変わっていないゲームもあり,すべての場合において消費電力が下がるわけではなさそうだ。
さらに,温度約24℃の室内で,Katana GF76を机上に置いた状態で3DMarkを30分間連続で実行したときを「高負荷時」として,アイドル時ともども,「Core Temp」(version 1.17.1)でCPU温度を取得したものがグラフ30,GPU-ZでGPU温度を取得したものがグラフ31となる。
まずはCPU温度から見ていくと,バランスでも高負荷時には91℃まで上昇し,究極ではさらに95℃に達した。究極はCPU性能が向上する半面,消費電力も増えて,それに合わせて温度も高くなってしまう。その一方で,サイレントは高負荷時でも90℃に届いておらず,温度も抑えられている。
次にGPU温度を見ると,究極の高負荷時でも80℃を下回っており,Cooler Boost 5が高い冷却性能を発揮したといえそうだ。アイドル時が35℃と少々高めなのは,CPU側の熱もGPUに近いクーラーで冷却しているためだろう。
最後に,筆者の主観であること断ったうえで,Katana GF76の動作音について触れると,十分静かな印象を受けた。もちろん,静音性が高いとまでは言えず,負荷をかけた際には若干の動作音があるのは確かだが,少なくともヘッドセットを装着していると聞こえないレベル。ゲームをプレイしていて,その動作音が耳障りになるといったことはまったくない。
ゲームにコンテンツ制作に活躍できる1台
直販価格は16万8800円とかなりお買い得
以上のテスト結果から明らかなように,Katana GF76のポテンシャルはかなり高い。多くのゲームが1920×1080ドットで問題なくプレイできるうえ,解像度を1600×900ドットに変更することで,処理負荷の高いゲームでも快適さを高めることが可能だ。シナリオの変更は,ゲームにおいてはあまり影響がないものの,トランスコードやコンテンツ制作といったCPU性能が効いてくる場面で究極に切り替えることにより性能向上が期待できる。
なんと言っても,MSIストアにおける税込直販価格が16万8800円(※12月4日時点)というのは,スペックからすると非常にリーズナブルだ。これからPCゲームを始めたいという人や,ゲームがプレイできるセカンドPCとしてゲーマー向けノートPCの購入を考えている人なら,Katana GF76は,価格対性能比に優れた1台としてお勧めできるだろう。
MSIのKatana GF76製品情報ページ
MSI製ノートPC購入で,長野 剛氏とMSIの特製コラボグッズがもらえるキャンペーンを開催中
MSIの日本法人であるエムエスアイコンピュータージャパンは,MSI製ノートPCを購入して応募すると,応募者全員が「“長野 剛”コラボレーション MSIオリジナルグッズ」をもらえる「Katana GF & Sword シリーズ購入者対象 プレゼントキャンペーン」を2021年12月31日まで開催中だ(関連リンク)。
記事本体でも述べたが,長野氏は,油絵具を用いて描く迫力のある人物画を得意とするイラストレーターで,コーエーテクモゲームスの「信長の野望」シリーズや「三国志」シリーズといった歴史ゲームのパッケージアートを手がけた方だ。ゲーマーなら,一度は氏の描く作品をなんらかの形で目にしたことがあるだろう。
今回のキャンペーンでもらえるオリジナルグッズには,長野氏のオリジナルイラストが描かれた「特別デザインボックス」と「コンセプトリーフレット」,そしてイラストのデザインを踏襲したミニサイズの兜と刀二振り,兜と刀を飾れる台座が含まれている。
キャンペーンの対象製品は以下の3シリーズだ。
- Katana GF76 シリーズ
- Katana GF66 シリーズ
- Sword 15 シリーズ
キャンペーンの詳細や応募方法は,キャンペーン特設ページにあるので,興味のある人,Katana GF76を購入予定の人は,ぜひチェックしてほしい。
MSIのキャンペーン特設ページ
- 関連タイトル:
G Series
- この記事のURL:
Copyright(C)2009-2017 MSI Computer Japan Co., Ltd. All rights reserved.