「Crusader Kings II」の拡張パック第5弾「The Old Gods」の開発者ダイアリー公開。混乱をきわめる中世ヨーロッパを統一せよ

　Paradox Interactiveは，同社のストラテジーゲーム「Crusader Kings II」の拡張パック第5弾となる「The Old Gods」の開発者ダイアリーを公開した。

「Crusader Kings II」公式サイト

　「Crusader Kings」シリーズのプロジェクトリーダーであるヘンリック・ファラエウス（Henrik Fåhraeus）氏の解説によると，The Old Godsのゲーム開始時期はCrusader Kings IIが描く時代以前の867年だ。大きな勢力だったフランク王国は4つに分裂し，アッバース朝イスラム帝国との戦いで疲弊したビザンチン帝国では，新たなマケドニア王朝が勃興し，アッバース朝もまた内乱で衰退の途上にある。
　東ヨーロッパにはマジャールやタタールなどの騎馬民族が割拠し，北欧にはバイキングを中心にした小国家が乱立。ポーランドやハンガリー，ロシアなどは存在せず，「大異教徒軍」と呼ばれたバイキングの侵攻で全土が荒廃したイギリスでは，それを排除したウェセックスがいよいよイングランド王国を開こうとしている，そんな時代だ。


　このような混乱した時代を背景に，プレイヤーは異教徒の弱小集団を率いてプレイすることになるようだ。選んだ宗教によって攻撃や防衛についてのボーナスが与えられるなど，シリーズ従来作に比べて宗教の描かれ方が一歩踏み込んだものになっているとのこと。もちろん，当時の多くのヨーロッパ勢力がそうだったように，国をキリスト教化することで国家体制を整えるという戦略をとることも可能だが，このあたりの宗教要素に関しては，いずれ改めて解説される予定だ。


　9世紀～11世紀のヨーロッパを舞台に，非キリスト教の中小国家にスポットライトを当てるという，西欧史ファンでもかなりニッチな層向けなのではないかというあたりが，いかにもParadox。日本での展開はアナウンスされていないが，欧米では2013年第2四半期の発売が予定されている。