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“カルネージ”の新作はなんとアクションモード付き! アートディンク,ロボットシムシリーズ最新作「カルネージハート エクサ」を2010年10月28日に発売
メインビジュアル |
サウンドトラック「鋼鉄のしらべ」 ※パッケージデザインは変更される場合あり |
■カルネージハート エクサ(Carnage Heart EXA)
プラットフォーム:PSP
ジャンル:ロボットバトルシミュレーション
発売予定日:2010年10月28日
予定価格:5880円(税込)
その他:データインストール機能対応
アドホックモード対応
CERO審査予定
新OKEから設計画面の様子までを確認可能。シリーズ最新作「カルネージハート エクサ」のプロモーションムービーを掲載
「カルネージハート エクサ」公式サイト
カルネージハートといえば,「OKE」(Over Kill Engine)と呼ばれる軍事用ロボットのハードウェアを設計し,さらには機体に搭載するソフトウェアとして動作のプログラミングまでを行って戦わせるという,実にエッジの効いた特徴を持つシミュレーションゲームシリーズである。その歴史は古く,第1作は1995年に登場した「カルネージハート」(PlayStation)までさかのぼる。その後も順調にシリーズを重ね,2006年には洗練されたゲーム性と“携帯機版”という高いプレイアビリティを兼ね備えたPSP用ソフト「カルネージハート・ポータブル」(以下,CHP)が発売され,ファンから高い評価を受けている(CHPの詳細は「こちら」のレビュー記事などを参考にしてほしい)。
今回発表されたのは,CHPをベースに新シナリオや新OKE,各種モードを追加したシリーズ最新作だ。
本作は機体デザインやシナリオなど,ある意味では表面的な変更はもちろん,システムにもかなり手が入った内容となっている。とくに“操縦型OKE”という新フィーチャーには,シリーズ古参のファンはかなり驚くのではないだろうか。
……というわけで下記に,新要素や強化・改良された要素を紹介していこう。
■シナリオモードとバトルモードを搭載
前作同様,ストーリーを進めながらチュートリアルライクにOKE設計を学べるシナリオモードと,設計と対戦に特化したバトルモードを搭載。バトルモードはもちろん,前作ではいろんな意味で(?)話題となったシナリオモードにも要注目だ(画面に写る登場人物を見る限り,前作とは違ったシナリオになるようだが……)。
なおこれまでOKEのデザインは,知る人ぞ知るイラストレーター/モデラー横山 宏氏によって行われていたが,新OKEはすべて松本秀幸氏の手によるものになっているとのこと。デザインや動作のフィーリングがどのように変わるのか,そちらにも注目しよう。
カイル(主人公) |
チーリン |
パルティータ |
エンブレム編集画面 |
機体設計画面 |
■新要素「操縦型OKE」
“自律型のロボットを作る”ことをウリとしている同シリーズにおいては,逆に冒険的といえる要素。これはOKEをプレイヤー自らの手で操作することができるという要素だ。実装方法としては“手動操作用”のチップをプログラムに配置する形らしいが,いったいどのようなプレイフィールになるのか,非常に興味深いところだろう。自律型vs.手動操作という遊び方の発展にも期待だ。
■新要素「アドホックモード」
そもそも“リアルタイムにPSP同士で遊ぶ”という遊び方ができなかった(する必要のなかった)CHPには,これまで存在しなかったモード。今回は操縦型OKEも加わったということで,3対3で行う本シリーズの一般的なOKEでの戦いを,最大6人による同時通信対戦という形で実施できるようになっている。しかも操縦型と自律型の混成チームも使用可能とのことなので,こちらも遊び方にかなり幅ができた感じである。
■新要素「バトルアリーナとショップ」
本作では,あらかじめ収録された多数のOKEと戦い,相手を倒すことで戦績ポイントを入手できるという「バトルアリーナ」モードが用意されている。この戦績ポイントは,同様に新規に実装される「ショップ」にて,強力なボディや武装と交換できるとのこと。ショップでは武装だけでなく,バトルフィールドなども購入可能とのことだ。
■新OKE
二足歩行で人間のような動きをする「二脚型」から,空中をびゅんびゅん飛び回る「飛行型」まで,ベースとなるさまざまなOKEが用意されているカルネージハートシリーズ。本作でももちろん新OKEが用意されている。以下にリリースより,現在公開されている5体を紹介しておこう。
【アグリオス】
射撃戦、格闘戦に優れた二脚型OKE。
ガンタイプの武装とランチャータイプの武装をそれぞれ二種類ずつ装備できる。
近距離では左腕の格闘用ロッドを振り回し、広範囲に攻撃することが可能。
【ケイローン】
リーチの長い格闘攻撃を放つ多脚型OKE。
左腕の盾には防御能力があり、上手く弾を受け止めればダメージを大幅に軽減できる。
【グレイブストーン】
圧倒的大火力を誇るホバー型OKE。
ミサイルやロケットの搭載数は全機体中でもトップクラス。
ガンタイプの武装を装備できないのが欠点。
【ゲイザー】
軽快な機動性を発揮する車両型OKE。
高速ターンや急速ブレーキなど一輪ならではの機動を行う。
車両タイプにしては安定性が低く、バランスを崩すと転倒してしまう。
【アビスパ】
火力と機動力のバランスが良い飛行型OKE。ショットガンを搭載可能。
射角が縦横に広く、敵の死角を取って攻撃しやすい。
■新プログラムチップ
操縦型のOKEという要素が追加されるとはいえ,ソフトウェアの設計,そしてその設計に用いるプログラミングチップは,本作の肝といえる要素だろう。本作では新チップ追加,また既存チップの仕様変更/機能追加が行われているので,以下にリリースより,詳細を引用して掲載しておこう。
<新チップ>
○「ボタン判定」チップ
操縦型OKEを設計するために欠かせないチップ。プレイヤーのボタン入力を判定してその後の行動を条件分岐させることができます。
○「ロックオン解除」チップ
ターゲットロック中のときロックを解除します。
○「カメラビュー変更」チップ
カメラビューを変更します。機体後方を見るカメラビューや、上空から機体を見下ろすカメラビューに変更できます。操縦型OKE用のチップです。
○「アナログ判定」チップ
アナログパッドを判定して、思考経路を分岐します。
操縦型OKE用のチップです。
○「ボタン状態を取得」チップ
ボタン状態を取得します。
操縦型OKEを設計する際に必要になるチップです。
○「ガンサイト起動」チップ
ガンサイトの起動、解除を機体に命令します。
ガンサイトを利用することにより、任意の方向に射撃を行うことができます。
○「ガンサイト移動」チップ
ガンサイトの移動を機体に命令します。
操縦型OKEで手動で照準をつける場合などに利用できます。
○「カウンタ指定ガンサイト移動」チップ
カウンタを使用してガンサイトを移動します。
自律型OKEに、敵の移動方向を予測して射撃させる場合などに利用できます。
<機能の追加されたチップの例>
以下は、前作から機能が追加されたプログラムチップです。
○「カウンタ操作」チップ
カウンタを使って演算を行います。
本作では三角関数の演算も可能です。
○「カウンタ入力」チップ
カウンタに各種データを入力します。
本作ではロックしているターゲットの速度や、自機識別番号など入力可能なデータが増えています。
○「サブプログラム呼び出し」チップ
大型CPUでサブ領域にあるプログラムを実行します。
本作ではサブ領域内でさらにサブプログラムを呼び出すことが可能になりました。
○「ジャンプ」チップ
機体をジャンプさせます。
敵の弾の回避などに使用します。
本作では斜め方向にもジャンプすることが可能になりました。
○「ターゲット動作判断」チップ
ターゲットの動作状態を判断して、思考経路を分岐します。
本作では新たに「オーバーヒート」や「シールド発生中」の状態を識別することができます。
■リプレイ保存/動画出力,データ通信
本作では,前作にも存在したリプレイ保存機能はそのままに,リプレイデータのカメラ位置などを最小1秒単位で選んで,動画として出力可能になっているという。出力した動画はPSPからPCに転送してそのまますぐ閲覧できる形式なので,動画サイトへの投稿もスムースにできるという。
またOKEのチームデータやリプレイデータは,アドホック通信やメール,あるいは専用サーバーを介して,ほかのプレイヤーとやりとりすることができる。
なお本作では,アートディンクにより利用料無料の専用サーバー「SATLOKE」(サトローク)が提供されるとのこと。前述のデータのやりとりはもちろん,レーティング登録を行えば,PSPから戦績をアップロードしたりもできるらしい。このあたりのシステムが整備されていなかったCHPのファンからすれば,まさに至れり尽くせりのサービスといえるだろう。
リプレイカメラ編集画面 |
なお,本日の情報公開に合わせて,これまで公開されていたティザーサイトが,本作の正式な公式サイトとしてリニューアルオープンする予定だ。そちらではさらなる詳報が得られるはずなので,ファンはぜひ注目しておいてほしい。
新OKEから設計画面の様子までを確認可能。シリーズ最新作「カルネージハート エクサ」のプロモーションムービーを掲載
「カルネージハート エクサ」公式サイト
- 関連タイトル:
カルネージハート エクサ
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