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[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
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印刷2010/09/18 15:05

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[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました

スクウェア・エニックスブースの一角にある,マインドジャックのスペース
画像集#002のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
 スクウェア・エニックスから2011年に発売予定の近未来アクションシューティング「マインドジャック」PS3 / Xbox360)。E3 2010でプレイアブル出展されていたものよりも新しくなった最新バージョンが東京ゲームショウの同社ブースでプレイアブル出展されていたので,ブース担当の人にレクチャーしてもらいながらマルチプレイさせてもらってきた。本稿では,そのインプレッションをお届けしたいと思う。


シナリオ上でもシステム上でも

「マインドハック」がキーワード


マインドジャックのキーアート
画像集#003のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
 マインドジャックは,2031年の地球を舞台に,自らの姿を晒さず,ネットワークを通じて敵兵や市民の人格を乗っ取るという,存在が公にされていない能力「マインドハック」と,その裏に隠された陰謀を描く三人称のアクションシューティングである。

 6月25日の記事,そして7月22日の記事でお伝えしているように,マインドジャックでは,ジム・コービンとレベッカ・ウェイスという,対立陣営に属する2人の主人公が存在する。
 ここで基礎情報なのだが,本作はマルチプレイ対応。ただし,FPSでよくある「シナリオを楽しむシングルプレイとは別に,マルチプレイが用意されている」のではなく,1人のプレイヤーが“部屋”を作って片方の主人公でプレイを始めたストーリーモードに対し,他のプレイヤーがもう片方の主人公,あるいはジムの陣営やレベッカの陣営の兵士として乱入し,“部屋”を作ったプレイヤーと対決したり,協力してストーリーを進めたりできるようになっているのだ(※乱入されずプレイしたい人向けの設定も用意されているとのこと)。

画像集#004のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
 そして,キーワードとなるマインドハックだが,簡単に説明すると,それまで操作していたプレイヤーキャラクターに代わって,兵士や民間人,メカといったNPCに“乗り移り”,プレイヤーキャラクターとして操作できるようになるシステムである。
 プレイヤーは,左右のアナログスティックを同時に押し込むか,プレイヤーキャラクターが倒されると,「ワンダラー(電子的な魂)」と呼ばれる霊体のような状態になり,そこで別のキャラクターに憑依するように動くことで,マインドハックが可能になる。

 ここで重要なのは,「それまで戦闘に参加していなかった中立の存在を一瞬でこちら側に引き込める」という部分。マインドハックすることにより,敵がまったく意識していない方向から奇襲を仕掛けるチャンスが生まれたりする。
 また,マップ上に置かれているロボットにはシールドを装備したものもあるため,これを操って味方の前に立てば,戦況において支援的な役割を担当することも可能だ。

画像集#005のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました

 マインドハック中,本体となるキャラはAIによる自動操作となるため,「ボケっと立ち尽くしている本体が狙い撃ちを受ける」などいった状況には陥らない。とはいえそこはAI操作なので,奇襲を受けたときにうまく対応してくれるかは不安が残るのも確か。ジムとレベッカがやられるとその時点で敗北となるので,ある程度の安全は確保しておきたい。

今回の試遊版でも登場した巨大な敵キャラ。その攻撃力はすさまじく,人間ならパンチ一発で動けなくなってしまうほどだが,うまくハックして自軍に引き入れればこれほど頼もしい味方もなかった
画像集#006のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
 なお,マインドジャックには,マインドハックに加えて,もう1つ「マインドスレーブ」という能力も用意されている。マインドハックには,「そのとき操作しているキャラクターと対立する陣営のキャラクターはハックできない」という制約があるのだが,マインドスレーブの場合は,倒した敵対陣営のNPCを自陣営のAIキャラクターとして動かせるようになるのだ。
 加えて,いったんスレーブ化してしまえば,マインドハックも行えるようになる。ストーリーの途中で現れる強敵も,マインドスレーブ化すればマインドハック可能なので,これもうまく使えばゲームを有利に展開できるようになるだろう。

 これら独自のシステムがゲームバランスに与える影響は大きく,SF系TPSというコトバから想起されるイメージから,マインドジャックはうまく差別化されている。とくに強く感じたのは,“バカ正直に”真っ正面から撃ち合うよりも,自陣営に有利なシチュエーションを作り出せるよう,マインドハックやマインドスレーブといったシステムを駆使していったほうが,勝利に近づくという部分だ。
 ブース担当者によると,実際,純粋なエイミング能力勝負になるようなバランスではなく,ハチャメチャ度合いを高めることでマルチプレイへ参加するハードルを下げ,より多くの人がマルチプレイを楽しめるゲームを目指しているとのことだった。

画像集#007のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました

 なお,マインドジャックでは,ゲームプレイの内容に応じてプレイヤーに経験値が支給されるようになっている。経験値が溜まるとレベルアップして「アーツ」と呼ばれるスキルを取得できるようになっており,キャラクターの性能を向上させることが可能だ。
 今回の試遊時間中,残念ながらアーツの獲得までは至らなかったが,アーツには,通常時の身体能力をアップさせるものや,ワンダラー状態(※マインドハック対象を探している,いわば幽体離脱した状態)でも攻撃可能になるもの,ワンダラー状態時にステルス機能が有効となり,敵から見えなくなるようになるものもあったりするそうだ。ただ,アーツには装着数の制限があり,さらにアーツの組み合わせ次第で最大値も変わるとのことなので,アーツの選び方でもプレイスタイルにはかなりの差が出そうな予感がある。

 ところで今回筆者はブース担当者と一緒にジム側陣営に所属し,ほかの来場者2名と対決したのだが,幸か不幸か,最初はシステムに慣れず,普通に撃ち合いをしてしまったことで,マインドジャックが持つ「基礎部分の完成度が高いこと」を確認できた。重厚な雰囲気のグラフィックスに,迫力あるサウンドも手伝い,普通に撃ち合っているだけでも楽しめてしまうのだ。

マインドスレーブで味方を増やせば楽に先へ進むことができるが,使用には照準の下にあるゲージがある程度溜まっている必要がある。自然回復するとはいえ,使いすぎには注意
画像集#008のサムネイル/[TGS 2010]スクエニブースの「マインドジャック」で,他人の体を乗っ取りながら銃撃戦を楽しんできました
 もちろん,撃ち合っていればそのうち凶弾に倒れる。普通のマルチプレイTPSやFPSだと,ここで復活までしばらく待たされるのだが,マインドジャックではすぐにワンダラー状態へ移行するため,別のキャラクターですぐさま戦場に復帰可能。そこで「マインドジャックならではの動き方」を学び,以後は徐々にマインドハックを行動の中に組み込んでいけるようになった。そのうち,撃ち合いの最中にマインドハックでロボットに移って突撃させたり,敵の兵士をスレーブ化したうえで盾代わりにしながら前進したりと,“ならでは”の戦い方ができて満足な筆者だったのである。


 言葉で説明すると少々ややこしく感じるマインドハック周りのシステムだが,思うにこれは,プレイしながら身体で憶えていくのが正解なのだろう。気になった人は,ぜひスクウェア・エニックスブースで体感してみてほしい。

「マインドジャック」公式サイト

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