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[E3 2010]ディズニーの新作アドベンチャー「Disney Epic Mickey」には筆はあっても声はナシ!? Disney Interactive Studiosがプレイアブル版を公開
Disney Epic Mickeyは,ディズニーの過去80年以上にわたる歴史の中でひっそりとお蔵入りしたり,人気がなくて忘れ去られたりしたキャラクターが葬られる「Wasteland」に,再び活気を取り戻そうとミッキーマウスが活躍するという内容だ。本作が発表された2009年の時点では,かなりエッジの利いたアートワークや,半分ロボットのようになったドナルドダックのイメージ画などが公開されていたが,最終的にはそういったスチームパンク風の作風ではなく,かなりスタンダードな,Wii専用のゲームらしい絵柄に落ち着いている。
今回紹介されていたのは,それぞれ「Steamboat Willy」「Skull Island」と題されたシーンのデモだ。Steamboat Willyは,1928年に放映されたディズニーアニメで,ミッキーマウスの原型として知られる作品。Disney Epic Mickeyでは,白黒の横スクロール型ゲームとして表現されていて,実にレトロな雰囲気だ。
一方のSkull Islandマップは,ミッキーの背後にカメラを据えた典型的な3D型アクションアドベンチャーだったが,さまざまななミッションを受けるためのハブのような場所があり,ここで「ピーターパン」に出てきた太っちょのサンタクロースのような(?)キャラクター,スミー(Mr.Smee)から,「キャプテンフックの根城であるスカル島がBlotlingsに占領されて,海賊仲間達が改造されているので助けてほしい」というミッションを受けた。Blotlingsというのは,Disney Epic Mickeyにおける雑魚キャラのような存在で,インクの水滴からできているという設定のモンスターのようだ。
そもそも,Disney Epic Mickeyの舞台であるWastelandは,ミッキーの成功に嫉妬した兄オズワルド(Oswald the Rabbit)が支配しており,このBlotlingsを始めとする悪役キャラクターがさまざまなトラブルを引き起こしているという設定だ。そこで,ミッキーは多彩なペイントやシンナーを付ける筆を手にして,この世界にインパクトを与えていく。プレイヤーの選択によって異なる世界になっていくという,ディズニーをモチーフとしたゲームの中ではめずらしいテーマを扱っているのである。
また,デモで気づいたことの一つは,これらのキャラクター達はモゴモゴと音を発していても,実際のボイスオーバーがなされていないということ。その理由として,ミッキーの声がヒーロー向きではないとか,そもそもオズワルドを始めとする多くの登場キャラクターが無声映画時代の産物であるから不自然だったという理由があるとのことだが,ファンにとっては少し残念なことではある。
Disney Epic Mickeyは,対象年齢が10歳以上と低めに設定されており,Spector氏の得意とした大人向けのテーマではないものの,これまでDisney Interactive Studios社内では活用されてこなかった資産をうまく活用しているのは間違いない。北米では今年のクリスマスシーズンでの投入を目指して開発が進められており,日本でもリリースされることになりそうな気配だ。
- 関連タイトル:
ディズニー エピックミッキー 〜ミッキーマウスと魔法の筆〜
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