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[GDC 2010]テーブル型ゲームエンターテイメント「Microsoft Surface」はデベロッパを大募集中
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印刷2010/03/13 18:53

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[GDC 2010]テーブル型ゲームエンターテイメント「Microsoft Surface」はデベロッパを大募集中

MicrosoftでSurfaceの開発を担当するEric Havir氏は,ゲームデベロッパに同環境を積極的に利用することを訴えた
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 Microsoftは,同社が2007年に発表したタッチインタフェースを搭載したテーブル型ゲームエンターテイメント「Microsoft Surface」に関するアップデートを行った。
 Microsoft Surfaceは,「プレイテーブル」をコンセプトに,商業施設やホテル,バーなどで複数のプレイヤーが同時に楽しめる,マルチタッチ/マルチユーザーによるゲームプレイを目的に開発された。Windows 7でマルチタッチインタフェースは珍しくなくなったが,Microsoft Surfaceにおけるマルチタッチインタフェースは,複数のプレイヤーが同時にタッチ操作をしても大丈夫なように,テーブル内に5台のカメラを内蔵することで死角をなくすとともに,テーブル上にグラスなどのオブジェクトが置かれても,それを正しく認識できるようになっている。

Microsoft Surfaceには5台のカメラが内蔵されており,さまざまな物体をスキャナのように認識する。タッチスクリーン液晶の仕組みとはまったく異なる
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 同社は,このSurfaceを商業施設や教育,ヘルスケアの現場に活用しようと,アプリケーション実装をサポートしてきた。しかし,発表時には「3年から5年後には一般ユーザーにも手の届くものにしたい」とされていたものの,現時点においても,あまり普及が進んでいるとは言い難いのが現状だ。そこで,同社はMicrosoft Surfaceにおけるゲーム実装例をいくつか紹介し,GDC 2010に集まったゲームデベロッパに,同プラットフォームを積極的に活用してもらうべく,パートナープログラムも発表した。

 MicrosoftがSurfaceで目指したのは,

1. キーボードやマウス操作では実現できないマルチタッチインタフェースによる自然な動き

2. 40本以上の指が同時に触れても処理できる認識能力の高さ(現在は最大で52タッチを認識可能)

3. その場で面と向かってプレイするマルチユーザープレイでしか味わえない楽しさ

4. グラスやチケットなど,指以外のオブジェクトも認識できるようにすることで,現実社会とデジタル世界をつなぐ新しいゲームの実現(バーに置かれたSurfaceにグラスを置けば,そのムードに合ったゲームの選択メニューが表われるなど)


Microsoft Surfaceのもともとのコンセプトは仮想ゲームテーブル。昔ながらのゲームを,デジタル化したゲームテーブルで楽しもうというものだ
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 同社でSurfaceの開発を担当するEric Havir氏は「ボードゲームやカードゲーム(ポーカー)など,かつてゲームはもっと社交的だった」とし,昔ながらのゲームの楽しさを,現在のデジタル技術と融合することを最大の目的としたと説明する。

 同セッションではSurfaceにおけるゲーム実装の実例として,カーネギーメロン大学が開発したダンジョンゲーム「Dungeons & Dragons」が使用された。昔ながらのカードゲームの要素と,現在のRPGの要素を融合させ,複数のプレイヤーがテーブルを囲みながら楽しめるようにしてある。ゲームプレイは,一人がダンジョンマスターとなり,ノートPCなどを介してプレイするストーリーや,登場するキャラクターを選択。プレイヤーは,ゲームマスターが設定したダンジョンに挑戦していく。プレイヤーには各自,キャラクターとなるコマが与えられ,Surface上のマス目のどこに進み,どういったアクションを行うかを決めていくのだ。

カーネギーメロン大学が開発したダンジョンゲーム「Dungeons & Dragons」。プレイヤーは自分の持ち駒を手で動かしつつ,テーブル上で次の動作などを決める
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 また,Vectorformが開発した,複数のプレイヤーが協力して敵を倒していく「Galactic Alliance」や,複数のプレイヤーがDJプレイを楽しめる「SurfaceDJ」などが披露された。

複数のプレイヤーが協力して敵を倒していく「Galactic Alliance」
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複数のプレイヤーがDJプレイを楽しめる「SurfaceDJ」
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いまこそ,この画期的なゲーム環境に参入するチャンスだとアピール
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 Havir氏は,この画期的なゲーム環境をもっと多くのゲームデベロッパに生かしてほしいと,Microsoftがゲーム開発を支援する「Microsoft Surface Partner Program」を紹介した。まず,その可能性を探ることができる,PCを使ったシミュレータ環境となる「Microsoft Surface SDK Workstation Edition」を無料で提供。そこでゲーム開発の着手を決断したデベロッパには,Surfaceユニットを含む実際の開発環境を提供(有料)するパートナープログラムへと進んでほしいと説明した。

 同社は,このパートナープログラムの立ち上げとともに,小型機や薄型機の開発に着手していることも明かした。これは,現在のSurfaceがデベロッパキットで5000ドル(約45万円),商業機関向けのユニット販売でも2500ドル(約23万円)と,高額だからだ。さらに同セッションでは,Surfaceは19か国語に対応するが,おもに欧米・中東圏の言語のみのサポートで,アジア圏の言語対応が遅れていることも吐露した。マルチタッチインタフェースを使ったゲームの可能性は,十分にデベロッパに伝えることはできたが,それ以上に,改善しなければならない課題が数多くあることを知らせた結果になったのも事実だ。


Microsoft Surfaceのゲーム開発を支援する,いくつかのパートナープログラムを立ち上げた。シミュレータ環境の「Microsoft Surface SDK Workstation Edition」は“タダ!” まずは,その可能性を探るところから始めてほしいとのこと
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