インタビュー
「DIVINA」の次期大規模アップデート「タワー」の詳細を公開。新コンテンツ「タワーダンジョン」は仲間との連携が攻略のカギとなる
2012年2月14日のアップデート「転生の刻」で“転生”というキャラクター育成面の強化が行われたことにより,あらゆるレベル帯でプレイ人数が増加し,さらに5月17日には一部サーバーで統合が行われて,ゲーム内はさらに活性化された。そんなアクティブプレイヤー数が増加しているタイミングで,大規模アップデート「タワー」が実装されるわけだ。
キャラクターのレベルを上げるためにクエストをひたすらクリアしたり,高性能な武具を入手するために同じインスタンスダンジョンを周回したりすることは,MMORPGでは宿命といえるほどありふれた光景であるが,そうした同じことの繰り返しから脱却するべく企画されたのが,「タワー」というアップデートであるという。
今回は,アップデートの核となる“タワーダンジョン”の話題を中心に,DIVINA運営ディレクター佐塚有希氏からアップデートの内容を詳しく聞いてきた。
タワーダンジョンの仕様を公開。仲間との連携が攻略のカギ
タワーダンジョンは複数の階層で構成されており,既存のインスタンスダンジョンとは少し違う性質のダンジョンとなっている。一番の違いは,マップがパーティ単位で生成されるインスタンスエリアではなく,全プレイヤー共通のコモンエリアとなっていること。今までは1つのパーティだけでダンジョンに挑んでいたのだが,タワーダンジョンでは複数のパーティで協力しながらダンジョンの攻略ができるというわけだ。逆にいうと,複数のパーティで挑まなければならないような強敵が待ち受けることがあるかもしれない。
ダンジョン攻略の目的も異なる。インスタンスダンジョンでは関連クエストをクリアしつつ,最深部にいるボスを目指すのが基本だが,タワーダンジョンは各階層ごとに設定された“条件”を達成するのが目的となる。
条件の多くは階層の最後に待つボスを倒すことで達成されるが,そこに至るまでに“イベント”という小さな目標をクリアしながら進まなければならない。特定の敵を倒したり,ドロップアイテムを集めたりといった定番のものから,タワーダンジョン内に存在する数々のギミックを活用する特殊なものまで,イベントの内容はさまざまだ。敵を倒しながら,ダンジョンの謎を解き明かしながら進んでいくことになるので,キャラクターの強さだけでなくプレイヤーの頭脳も要求されるというわけだ。
イベントをクリアしながら進み,各階層に設定された条件を満たすことができれば,その階層はクリアとなり,次の階層に進むことができる。先を目指して新しい階層に挑戦するか,クリア済みの階層を再度プレイして,確実にポイントを狙うか。遊び方は人それぞれだ。
気になる褒賞については,まずイベントをクリアしていくと“試練ポイント合計”という数値が上昇し,これが一定数以上になると褒賞が入手可能となる。
試練ポイントを一定のポイントまで溜めると,フェアリーペットや騎乗ペット,さらにフェアリーペットのエサや新しい強化石などを獲得できる。ペット類を獲得するにはそれなりにポイントは必要となるが,今回実装される新エリアに追加されたモンスターと同じタイプのペットなので,ぜひとも入手を目指そう。
試練ポイントは別の階層に行ってもリセットされないのだが,現状ではあらかじめ設定されたアイテムを一度だけしかもらえない。しかし,今後のアップデートでは,何度ももらえるような調整も考えていると運営チームは語る。
また,タワーダンジョン全域のモンスターから“栄光の腕章”というアイテムを入手できる。この腕章は,オーバーキャストシステムに関係する新しい魂石や,ステータスを一時的にアップさせる消費アイテムなどと交換可能だ。
なぜドクロマークが表示されているかというと,実はタワーダンジョンでは敵の強さが変わるのだ。同じ階層でも一定の周期で敵の強さが変わり,それにあわせてドクロマークの数が増減する仕組みとなっている。ダンジョン攻略が単調にならないような工夫といったところだろうか。強さの幅が把握できるまでは,ダンジョン攻略中に突然敵が強くなってピンチに陥ることもあるかもしれない。
タワーダンジョン内でパーティ募集をすることも可能となっているので,自分と同じように悪戦苦闘しているプレイヤーとパーティを組んで難所を協力して突破する……。これがタワーダンジョンの理想的な楽しみ方だろうか。
もちろん,あらかじめパーティを組んでからダンジョンに入ることもできる。だが,せっかくの共有スペースなのだから,パーティメンバー以外のプレイヤーとも積極的にコミュニケーションを取ってみてはいかがだろうか。
新クエストや新マップなど,アップデート要素は多岐にわたる
今回のアップデートでのタワーダンジョン以外の追加要素についても紹介しておこう。
前回までのアップデートの続きとなる,ジークフリートとブリュンヒルデの新ストーリークエストが追加される。これは転生後のパラレルワールドが舞台となり,適正レベルは90前後から。こちらのクエストを進めていくと,タワーダンジョンに赴くこともあるとか。
新ストーリークエストの実装に伴い「創造の界域-ハイミール西部」という新エリアも開放される。このエリア内には,「ハイミール宮殿」と「上流の泉」という2種類のマップが存在している。
- 推奨レベル:90
- システィアのNPC「ジンリン」に30000ポロンを支払うか マップ「烈炎高原」の移動ポータル(E06,N26)から移動可能
- 戦乙女ブリュンヒルデの生まれた場所で,フランケンシュタインのようなモンスター,騎士の格好をしたピエールなどのモンスターが存在する。この地ではジークフリートとブリュンヒルデのアナザーストーリーが発生する
- 推奨レベル:90
- ハイミール宮殿から移動可能。
- 美しい湖のマップで,斧をくわえたライオンや海賊の格好をしたピエールなどのモンスターが生息する場所。2種類のインスタンスダンジョンが存在する。ジークフリートとブリュンヒルデのストーリー,謎の組織によるストーリーが発生する
新ストーリー,新エリアともに,今回から登場する“謎の組織”が深く関わってくる。タワーダンジョンに入場するとき,システィアの新NPCライに話しかけることになるが,このライすらも謎の組織と関係があるようだ。
なお,上流の泉には2つのインスタンスダンジョンがあり,こちらもストーリーを追いかけていくといずれ進入することとなる。
●インスタンスダンジョン「復讐の炎」
- 必要レベル:91
- ボスは「レイジバルキリー」
●インスタンスダンジョン「未知なる挑戦」
- 必要レベル:101
- ボスは「ユニオンビースト」
今回のアップデートで新ヒロインに抜擢されたのは,「ユミル」と「カレート」の2人。どちらも謎の組織では四天王と呼ばれるほどの実力者だ。カレートのほうは記憶をなくしているが,主人公と何らかの因縁があるようだ……。彼女達がストーリーにどう絡んでくるのかは,ぜひ自分でプレイして確かめてほしい。
ほかにも,レベル105〜145の武器20種類,レベル120〜125の防具(魔法陣)40種類以上追加。新マップとタワーダンジョンに図鑑と関連のトロフィーや,転生2段階以降から取得できる転生スキルなどが追加される。また,初心者をターゲットとした機能改善といったアップデートが行われる。これは基本的に,初期のパーティクエストの緩和などが中心となる模様だ。
以上が次期大規模アップデート「タワー」の全貌である。タワーダンジョンを中心に,数々の要素が盛り込まれた今回のアップデートは,現役プレイヤーにとって遊び応えのあるボリューム満点の内容ではないだろうか。
タワーダンジョンが現役プレイヤーに受け入れられるのか。また,100階層まで予定されているというタワーダンジョンがどのように進化をしていくのか,今後の展開にも注目していこう。
日本発の企画であるタワーダンジョン。その意図とは?
4Gamer:
新規アップデート「タワー」で実装されるタワーダンジョンですが,実はかなり前から話題には上がっていましたよね。
佐塚氏:
はい。タワーダンジョンは日本運営チーム発の企画で,長い期間構想を練っていました。開発にも時間がかかりましたが,どうにか満足のいくレベルに仕上がりましたので,こうしてプレイヤーの皆様にお届けすることができることになりました。
4Gamer:
企画意図といいますか,そもそもタワーダンジョンを作ろうとしたきっかけは何だったんですか。
佐塚氏:
「ディビーナには繰り返し遊べるコンテンツが不足している」といった認識がスタート地点です。ディビーナではソロでプレイされているプレイヤーさんも大勢いらっしゃいますが,パーティプレイの楽しさを再認識してもらおうという意図もあって,「繰り返し遊べること」と「パーティ向けのコンテンツであること」の2つを基本コンセプトにしています。
転生システムで繰り返し遊べる要素は増えましたが,まだまだ,いわゆる固定パーティで,同じメンバーだけで遊んでいる方が多いようです。そういった状況を変えたい気持ちもあって,インスタンスダンジョンではなく全プレイヤーで共有できるダンジョンにしました。
4Gamer:
なるほど。ソロで遊んでも楽しいディビーナですが,いろいろな人と協力しながら目的を達成するMMORPG本来の面白さもプレイヤーに提供したいということですね。そういった意味では,王道のダンジョンとも言えそうです。最初にタワーダンジョンの企画案を聞いたときは,ガマニアさんらしくもっと意表を突く仕掛けがあるのかと思い込んでいました(笑)。
佐塚氏:
開発元のPlayCooは,弊社の「ルーセントハート」も手がけていますが,開発チームによって個性があるようです。ディビーナチームは王道や冒険要素を中心に作ってくれています。実際,私たちの企画意図を読み取って,プレイヤーの皆様に自信を持って提供できるコンテンツに仕上げてくれました。ルーセントチームのほうは,意表を突く仕掛けというか,ゲーム本編とあまりからまないコミュニティを盛り上げる部分でみんなでワイワイできるようものが好きなようですね(笑)。
4Gamer:
階層構造のタワーダンジョンですが,終着点はあるのでしょうか。
佐塚氏:
今回実装するのは全16階層で,力の試練/知恵の試練/魂の試練/信念の試練というようにそれぞれに名称があり,内部にはさまざまな仕掛けがあります。それぞれ4階層ずつで計16階層ですね。ただ,あくまでも「今回は16階層まで」の実装ということで,今後階層を増やしていき,最終的に100階層まで実装できればと考えております。
4Gamer:
100階層ですか,それはやり応えがありそうです。ちなみに16階層をクリアするにはどのくらいの期間が掛かると想定していますか。
個人差はあると思いますが,一般プレイヤーの方で2〜3か月ほどはかかるのではないでしょうか。最初は謎を解きながら進まなければならないので,それ以上になるかもしれません。なお,謎解きに関してはゲーム内外でプレイヤー様同士が情報を交換すると思いますが,それ自体もコミュニティの活性化に繋がるのではないかと期待しています。
4Gamer:
タワーダンジョンの対象レベルはどのくらいですか。また,見どころや注目してもらいたい点も教えてください。
佐塚氏:
入場できるのはレベル31からですが,ダンジョン内の敵のレベルからすると,実際にはレベル50〜150程度の中・高レベル向けコンテンツとなっています。
注目してもらいたいのは,ダンジョン内各所にちりばめられたギミックでしょうか。とある場所でアイテムを入手し,そのアイテムを持った状態で特定の敵を倒すなど難解なものも用意されています。また,時空の歪みが生じているという設定のダンジョンですので,今までに戦ったことのあるエリゴスだとかジョージ国王といった強敵たちと再び戦うことができます。
4Gamer:
先に実装されている台湾での評判はどうでしょうか。
佐塚氏:
多くのプレイヤーが,タワーダンジョンに挑戦しているとのことです。ただ難度は高いようで,終盤の階層では2パーティ以上が協力してプレイしているようです。日本ではどのようにダンジョンが攻略されるのか,今から楽しみですね。
4Gamer:
新機軸となりうるタワーダンジョンですが,プレイヤーの皆さんの反応が気になりますね。
佐塚氏:
タワーダンジョンに関しては,皆様に楽しんでいただけるようシステムをということで作ってまいりました。ちょっとした感想や不満でも構いませんので,何か意見がありましたらぜひ運営チームまでお寄せください。それをもとに,よりプレイヤーの皆様が満足できるようなシステムやサービスに仕上げていきたいと思います。今後ともディビーナをよろしくお願いします。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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