プレイレポート
けっこう細かいところまで見てきた。ムービーも撮ってきたよ。ガマニアが準備中の新作MMORPG「DIVINA」体験プレイレポート
スクリーンショットやイメージイラストを見れば分かるように,本作は“かわいい”系の作品となっている。MMORPGとしての基本的なシステムはひととおり揃っており,加えて,職業を二つ持てる「ダブルキャスト」,“お供”のようなキャラクター「ソウルメイト」,モンスターに変身できる「モンスターキャスト」など,さまざまな追加システムも備わっている。そのような本作の概要については,以前に掲載したこちらの記事に詳しいので参照してほしい。
この記事では,ガマニアデジタルエンターテインメントにおいて体験プレイをした際に撮影したムービーを交えつつ,本作を実際に触ってみて分かったプレイ感覚などをレポートしていく。
「DIVINA」公式サイト
なお,現在本作のクローズドβテスターの募集が行われている。希望者はこちらの記事をチェックしてみよう。
参加者にはアバターアイテムの特典も。「DIVINA」クローズドβテストの参加者を募集開始,4Gamer枠は1000名
シンプルでかわいらしいフェイスが揃うキャラメイク
本作で使用できる職業は「ファイター」「ウィザード」「クレリック」「レンジャー」「忍者」の5種類だ。種族の選択はとくにない。もちろん性別は選択可能。また,顔,髪型,髪の色も選べる。クローズドβ時点ではまだ選択肢は少ないが,オープンβで追加される予定であるという。
またキャラメイクでは,キャラクターのボイスも選択できる。ボイスにはいくつかのパターンが用意されており,その中から好きなものをピックアップする。キャラボイスはもちろん日本の声優によって吹き込まれている。
これはプレイヤーキャラクターだけでなくNPCのボイスなども含めた上での話だが,本作のキャラボイスは,子安武人さん,水島大宙さん,堀江由衣さん,田中理恵さんといった有名声優たちによって吹き込まれているということだ。
キャラクターの頭身は,ルーセントハートよりも若干低めだ。顔などの造形は,日本人から見て違和感なく“かわいいな”と思えるレベル――個人的にはシンプルながらも非常にクオリティが高いと感じる。このあたりはさすが,ルーセントハートですでに実績のある開発チームの仕事という印象だ。
遠くに巨大なオブジェクトが見える,奥行きの感じられるゲーム世界
体験プレイでは大きな町と思われる場所からプレイを開始した。ぐるりと見回したところ,町内はごちゃごちゃした作りにはなっておらず,広々とした印象だ。建造物は全体的に大きめに作られている。建物や柱,樹木などのオブジェクトはコロッとしたデフォルメの効いた造形になっており,まるでおとぎ話の中の世界にいるような気分になる。
DIVINAは基本的に,ポリゴン数やテクスチャサイズなどを上手におさえつつ,描画距離を長く取り,遠くにある大きな建物や地形を効果的に見せることで,ゲーム内で広々と開放的な景観が楽しめるようなデザインになっているようだ。これは町の中に限らず,後から訪れたほかの場所でも同じだった。
そのようなマップデザインと相性がいいと感じたのが,ゲーム世界の各地で見られた巨大オブジェクトだ。DIVINAの世界の各所には,カエルやフクロウ,クジラといった動物をかたどった巨大オブジェクトがあり,それらは“町の象徴”あるいは“ゾーンの象徴”のような存在として,そこに建てられているようだった。本作の世界は神話(北欧神話や日本神話)のエッセンスを取り入れつつ作られているとのことなので,あるいは神様としてあがめられているものなのかもしれない。
二つの職業を持てる「ダブルキャスト」のしくみ
DIVINAではレベル30から,もうひとつの職業を選択できる。そして以降は,二つの職業を好きなときに切り替えることが可能になる。それがダブルキャストシステムだ。
今回テストに使ったキャラはレベル30で,ちょうど二つ目の職業を選択できるようになっていた。
二つ目のクラスを追加するには,「クラリス」というキャラクターに話しかける。クラリスは本作のメインストーリーの鍵を握る,非常に重要なキャラクターで,彼女にだけは立ち絵が存在する。
クラリスに話しかけて,会話を進めたら,無事二つ目のクラスを選択できた。
「DIVINA」では,片方の職業が,もう片方の職業を選択しているときのキャラクター性能に影響を与えることはないとのことだ。あくまでも二つの職は独立しており,変身の際には完全に切り替わる。つまり,ファイターとウィザードを取ったからといって“魔法戦士”みたいなものにはならない。「完全なファイター」か「完全なウィザード」,どちらかでの活躍ができるということだ。
また職業の“レベル”もそれぞれ完全に独立しており“どちらかを上げると,もう一方も上がる”といったことはない。そのためか,レベル30時に選択するもう一つの職業は,レベル25の状態からスタートするようになっている。おそらく,大抵のプレイヤーは,両方の職業をバランスよく育てていくという選択をすることになるのだろう。
ムービーには「忍者」と「ウィザード」のダブルキャストをしているキャラクターが,それを切り替える“変身”をしているところが映っている。見れば分かるように,切り替えはとてもスピーディーで,まさに「変身!」っといった感じ。
ここで気になるのは装備品だ。クラスがパッと切り替わっても,そのたびに手動でいちいち装備を入れ替えなければいけないようでは意味がない。
もちろん,DIVINAではそのあたりもちゃんと考えられている。本作では,変身=クラス切り替え時には,装備品も丸ごと入れ替わる。事前に“忍者用の装備”と“ウィザード用の装備”をセットしておけば,変身時には,それらが自動的に装備されるのだ。なので,いちいち武器を持ち替えたりといった煩わしさはない。
フィールド上では変身の回数に制限があるが,(このムービーに映っている)町の中のような場所では,制限なしで何度も変身ができるようになっている。だから装備品を整えたりといったことは,もっぱら町の中ですることになるのだろう。
「戦闘」はスピーディーに,テンポ良く進む
町の外に出て,戦闘を試してみた。本作の戦闘は,ターゲットをクリックなどで選択して,それに対してホットバーに登録したスキルを使用していくタイプだ。技を繰り出すペースは速く,モーションも豊富で,戦闘は見ていて楽しいものになっている。炎や残像などのエフェクトがカートゥーン調に表現されているところからは,とても新鮮な印象を受けた。
また,“お供”のようなキャラクター「ソウルメイト」が戦いを手伝ってくれるところも確認できた。ソウルメイトは普段はインベントリーの中にアイテムのような形で収まっており,好きなときに召喚できる。ソウルメイトは,戦闘を手伝ってくれるほか,“狩り”“宝探し”“素材集め”“エンチャントアイテムの融合”といった仕事を頼むこともできるという。
今のところ,ゲーム内には4種類程度のソウルメイトが用意されているとのこと。ソウルメイトは成長させることもできるし,長く付き合って好感度が上がって行くにつれ,さまざまなセリフを喋るようになっていくとのことで,戦闘中に頼もしいだけでなく,冒険のパートナーとしても重要な存在となりそうだ。
“魔法使いみたいな格好をした戦士”も可能。DIVINA独自の装備システム
装備品関連で面白いと思えたのは,“魔法陣”にはめ込む“コアとマテリア”の仕組みだ。
最近の一般的なMMORPGでは,防御力やステータスアップ効果のついた“実質的な装備品”と,キャラクターの外見だけに影響を与える“アバターアイテム”の,二種類の装備品カテゴリーが用意されていることが多い。DIVINAの場合は,前者の“実質的な装備アイテム”というものがそもそもなく,その代わりに存在するのがコアとマテリアなのだ。
コアやマテリアには,例えば“防御力が5増加”とか“DEXが3増える”といったような実質的なステータスアップ効果がついている。つまり,一般的なゲームにおいては鎧やブーツ,手袋などから得られるこういった効果が,DIVINAではコア&マテリアから得られるということだ。コアはプレイヤーが生産スキルを使って作り出すもので,マテリアはモンスターのドロップから入手できるようになっているとのことである。
武器については,一般的なMMORPGと同じく,手に持ったものが素直に外見に反映される仕様となっている。なので,外見を自由に着飾れる本作においては,武器を見ることで,その人が実際にはどんなクラスなのかを見分けることになるだろう。
モンスターをコレクションしていく楽しみもある「モンスターキャスト」
本作の特徴的な要素の一つである「モンスターキャスト」のシステムも体験できた。モンスターキャストとは,条件を満たすことでプレイヤーがモンスターに変身できるようになる仕組みのことだ。
本作には“モンスター図鑑”が用意されている。条件を満たすことにより,この図鑑にはモンスターが登録される。そしてその後さらにモンスターと戦い続けていくことで,やがてプレイヤーはそのモンスターに変身できるようになる。
モンスター図鑑にはたくさんのページがあるが,このページは“1エリア1ページ”で用意されているようだ。1ページは九つのスロットで構成されており,どのスロットにどのモンスターが登録されるかはあらかじめ決まっている。該当するモンスターを倒すと,そのスロットがアンロックされて,モンスターのイラストが現れるようになっている。その後,そのモンスターと戦い続けていくことで,イラストの下部にあるゲージが貯まっていき,それが満タンになると変身が可能になるという仕組みだ。
図鑑を見るとすでに変身可能なモンスターのイラストの下部には,変身用のボタンがついている。変身したいときにはこれをクリックすればよい。変身はいつでも行えるが,モンスターへの変身には“1時間に1回のみ”という制限があるようだった。
モンスターに変身したプレイヤーキャラクターは,現在の職業が持つ性能に加えて,さらに一つ追加で,そのモンスターのスキルを使用可能になる。基本能力値には変化はないようだ。ためしにカッパのモンスターに変身してみたところ,“自分の周囲の仲間を回復させるスキル”が使用可能になった。モンスターの中には,より強力なスキルを使用可能にしてくれるものも,存在するのだろう。
一方,このモンスター図鑑には,1列(3スロット)が縦か横にそろったり,1ページをコンプリートしたりといったタイミングで報酬アイテムがもらえるというユニークな機能がある。ただ単に空きスロットを埋めていくだけではなく,ご褒美ももらえるとあれば,モンスターをコレクションしていく楽しみは,さらに大きなものとなりそうだ。
そのほかの細かい部分のことも聞いてきた
そのほか,取材時に分かった細かなポイントを,以下に箇条書きにしておこう。以下の内容は開発中のバージョンのものであり,βテスト時,およびサービス開始時にすべてが実装されるとは限らないのでご注意を。
- 現在のレベルキャップは,システム的には80に設定されている。
- 野外マップは全部で20程度存在する。
- インスタンスダンジョンが存在する。その数は10個前後。
- パーティの最大人数は5人。
- レベル30以上のプレイヤー用のマップではフリーPvPが行える(PvP可能サーバーのみ)。いわゆる“PK行為”を繰り返し行っていると,自身の名前表示色が赤になる。赤ネームになってしまった場合,他のプレイヤーに倒されたときに減少する経験値の量が増加し,さらにアイテムをドロップしてしまうようにもなる。
- 大勢のキャラクターが力を合わせないと倒せない強力な“ボス”との戦いがある。
- 染色システムがあり,アバターアイテムの色を変更できる。
- アバターアイテム装備スロットには「インナー」という名前のスロットがあった。
今回体験プレイをしてみて,本作は,新作ゲームとしては,初期の段階からかなり豊富なゲーム内要素を備えた作品であると感じた。モンスターをコレクションする要素があったり,ソウルメイトを育てられたり,ブラウザゲームのような仕組みまであったりと,できることが盛りだくさんだ。
現在ガマニアでは,本作のクローズドβテストに向けての準備が進められている。テスターの募集はすでに始まっているので,希望者はこちらの記事をチェックしてみよう。
参加者にはアバターアイテムの特典も。「DIVINA」クローズドβテストの参加者を募集開始,4Gamer枠は1000名
「DIVINA」公式サイト
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DIVINA(ディビーナ)
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