［Mac］Valve，「Steam」およびSourceエンジンをMac向けに提供。「Left 4 Dead 2」などのMac版が4月にリリース予定！

　Valveは現地時間の3月8日，同社のダウンロード配信サービス「Steam」および，SourceゲームエンジンをMac向けに提供すると発表した。Mac用のSteamクライアントは，現在βテストが行われているWindows用と同等のバージョン（関連記事）になる。
　さらに同社は，Sourceエンジンが採用されている以下のタイトルを，Mac向けに4月にリリースすることも明らかにしている。

・Left 4 Dead 2
・Team Fortress 2
・Counter-Strike
・Portal
・Half-Lifeシリーズ

※画面写真は「Left 4 Dead 2」のWindows用日本語版のものです

Windows版「Portal」

　同社のGabe Newell氏は発表文の中で，「Macはエンターテイメントサービスに非常に適したプラットフォームである」（The Mac is a great platform for entertainment services）と述べている。SteamをMacに対応させることで，すでにユーザーアカウント数が2500万を超えているという同サービスを，さらに幅広く展開していく狙いがあるようだ。

　今回の発表では，SteamがMacに対応することに関連し，キー認証やコピープロテクト，自動アップデートといった機能を提供するツール群である「Steamworks」の新機能，「Steam Play」が紹介されている。
　同機能をサポートしたゲームの場合，Steamを通じてMac版またはWindows版を購入すると，もう一方のプラットフォームでも同じタイトルが無料でプレイ可能になるという。

Windows版「Team Fortress 2」

　同社は，Macを重要なプラットフォームの一つと位置づけており，これまで，Mac向けにゲームを提供する方法を検討してきたとしている。エミュレーションなどの手法も考えたが，ネイティブアプリケーションの提供を選択したのだそうだ。
　発表文に含まれている，「私達が将来リリースするすべてのゲームは，Windows，Mac，Xbox 360向けに同時にリリースされる」（all of our future games will release simultaneously on Windows, Mac, and the Xbox 360）という一文は，Macでゲームを遊んでいる人にとって見逃せないところだ。
　また，マルチプレイに対応したゲームの場合，プラットフォームに関わらず同一サーバー上で対戦が楽しめるとのことで，Macのサポートに対し，Valveがかなり本気で取り組んでいることがうかがえる。

Windows版「Half-Life 2: Episode Two」

　なお今回の発表では，先日4Gamerで取り上げた「Portal 2」のMac版が開発されていることも発表されており，Windows用と同時リリースされる予定とのこと。
　同作のプロジェクトリーダーであるJosh Weier氏は発表文の中で，Sourceエンジンを採用したタイトルのMac版を，Windows版と並行して開発することが非常に容易であることを強調している。

　すでにサードパーティに向けて，Mac用のSourceエンジンおよびSteamworksの提供が開始されており，今後，Steamを通じてさまざまなタイトルが，Mac用にリリースされることが期待できそうだ。