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海外ゲーム四天王 / 第27回:「Zombie Driver」
「奥谷海人のAccess Accepted」の第238回,「ゾンビとゾンビゲームがアメリカを席巻?」を読んだところ,アメリカではゾンビが大ブームらしくてビックリだ。238回も連載が続いているというのもビックリだが,なんでもアメリカでは,血だらけメイクを施したゾンビがそこらじゅう練り歩き,子供達を恐怖のどん底に叩き込んでいるというではないか!
出血系が苦手な筆者としては迷惑な話だが,そういえばときどき,「生ける屍」と誉められることもあるので負けてはいられない気もする。よし,何かゾンビゲームで遊ぼう! と思い立ってチョイスしたのが,奥谷氏の記事中にも紹介されていたExor Studiosの「Zombie Driver」である。
ゾンビもののドライブゲームなんて珍しいし,見下ろし型のレースゲームは好きだし,なによりSteamで8.99ドル(特価だった。現在は9.99ドル)なんてお値段なのでついつい……。円高万歳!
巨大な都市で発生した悲惨な科学事故により,人口の大部分は死に絶えてゾンビになった。ゾンビ達は新鮮な脳ミソを求めて都市の中をさまよい歩いており,わずかに残った生存者達は建物に籠城して助けを待っている。キミは武装した車をぶっ飛ばし,生存者の救出に向かうのだ! 行け! というお話。たぶん速攻で忘れても大丈夫。
本作は全部で17のミッションで構成されており,ミッションごとに達成すべきメイン目標と,やってもやらなくてもいいが,やればボーナスがもらえるサブ目標が用意されている。メイン目標やサブ目標を無事にクリアできれば報酬として新たな車,武器が使えるようになっていくのだが,誰ですか? ありがちーなんて言ったのは?
メイン目標は「市役所職員を救出しろ」とか,「ヒッピーとカーメカニックを救出しろ」といった妙に職業にこだわる生存者救出作戦ばかりで,制限時間や最低救出人数などの条件が付いてくる場合もある。サブ目標としては,「死者を出さずにクリアする」「指定場所からゾンビを一掃する」「100体のゾンビを倒す」といったものがあり,せっかくなので,ぜひメイン/サブ両方の目標をクリアしたい。
基本的な流れは,拠点となるベースからゾンビをなぎ倒しつつ目標地点に向かい,周辺の安全を確保してから生存者を乗せて,ベースに戻るというシンプルなもの。生存者は一か所に固まっているわけではなく,あちこちの建物に分かれていることもある。
最初はタクシーのみが使えるが,ミッションをこなしていくにつれスポーツカー,リムジン,パトカー,救急車,バスといった6車種のほか,武装車“DIPRIP SUPERCAR”が使えるようになる。車はミッション開始時,どれに乗るのかを選択できる。
それぞれの車で攻撃力,防御力,スピードが異なり,ミッションで稼いだ資金でアップグレード可能だ。ちなみにミッションに使う車の選択で最も重要なのが,「最大乗車人数」だ。というのも,例えば生存者6人に対し,最大乗車人数3人の車では,一度ベースに戻って助けた生存者を降ろし,再び残りの救出に向かうなんてことになってしまうのだ。
もちろん,目的の生存者を助けられなかったり,ゾンビの攻撃を受けて車が許容できるダメージを超えたりすると即ゲームオーバー。都市の中に落ちているスパナを拾うことでダメージが回復するので,ヤバくなったらスパナを探そう。
また,マシンガン,ニトロ,火炎放射,ロケットランチャー,レーザーガンをミッションごとに車に取り付けられるほか,落ちている武器アイコンを拾うと,その武器に変化して残弾数も復活するという仕様。ちなみに各武器は3段階にアップグレードし,総弾数が増えちゃう。
都市には,普通のゾンビ以外にもゾンビ犬やゴミや缶を投げつけてくるヤツ,小太りで轢くと車速が落ちてしまうヤツ,近づくと爆発して大ダメージを与えるヤツなどがウロウロしている。怖いのがゾンビの大群に突入するときで,全部普通のゾンビだったとしても数が多いので車速が落ち,そのうち大量のゾンビに囲まれてタコ殴りなんてことがよく起きる。そういうときは加速を付けたり,武器を併用したりして突っ込むのが効果的だ。覚えておこう。
ゾンビ達を轢いたり武器で倒したりすると報酬が入り,連続して倒せばコンボボーナスでより多くの報酬を入手できるから,大量のゾンビを見かけたら突進だ。
さて,ここで小技を一つ。車はアクセル,バックのほかにサイドブレーキが使えるのだが,サイドブレーキで車を横に向けてゾンビの群れに突っ込むと多くのゾンビが将棋倒しになる。ゾンビドライバーなら,ぜひ使いこなしたいテクニックだ!
本作の気持ち良い部分となっているのが,誰がなんといおうとゾンビを轢いたときのグチャグチャ感だ。ゾンビがバラバラに飛び散ったり,血が吹き出て路面に生々しい血痕が残ったりしてスゴい。また,連続して轢いたときには「グチャグチャ」系の心地良い音が奏でられてボクちゃんカ・イ・カ・ン。なんだかとんでもないことを書いているような気がしてきたが,これがZombie Driverの楽しさであり,正しい楽しみ方だ。
ぶっちゃけ,最初から最後まで走り回ってゾンビを轢き,生存者の救出に明け暮れるワンパターンなゲームだ。倫理的にやや問題はあるものの,悲しいかな妙な気持ち良さに完全にハマってしまった筆者である。おそらく,かなりプレイヤーを選ぶゲームだと思うので,まずは掲載したムービーを見てから,手を出すか止めるかを検討してほしい。
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- 関連タイトル:
ゾンビドライバー【完全日本語版】
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