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AMD,HD 5000シリーズ最上位のデュアルGPUソリューション「ATI Radeon HD 5970」発表
「ATI Radeon HD 4870 X2」のように,GPUモデルナンバーの末尾へ「X2」を付記して「デュアルGPUソリューションであること」を分かりやすくしていた前世代までとは異なり,「最上位モデルであること」を強く訴求するモデルナンバーを採用したATI Radeon HD 5970。AMDは,そんな最新のデュアルGPUソリューションを,世界最速のグラフィックスカードであると位置づけている。
→[レビュー]“300mm超級”の世界最速シングルカード,「ATI Radeon HD 5970」
さて,そんなATI Radeon HD 5970の主なスペックは下記のとおり。誤解を恐れずにまとめるなら,「『ATI Radeon HD 5850』と同じ動作クロックに設定された『ATI Radeon HD 5870』を2基搭載するカード」といったところになる。
●ATI Radeon HD 5970の主なスペック
- カード長:実測305mm(PCBは同291mm)
- 演算性能:4.64TFLOPS
- Stream Processor数:1600基×2
- コアクロック:725MHz
- メモリクロック:4GHz相当(実クロック1GHz)
- グラフィックスメモリ:1GB GDDR5×2
- メモリインタフェース:256bit
- 消費電力:最大294W,最小42W以下
- PCI Express補助電源コネクタ:6ピン×1,8ピン×1
- 最大ディスプレイ出力:2560×1600ドット×3
- 北米市場における想定売価:599ドル
2基のGPUは,PLX Technology製のPCI Express 2.1対応ブリッジチップによって接続される仕組み。GPU間の帯域幅は,ATI Radeon HD 4870 X2と同じく,5GTransfer/sが確保されるようだ。
また,オーバークロックに向けたヘッドルームが十分に用意されているのも特徴とのこと。AMDによれば,カードレベルの最適化,そして,ヒートパイプと同じ原理で機能するヒートシンク「Vapor Chamber」の採用などにより,保証外ながら,GPUクロックは1GHz超,メモリクロックは6GHz相当(実クロック1.5GHz)超を狙えるという。
デジタルPWMや日本メーカー製のセラミックコンデンサ,リアルタイムのパワーモニタリング機能をカード上に搭載するほか,最大で400W級の発熱に対応できるというVapor Chamberの採用などにより,オーバークロックマージンを広く確保したとされる | |
GPUとグラフィックスメモリのオーバークロックにより,さらなる高みを目指せるとのこと。ただし,オーバークロックは自己責任なので,この点は注意が必要だ |
そんな“地球最速のグラフィックスカード”が持つ実力はいかほどか。気になる人は,ぜひレビュー記事をチェックしてほしいと思う。
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ATI Radeon HD 5900
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