プレイレポート
「ArcheAge」大型アップデート「ArcheAge 5.0」をプレイ。新適性「憎悪」と既存適性の組み合わせによる新クラスの実力は?
「ArcheAge 5.0」特設ページ
このアップデートは,旧大陸に新エリア「ヒラマ山脈西部」が追加されるほか,新適性「憎悪」や古代装備3段階などの新要素が実装されるというもの。今回,実装を前にメディア向けの体験会が催され,アップデートで実装される各コンテンツをプレイできたので,その内容をお届けしよう。
「憎悪」が適性として装いも新たに登場。調整されたスキルをチェック
まずは,11番めの適性として追加される「憎悪」について紹介しよう。
これまでも「憎悪」という要素は,レベル55以上のキャラクターが特定のクエストをクリアすることで習得可能で,既存の10適性にそれぞれスキルを追加できるというものだった。今回,この「憎悪」システムが撤廃され,ゲーム開始時から選択可能な“適性”として新しく「憎悪」が加わることになったのだ。
憎悪には,ほかの適性にはない要素がある。それは,「怒り」スキルを使用することで,1秒毎に[憎悪]が1累積し,その累積数(最大10)によって特定のスキルに追加効果を発生させるというものだ。[憎悪]の累積は,怒りバフが切れると消失する。これは,主に攻撃スキルに作用するのだが,「怒り」のクールタイムが長く,あまり連発はできない。
この仕様を踏まえて,憎悪適性のアクティブスキルから見ていこう。パッシブスキルについては,「ArcheAge 5.0」第2弾概要ページを確認してほしい。
●怒り
[憎悪]を累積させるための自己バフスキル。1秒毎に[憎悪]が1増加する。効果時間は10秒で,前述のとおり「怒り」の効果が切れると同時に累積した[憎悪]も消えるので,その前に対応する憎悪スキルを使おう。
●フォースエッジ
元は死適性にあったスキルで,魔法による遠距離攻撃を行う。4連射できる憎悪適性の主力攻撃スキルだが,4発めのあとに若干硬直がある。後述する「怒り」状態のときに使用すると,[憎悪]が1累積する。
●蛇の目
フォースエッジを「深淵の波動」に変化させるスキル。使用すると,フォースエッジが大きな弾を前方に放つ,直線上の範囲貫通攻撃スキルとなる。PvPならば貫通しても問題ないが,PvEでは目標以外の敵に攻撃が当たることもあるので使いどころに注意しよう。
●深淵の牙
目標へ地中を進むように向かい,魔法ダメージを与える。[憎悪]5累積時に使うとダメージが100%増加し,目標の周囲半径7m以内に効果をもたらす範囲攻撃となる。[憎悪]10累積時は,相手を2秒間石化する追加効果を得られる。
●悪魔の操り人形
ターゲットした相手の真下に現れる赤い結晶に,5秒間束縛することができる。結晶から離れようとしても,すぐに引き戻されてしまうので,確実に範囲攻撃に巻き込みたい相手に使うのがよさそうだ。
●悪魔の剣
選択した対象へ剣を投げつける魔法攻撃スキル。射程は短いが攻撃力が高く,ヒットした相手に10秒間,1秒ごとの持続ダメージを与える。さらにダメージを与えるたびに,6秒間の物理防御−150,魔法抵抗力−150の効果を与える。「悪魔の操り人形」を受けた相手に使うとダメージが+50%アップするので,コンボとして使うのもよさそうだ。
●悪霊突進
自身の頭上に青白いスノーライオンの霊を喚び出し,前方へ向かって走り抜けていく魔法攻撃スキル。獅子の霊は最大で50m進み,その移動上の敵にダメージを与える。[憎悪]が5以上累積しているとスノーライオンが追加で1体(合計2体)出現し,[憎悪]が10累積時はスノーライオン2体のほかに,ノックバック効果が追加され,相手の詠唱をキャンセルさせることもできる。
●悪魔の呼び声
カーソルで指定したエリアに,自身の周囲半径10mにいる同勢力のキャラクター最大10名を瞬間移動させるスキル。カーソルで指定できる距離は最大35mとそれほど長くはなく,また詠唱など味方の行動を阻害する恐れもある。使う際は周囲のプレイヤーとの意思疎通をしっかりと図っておく必要がありそうだ。
●運命のサイコロ
現在の位置から,自分自身を5m〜15mの範囲内にランダムでテレポートさせるスキル。どこに出現するか分からず,また出現後に向いている方向もランダムで,敵からのターゲットも切れないので,使いどころが難しい。
テレポート後,周囲5m以内に敵がいれば1体につきディレイタイム(再使用待機時間。通常は21秒)が50%減少する。PvEでの使い道はほとんどなく,PvPであればの脱出に使えるかも,といった感じだ。
●憎悪の輪
その名の通り,輪のようなものを目標に向かって投げる魔法攻撃スキル。ヒットした目標の10m以内にいる3名にリンクするようにダメージを与え,右手装備を3秒間使用不能にする効果がある。時間は短いが,相手の攻撃を封じる(または魔法などの威力を大幅に下げる)ことになるため,PvPで非常に有用だ。
[憎悪]が5累積しているときは攻撃対象が3名から6名に増加し,[憎悪]が10累積していると,さらに3秒間の物理スキルを封印する効果が追加される。PvEでは複数を攻撃するのに便利だが,余計な敵を釣ってしまうこともあるので注意しよう。
●死神
相手からのターゲットを切ることができるスキル。ターゲットを切るだけでなく,1秒間,敵にターゲットされないという強力な効果を持つ。[憎悪]5累積時にはターゲットされない効果が3秒,[憎悪]10累積時には5秒に増加する。PvEはもちろんのこと,PvPでは効果時間内はターゲットされない=攻撃されない(範囲攻撃は別だが)という絶大な効果を発揮するスキルだ。
●深淵の刃
指定した地点から半径8m内の敵に魔法によるダメージを与える範囲攻撃スキル。ヒット数は1回で,[憎悪]5累積時には3ヒット,[憎悪]10累積時には4ヒットするうえ,1.5秒間「串刺し」効果を与える。攻撃範囲が意外に狭いが,攻撃力は憎悪スキルの中でもピカ一だ。
今回の取材にあたり,憎悪適性の説明を行ってくれたArcheAge日本運営プロデューサーの石元一輝氏は,「憎悪は集団戦で光る適性で,魔法火力とデバッファーを足して2で割ったようなタイプ」だと評価していた。
確かに攻撃スキルはすべて魔法力を参照にしたものばかりで,物理攻撃力を参照したものはひとつもない。攻撃力という点を強調するなら,杖と布装備を装備した魔法タイプとして運用するのがよさそうだ。
ただ,「憎悪適性の攻撃スキルは[憎悪]に依存する部分が多く,常に最大火力を発揮できるわけではない。憎悪単体で成り立つような適性ではないので,ほかの適性との組み合わせに頭を悩ませることになると思います」と付け加えた。
4Gamerの主要適性はロマン? くじ引きで引いた5つのクラスを紹介
単体よりも,組み合わせで力を発揮するという憎悪適性。ご存じの通り,ArcheAgeは3つの適性の組み合わせでクラス名が決定する。そして今回,憎悪適性が加わることで,新たに45ものクラスが追加されることになる。とはいえ,全てのクラスを体験するには,とてもじゃないが時間が足りない。
そこで,本誌を含めた体験会に参加している4メディアでくじ引きを行い,5つずつクラスを紹介することになった。
本誌が引いたのは「悲劇楽士」「狂楽士」「グラップラー」「悪魔神官」「トリックスター」の5クラス。そのうち3クラスに「ロマン」適性が入っているのは,きっと何らかの運命的なものに違いない。それでは,各クラスの適性の相性に迫ってみたい。
■悲劇楽士(悲劇詩人)
憎悪/ロマン/死
本誌が引いたクラスのなかでは,かなりの当たりではないかと考えている。憎悪に加えて,死とロマンのアクティブスキルで,多彩なデバフを相手に与えられる。死のパッシブスキルで魔法ダメージの底上げも狙えるだろう。ロマンは移動速度アップや回復などといったバフ効果を持つスキルで,自身や周りを強化することもできる。トータルで見るとやれることは多いが,すべてのスキルを習得できるわけではないので,どのスキルを覚えるかで頭を悩ませることになりそうだ。
■狂楽士(奇人)
憎悪/使命/ロマン
憎悪とロマンは上記の悲劇楽士と同様だが,死と使命が入れ替わったクラス。使命は,どちらかというと物理攻撃に寄った適性なので,魔法主体の憎悪とはあまり相性が良くない。武器も防具も魔法力アップを重点に置くと防御力に難が出るので,それをサポートする形として使命スキルの「バックフリップ(相手との距離を離す)」や「俊足(移動速度アップ)」,または「ハイド(相手から見えなくなる)」などを覚えるといいかもしれない。
■グラップラー(警備員)
憎悪/格闘/鉄壁
格闘も鉄壁も物理攻撃タイプのクラスで,攻撃スキルが魔法の憎悪とは少々相性が悪い。攻撃を物理主体にするなら憎悪はデバフをメインに,魔法主体にするなら鉄壁のスキルで,体力や防御力を補うといい。どちらかといえば前者がオススメで,物理攻撃と物理防御に優れ,耐久力のあるデバッファーとして活躍できそうだ。活躍の場はPvPのほうが多そうだが,パーティでの狩りでは憎悪の輪などでターゲット取りを担うタンク役もできるかもしれない。
■悪魔神官(暗黒プリースト)
憎悪/意志/愛
攻撃とデバフができる憎悪,デバフと回復を行える意志,そしてヒーラーに特化した愛と,できることが被っているところもあるが,デバフヒーラーとしてシナジーが高い適性の組み合わせだ。魔法による攻撃もできるため,オールラウンダーな魔法タイプのクラスと言えるだろう。アクティブスキルだけでなく,パッシブスキルの相性もいいので,悲劇楽士と同様にスキル習得に悩むことになりそうだ。
■トリックスター(ピエロ)
憎悪/野性/ロマン
野性は弓を得意とする適性で,憎悪とは遠距離攻撃という点で被ってしまう組み合わせ。幸い,装備として杖と弓は競合しないので,遠距離物理攻撃も遠距離魔法攻撃も併用することは不可能ではない。ただ,どちらを優先するかとなれば,攻撃は野性の弓スキルをメインとして,憎悪スキルはデバフなどのサポートに回るのがよさそうだ。同様にロマンスキルもサポートとして考え,こちらはパーティプレイを見据えたスキルを習得するのがいいのではないだろうか。
今回,紹介できたクラスはわずか5つで,適性の組み合わせによるクラスも,スキル同士のシナジーも,ほんの一部にすぎない。また,ソロプレイとパーティプレイ,PvPなどでは,それぞれ重視するスキルも異なるため,同じクラスであっても,様々なスキルビルドが存在するはずだ。憎悪適性の実装後は,ぜひ試行錯誤を重ねて,自分にあったセットアップを構築してプレイの幅を広げてみよう。
風光明媚なヒラマ山脈西部には強力なモンスターが出現
「ArcheAge 5.0」では,憎悪適性のほかにも様々なコンテンツが実装される。一部ではあるが,それらを紹介して本稿の締めとしたい。
まず,憎悪が追加された適性だが,それを含めたスキル関連の改修が行われた。
これまでアクティブスキルは,習得レベルを満たしたうえで,スキルポイントを消費して習得できた。これについては変わらないが,各適性の右端の3つのスキルは,その条件にプラスして「同一適性内で習得したスキル数」を満たす必要ができた。これは,これまでパッシブスキル習得条件に採用されていたものだ。
そのパッシブスキルに変更が入り,「同一適性内で習得したスキル数」のみが習得条件となり,スキルポイントは必要としなくなった。条件を満たすと自動でパッシブスキルを習得してくれるが,この変更によりスキルポイントが“10ポイント減少”したので覚えておきたい。
適性については新たなUIも追加された。スキルウィンドウの右上にある「連携スキルを確認」ボタンを押すと,スキル同士の連携を確認できるウィンドウが新たに表示される。このウィンドウでは,各適性のスキルを自由に組み合わせて連携を確認できる。
続いては新エリア「ヒラマ山脈西部」の紹介だ。旧大陸の中央に広がるエリアで,山だけではなく高原や高地といったフィールドらしい。このエリアには古代遺跡も多く残っており,かつて,旧大陸の人々が東西の大陸へと渡ったときに,ここから旅立ったと言われている。
今回のアップデートでは古代装備3段階「燦爛たる古代装備」も実装される。現在は2段階まで覚醒できるが,「ヒラマ山脈西部」に出現するモンスターがドロップするアイテムを使うことで,3段階への覚醒が可能になる。
「ArcheAge 5.0」特設ページ
「ArcheAge」公式サイト
- 関連タイトル:
ArcheAge
- この記事のURL:
Copyright © XLGAMES Inc. ArcheAge ® is a registered trademark of XLGAMES Inc.
GOP is a registered trademark of GOP Co., Ltd. All rights reserved.