プレイレポート
MMORPG「ArcheAge」のハウジングシステムを紹介。ファミリーテスト中に建てられそうな家を実際に建築してみた
そこで,応募の締め切りを前に,本作の魅力をもっと伝えられればと思ったのだが……本作はプレイスタイルの幅がとにかく広く,それらを一度にお伝えすることは難しい。また,大規模なコンテンツを体験するには,多数のプレイヤーがいる韓国サーバーでのプレイが必要で,開発元から韓国サーバーのアカウントIDを貸与されているものの,そもそもハングルが読めない身にはこれもまた難しい。
というわけで,ここはMMORPGを愛するプレイヤーの多くが気になり,一人でも自分のペースで進められそうなコンテンツを紹介したい。そう,それは“ハウジング”だ!(編注:個人的な意見です) というわけで,ArcheAgeでは,どのようにハウジングが行えるのか。家の建築から飾り付けまでを体験してみることにした。
もちろん,“これだけがArcheAgeの楽しみ方ではない”と前置きしたうえで,仮想世界での「人生」の過ごし方の一例として参考にしてもらえると嬉しい。
なお,今回はゲームオンに協力してもらい,同社の専用環境でプレイしている。ローカライズ作業は佳境に差し掛かっているとのことだが,テストプレイ時は最新バージョンの適用前で,インタフェースのほとんどが翻訳前のものだった。掲載中のスクリーンショットは開発中のものであることに,注意してほしい。
また,テストクライアントでのプレイとなるため,一部にデバッグ用の表示が存在している。そうした箇所をモザイク処理などを行ったうえでスクリーンショットを掲載しているので,その点についてもご了承を。
「ArcheAge」ティザーサイト
MMORPGにおける目標の一つ「家を手に入れる」
ArcheAgeの“ハウジング”とは?
“ハウジング”とは,ゲームサーバー上に用意されるプレイヤー用の家(または部屋)と,内装や飾り付けなどそれに付随する遊び方をまとめた総称だ。
家を所有する形態も作品によって異なり,プレイヤーごとに用意されたインスタンスエリアの部屋を所有するタイプ(ファイナルファンタジーXIなど)や,ハウジングゾーンとして用意されたインスタンスエリアの土地に家を建てるタイプ(ドラゴンクエストXなど),そしてワールドマップ内の限られた土地に直接家を建てるタイプ(Ultima Onlineなど)に大きく分けられる。ArcheAgeのハウジングは,最後のタイプだ。
さて,さっそくArcheAgeで家を建ててみようと思うのだが,どんな作品でも家を手に入れるためには何かと準備が必要だ。ArcheAgeで家を建てるために必要なものをざっくり分けると,「設計図」「土地」「資材」「労働力」の四つになる。
最初に必要なのは「設計図」だ。これは,クエストやプレイヤーの行動で得られる“デルフィナードの星”と呼ばれるアイテムと引き替えに入手できる。独特な名称だが,ほかのMMORPGで言うところの“名声ポイント”のようなモノに近いだろうか。交換は,街などに設置されたポータルから行ける,“蜃気楼の島”というゾーンで行われる。
建てる家の種類によって必要な“星”の数は異なる。蜃気楼の島に設置されたモデルルームをざっと眺めてみたところ,最小の家で15個,大きな建造物になると1000個も必要になるようだ。
星15個の最小の家は「一戸建てになったワンルーム」といった感じで,ほかには2階建ての3LDKや,庭付きの中規模ホール,さらにはタワー付きの砦のような建物も存在する。ただし,家のグレードに応じて,星だけでなく建てるための手間が大きく跳ね上がるので注意が必要だ。
最小の家の設計図なら早い段階で入手可能できるだろう |
星1000個を集めるとなると,一人ではどうにも辛い。手に入れたとしても,そこから建てるまでの手間が甚大だ |
プレイ時間が限られたファミリーテストでは,最初は星15個のワンルームを目標にするのが無難かもしれない。もちろん,ほかの参加者と協力して大きな家にチャレンジしてみてもよいが,かなり大変だということは,先にお伝えしておこう。
建築は設計図を手に入れてからが本番
家を建てるのは大工ではなくプレイヤー自身だ
無事に設計図を入手したら,次は「土地」の確保だ。
ゲームエンジンにCryENGINE 3を採用しているArcheAgeは,自然や景観のグラフィックスにとくに力が入っている。ワールド内を散策しながら,ここぞという候補地を納得のいくまで選別したいところだ。
ただ当然だが,空き地ならどこにでも家を建てられるわけではなく,建築可能なエリアが設定されている。どこにでもということになると,例えばモンスターキャンプ地のど真ん中に建ってしまったら(それも面白そうだけど……),景観もさることながら,クエストだったりのレベルデザインを考えるといろいろマズそうだ。
といっても,建築可能場所は世界のあちこちに存在している。マップ画面を開くと,建築可能なエリアは家のアイコンが記されているので,これを参考にしよう。
注意すべき点があるとすれば,PvPが可能な“紛争地域”にも建築可能なエリアがあることだ。ここに家を建てると,ほか勢力のプレイヤーに狙われる危険性が高くなる。
ともあれ,いい場所が見つかり,いざ建築。ここで設計図を使用すると家がボンッ! と建つ……というわけではない。できあがるのは家の土台だけであり,ArcheAgeでは,ここから自分の手で建築作業を行う必要があるのだ。
建築を行うには,家の規模にもよるが,木材や石材,鉄などを大量に用意しなければならない。それ相応の努力が必要になるということだ。ここでは,最小の家をベースに建築作業の様子を追っていこう。
最小の家に必要な素材は,丸太を木材に加工したものを100個用意して制作できる“木材パッケージ”が2つと,石材100個を加工して制作できる“石材パッケージ”が1つだ。これらを建築完了までのフェーズに従って用意し,実際に建築作業を行うことになる。
まずは丸太の収集から始めよう。丸太は,とくに説明の必要はないと思うが,フィールド上に自生している木を切り倒すことで入手できる。なお,建築可能エリアには,一定範囲を自分の庭にできるカカシが設置可能で,そこに木の苗を植えておいて丸太を集めるという手段もある。
丸太が集まったら,街などにある加工設備で木材に加工し,さらに“木材パッケージ”に加工しよう。パッケージができあがると,プレイヤーキャラクターがそれを背負うので,ここからなんと“歩いて”建築予定地まで運んでいくのだ!
パッケージは非常に重く,歩くスピードも遅くなる。ポータルといった瞬間移動も使えないので往復が大変。同様に,フィールドに存在する鉱石から岩石を掘り出し,石材パッケージを作って運ぼう。最小の家であれば,これを3往復すれば建築が完了するのだが,中にはとんでもない量のパッケージが必要な家も。大きな家を建てるつもりなら,延々と資材を運ぶことになるわけだ。
さらにArcheAgeでは,“労働力”を消費して生産活動全般を行うことになる。労働力は少しずつ自然回復するのだが,ずっと採取などを続けていると,労働力は枯渇してしまう。一気に進めようとせず,冒険の合間に準備しながら,少しずつ進めるのがコツになりそうだ。
家が完成したら飾り付け
オブジェクトの積み重ねも可能
ついに我が家が完成。となれば,次はハウジングの醍醐味の一つである家の飾り付けだ。屋内や庭には,郵便ポストやタンス,加工施設など,冒険に役立つさまざまなオブジェクトから,人形やフォトフレームといった趣味のオブジェクトまで,さまざまなものが設置できる。
オブジェクトは,屋内専用のものもあるが,基本的に屋内および庭の範囲内であれば,どこにでも,かつ,どんな向きにでも配置できる。さらにオブジェクトの上にオブジェクトを置く――いわゆるスタックさせることも可能で,自分で置いた箱の上に人形を置いたり,箱の上にさらに箱を重ねたりできる。
触った感じでは,とくにオブジェクト数に制限はないかと思ったのだが,設置個数には制限があるとのこと。また,空中にも庭と同じ範囲の設置制限があった(オブジェクトが赤色にハイライトされて設置できない)ので,箱をズラして階段状に置き,庭の外にまで広げていくみたいなことはできなかった。もしかすると上空にも設置できる限界があるのかもしれない。なお,動物など一部のオブジェクトはスタックできず,地面に直接配置する必要がある。まあ,当たり前だけど。
家の中にはデフォルトで暖炉が設置されている。単なる飾りかと思いきや,これを使ってちゃんと調理も行える。この調理ひとつを取っても,食材を入手するために庭で栽培を行ったり,乳牛を育てたりと,ハウジング周りでできること(やること)はたくさんある。きっと料理にまつわる四方山話だけで,記事が1本書けてしまうのではないだろうか……なんて思ってしまう。
ともあれ,ゲーム内とはいえ,一国一城の主となるのは格別である。しかも本作では,建築の手間が半端ないので,完成したときの喜びもひとしおだ。
さて,以上のようにハウジングに関する一連の流れを紹介してみたが,実のところハウジングの機能は紹介しきれるようなものじゃないし,まだまだ多くの可能性があると思う。ここは実際のプレイで確かめていきたい部分だ。
日本で,その最初のチャンスとなる「ArcheAge」のファミリーテストは,4月26日から5月20日の期間に行われる。韓国では2013年1月にサービスが始まったばかりのタイトルなので,表に出ている情報も少ない。そんな作品だからこそ,「最初の遠征隊」では,自分で楽しみを開拓できるプレイヤーを募っている。遠征隊は4月22日11:00まで募集しているので,まだ見ぬ世界を“冒険”したい,そしてその世界に住んでみたいというプレイヤーは,遠征隊に名乗りを上げてみよう。
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