レビュー
エージェントの驚異的な能力が生み出す圧倒的な開放感が魅力のアクション
ライオットアクト 2
ちなみに,エージェントがどれくらい驚異的な運動能力を持っているのかというと,垂直跳びで10メートルくらいジャンプしつつビルを駆け上ったり,高層ビルの屋上から滑空しつつパトロールしたり,車で襲いかかってくるテロ集団を,車ごと海に放り投げたり……。そこまでパワーアップしないと平和が守れないのかどうかはさておき,プレイヤーが操作するエージェントは真にスーパーマンなのだと理解してほしい。
本作の概要についてもうちょっと詳しく知りたいという人は,公式サイトや,以下のインプレッション記事もチェックしてみるといいだろう。
「ライオットアクト 2」公式サイト【要年齢認証】
街の平和を守るという目的を忘れるほどの“アルティメット アクション”を,まずは体験版で確認しよう。X360「ライオットアクト 2」発売
※本稿で使用しているスクリーンショット/ムービーは,筆者のフレンド達に許可を得て撮影/掲載したものです
細かいことは気にせず
好きなように街の平和を守るのだ
「こちら」のインプレッション記事でも説明したが,ライオットアクト 2は,オープンワールドを自由に駆け回り,移動スキルを成長させるオーブを求めてビルの屋上を探索しつつ,目に付いた拠点を片っ端から潰していくという,勝手気ままなプレイを堪能できるゲームだ。もちろん,効率の良い攻略法なども存在するのだが,ゲーム中,明確にそういったルートが示されることはないので,自分で試行錯誤しながらスーパーマンプレイを楽しむことが肝要だ。
ちなみに本作では,敵を射殺すれば銃撃スキルが成長し,殴り殺せば格闘スキルが,ひき殺せば運転スキルが,焼き殺せば爆破スキルが成長するようになっている。自分の好きなように遊んでいれば,自分のプレイスタイルに合ったキャラクターに成長していくので,“街の平和を守る”という目的をうっすらと覚えておきつつ,暴れまくってほしい。それがライオットアクトシリーズの醍醐味でもあるのだ。
個性的なスキルセットが生み出すフリーダムなゲーム性
車は移動手段ではなく攻撃手段です!
格闘スキルを育てていくと,ゴミ箱や鉄骨,街灯,敵の車などを手に敵をぶん殴ったり,あるいは投擲武器として使ったりできる。ちなみに,前作ではパッとしなかった運転スキルに関しては,夜になるとフリーク達がワラワラと出現することもあり,実に効率のいい攻撃手段として活用できる。
動画でも,最初は普通のゲームの範疇とも思えるジャンプ力が,途中からおかしなことになっているのに気が付くだろう。爆破スキルの紹介部分でも,明らかに街の治安維持に悪影響がありそうな火力を発揮している。
この“やり過ぎ感”は,前作から大きくパワーアップして受け継がれている。ここまで気持ちよく暴れさせてくれるゲームは,そう多くないだけに貴重だし,アクションゲーム好きにはぜひ一度体験してもらいたいものだ。
真のボスキャラはCo-opで乱入してくるフレンド!?
個人的に一番面白かったのは,とくに難しいことを考えず,フレンド達と暴れまくることだ。キャラクターのスキルがそれなりに成長していれば,街は戦場どころか焦土と化す。
例えば,交差点で苦戦している仲間を助けようと,再広範囲のクラスター爆弾を放り投げようものなら,仲間だけでなく,そこから数メートル離れた距離にいる自分も爆死確定だ。また,格闘スキルを伸ばしていると習得できるグランドストライクという技を繰り出せば,その技の衝撃波の範囲内の敵だけでなく,味方にも大ダメージを与えることができる。
強大な力を持つプレイヤーキャラクターが,時と場合によってはどの敵よりも強いことを冷静に理解できれば,ライオットアクト 2のCo-opで楽しく遊べるようになるだろう。もちろん,そんなキャラクター同士がうまく連携できれば,敵の数が足りなくなるほどの超効率プレイも可能だ。
探索が面白いだけに,ご褒美がほしかったと思うことも
実はこのゲーム,前作とマップがほとんど変わっていない。その部分に関する賛否はひとまず置いておくとして,プレイヤーとして困るのは,マップが変わっていないにも関わらず,スタート地点が異なっている部分だ。
前作では四つの島のうちの,比較的背の低い建物が建ち並ぶ島からスタートし,移動スキル用のオーブを集めるのが容易なレベルデザインになっていた。しかし今回は,マップ構成が前作と同じであるにも関わらず,スタート地点が前作では2番目,もしくは3番目に到着するであろう島にあたる場所になっている。前作の経験があれば,移動スキル用のオーブを集めるのも難しくはないのだが,前作未経験者にとっては,若干厳しいように思える。オーブが見えているのに取れない,というもどかしい状況を,しばらく続けなければならないのだ。
そういうゲームデザインなのだ,と言われてしまえば返す言葉はないのだが,前作が,初心者にも優しい作りだったことを考えると,納得はできない変更ではないだろうか。
加えて,オーブがビルや建造物の上にしか存在しないのも,個人的には気になった。四つの島のうち一つは,岩場ばかりで構成されているのだが,どんなに苦労して登っても,良い眺めを楽しんだり,ショートカットに使えるだけだったりするのだ。つまりその島では,本作の魅力の一つである探索の意味がほとんどない。登るのが難しい(登りがいのある)岩場がそこかしこに点在しているだけに,“ご褒美”がないのはちょっと残念である。
細かいことなど気にならないほど「やめられない」ゲーム
上で指摘した部分以外にも,若干荒さの見えるゲームではあるのだが,エージェント達の超人的なアクションの数々や,それらが生み出すユニークなゲーム展開が,ツボにはまるととにかく楽しくなってくる「ライオットアクト 2」。CERO Zのゲームということもあり,誰にでもオススメできるわけではないのだが,さまざまな形の“破壊”の快感や,慣れるまではゾクゾクしっぱなしの浮遊感に興味がある大人ゲーマーには,ぜひ一度触れてもらいたい作品だ。前作もオンデマンドで購入できるので,未経験の人は,お試し価格で楽しめるそちらからプレイしてみるのもいいだろう。
動画撮影機材:トムソン・カノープス HDRECS
動画編集用ソフト:トムソン・カノープス Edius Pro 5
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ライオットアクト 2
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