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Mad Catz,シャシーとセンサー&ボタン,パームレストだけのマウス「R.A.T. 1」を発表。3Dプリンターで筐体をフルカスタマイズ可能に
メインスイッチ+センサー部分をユーザーが交換可能
Mad Catzといえば,マウス本体にセンサーユニットや左右側面パーツ,パームレストなどを組み合わせて,自分の好みにあった形状にカスタマイズできるマウス「R.A.T. PRO X」を発売して,話題を呼んだことがある。今回のR.A.T. 1もまた,ユーザーによるパーツの交換でカスタマイズできるのが特徴となるわけだが,その仕組みはシンプルかつ大胆だ。
下の写真を見ると一目瞭然だが,R.A.T. 1は,複雑な形状をしたシャシー「Tripod Chassis」上に,センサーとメインボタン部,スクロールホイールがついた「Detachable Sensor Module」(以下,センサーモジュール)と,パームレスト部分の「Adjustable Palm Rest」を取り付けることで,マウスが完成するという仕組みになっている。
形状は基本的に左右対称という理解でいいが,センサーモジュールとパームレストが物理的に離れている。見た目はとにかく軽そうだが,実際,ケーブルを含まない公称重量は約60gと,非常に軽い。
センサーモジュールが搭載するセンサーは,Mad Catzによると,PixArt Imaging(以下,PixArt)製の光学モデル「PMW3320」。PixArtの製品情報ページにある「PMW3320DB-TYDU」のことだとすれば,最大トラッキング速度80IPS,最大加速度20Gという,エントリー仕様ということになるだろう。ちなみにMad Catzは,PMW3320のDPI設定は250〜3500の範囲から指定できるとしているが,最大値である3500DPIは,PixArtの製品情報ページにあるPMW3320DB-TYDUのスペックと同じだ。
センサーモジュール上のボタン数は6。ただし,見る限り,左右メインボタンとスクロールホイール,ホイール手前のボタンだかスイッチだかの4つしか,製品イメージからは確認できない。スクロールホイールが左右チルトに対応しているのか,ホイール手前のスイッチが3ボタンになっているのか,詳細を確認するには,実機の登場を待つ必要があるだろう。
センサーモジュールが交換可能となれば,レーザーセンサータイプのモジュールや,ボタン数を増やしたモジュールといったバリエーション展開も考えられる。ただ,Mad Catzのプレスリリースや製品情報ページを見る限りでは,新しいセンサーモジュールをオプションで用意するといった情報があるのみで,具体的にどのようなものを用意しようとしているのかは不明だ。
また,パームレスト部分は,3Dプリンターで使えるモデルデータを公開する予定があるとのこと。ユーザー自身が異なる色のパームレストを作ったり,あるいはモデルデータをカスタマイズして,側面のグリップも含む大型パームレストを作成することすら,理論上は可能だ。Mad Catzがどんなデータを公開するのかはまだ分からないが,最近のMad Catzが向かっている方向から考えるに,フルカスタマイズに向けたサポートが行われる可能性は高いように思う。
センサーや形状のカスタマイズで先鞭をつけたR.A.T. PRO Xは,199.99ドルというかなり高価な製品で,気軽に試せるようなものではなかった。しかし,R.A.T. 1は約30ドルという安価な製品なので,これなら試してみようと考える人もいるのではないだろうか。国内発売に期待したい。
●R.A.T. 1の主なスペック
- 基本仕様:光学センサー搭載ワイヤード対応タイプ
- ボタン:6ボタン(左右メイン,チルト&センタークリック機能付きスクロールホイール,スクロールホイール隣接と思われる)
- トラッキング速度:未公開
- 最大加速度:未公開
- フレームレート:未公開
- 画像処理能力:未公開
- トラッキング解像度:250〜16000 DPI
- レポートレート(ポーリングレート):未公開,調整可能
- データ転送フォーマット:未公開
- リフトオフディスタンス:未公開
- 本体サイズ:119(W)×75(D)×43(H)mm
- 重量:60g(ケーブル含まず)
- マウスソール:未公開
- ケーブル長:約1.8m
- 対応OS:未公開
R.A.T. 1 製品情報ページ(英語)
- 関連タイトル:
Mad Catz
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