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[TGS 2013]「死んで覚える」NIGOROの最新作「LA-MULANA2(ラ・ムラーナ2)」がインディーズゲームフェス2013に出展
イベントエリアには,世界各国の独立系ゲーム開発チームによって作られたインディーズゲームが多数出展されたほか,特設ステージでは大規模な実況イベントやライブが行われ,大いに盛り上がった。
本稿では,そんなインディーズゲームブースの中でも大きな注目を集めていた,「LA-MULANA2(ラ・ムラーナ2)」を紹介してみたい。
本作は,前作から画面切り替え型のスクロール方式を踏襲しつつ,一部に横スクロールエリアが採用されているアクションアドベンチャーだ。画像を見れば分かるように,プレイヤーキャラクターや敵キャラクター,各種オブジェクトのグラフィックスは,古き良きアクションゲームを彷彿とさせるデザイン。かつてMSXやファミコンで数々の冒険を繰り広げたオールドゲーマーなら,思わず画面に見入ってしまうこと請け合いである。
なお,そういったギミックの攻略ヒントは,ダンジョンに点在する“石版”を,“虫眼鏡”でチェックすると得られる仕組みになっている。また,どうしても先に進めないときは,別のルートを探索して必要なアイテムなどを見つけると,サクッと攻略できることもある。
本作の適度な難度とリプレイアビリティの高さは,「死んで覚える」系のアクションゲームにハマッたことのあるゲーマーには非常に魅力的だ。筆者も,幼少期にMSX用のアクションゲームを遊びまくった世代なので,当時を懐かしみながら楽しく遊ばせてもらった次第である。
前作「LA-MULANA」はWiiウェア版もリリースされているため,プレイした人も少なくないのではないだろうか。その続編となる本作は,新たな武器や謎解きを多数追加し,さらなるボリュームアップを図るという。ゲーム画面が4:3から16:9に拡張されているところも,前作経験者には嬉しいところではないだろうか。
とはいえ楢村氏は,1980年代風の2Dゲームならそのままで構わないといった懐古主義者ではなく,当時のゲームの良さを残しつつ,現代のゲーマーに受け入れる努力も必要だと考えている。たとえば難度に関しては,過剰なまでのチュートリアルは不要だが,ゲーム開始後に突き放すのも良くなく,最低限必要な情報を与え,そこから先はプレイヤー自身の力で切り抜ける楽しさを大切にしたいと述べていたのが印象的だ。初見プレイの来場客が凶悪トラップで死ぬたびに,デモ版の隣に張られた「本日の死亡客」に線を加えていた,楢村氏の嬉しそうな表情も印象的ではあったが……。
なおNIGOROは現在,たった3名のスタッフで本作の開発を行っているという。しかも3名の住まいは遠く離れており,普段のやりとりはSkypeを使っているそうだ。それでもスタッフは皆,1980年代の2Dアクションゲームが死ぬほど好きで,副業で活動資金を稼ぎながら,少しずつ開発を進めているという。
前作LA-MULANAをリリースした頃は,インディーズゲーム市場を取り巻く環境は決して良くなかったが,ここ最近,風向きが変わりつつあるのを楢村氏は実感しているという。「LA-MULANA2」のリリースには,もうしばらく時間がかかりそうだが,TGS 2013でインディーズゲームが大々的にフィーチャーされているのを目の当たりにすると,同作がリリースされる頃には,さらに環境が良くなっているのではないかと思えてくる。一ゲーマーとしても,開発/宣伝規模の大小などに囚われず,面白いゲームを気軽に楽しめる環境が整うことを願わずにはいられない。
「LA-MULANA2」ティザーサイト
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(C)ASTERIZM CO., LTD. Game Production Division NIGORO