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「龍が如く4 伝説を継ぐもの」のキャバ嬢キャストとリアルで“ダーツ“や“カラオケ”を楽しむとこうなるようです。発売記念イベント潜入レポート
「カラオケ館」と「ダーツライブ」の会員から選ばれた20名のファンと,本作のキャストが入り乱れたゲーム大会の模様や,開発陣への囲み取材の様子をレポートしよう。
このイベントは,龍が如くシリーズとおして人気の高い“キャバ嬢”にフォーカスを当てたもの。初代「龍が如く」からお馴染みとなっているキャバ嬢とのお遊びは,シリーズが進むにつれてそのボリュームを増し,最新作の龍が如く4では,前作でも人気のあったダーツやカラオケがパワーアップしているほか,温泉卓球まで楽しめるようになっている。
今回のイベントは,これらの遊びの中からダーツとカラオケの二つを,龍が如く4でキャバ嬢を演じたキャストと一緒に“リアル”で遊べるという,かなり珍しい内容だった。
“キャバ嬢と遊べる!”という内容から,男性客が多そうだと誰もが思うところだろうが,なんと3分の1程度は女性。男性二人組はもちろん,男女のカップルから,女性二人組まで非常に幅広いファンが集まっていた。
このうち若い女性二人組に来場した理由を尋ねてみると,「シリーズのファンで,開発者の人達と近い距離で話しができると思ったから」とのこと。龍が如くという作品は,本当に幅広い層から支持されているのだと実感させられた。
約1時間設けられた歓談タイムでは,キャストと開発陣が各テーブルに付き,まさにキャバクラのようにファンと談笑。用意された飲み物で乾杯をする賑やかな声や,談笑が絶えず会場を包み,まるでどこかの飲み会のような,和気あいあいとした雰囲気だった。
その後,メインイベントであるダーツ大会とカラオケ大会が,入場時に振り分けられたチーム対抗で開かれた。
ダーツ大会は,本作のゲーム内に登場するダーツ機と同じものが実機で用意され,各チームが凌ぎを削りあっていた。
一方,カラオケ大会は,実際に歌で勝負するわけではなく,本作のゲーム内に登場するカラオケ(リズムゲーム)で,チームの代表1名同士が対決。
カラオケゲームでは,各チーム,自チームのテーブルに付くキャストが演じるキャバ嬢を選択してのガチンコプレイ。これを後ろからキャスト本人が応援するという展開が繰り広げられていた。
ダーツ優勝チームに贈られた龍が如く特製バスタオル |
カラオケ優勝チームには特製麦焼酎「龍が如く」。960点という高得点で同率1位がなんと2チームに。チーム代表のキャスト二人が仲良く賞品を受け取った |
優勝チームとは別に選ばれたダーツMVPには特製zippoライター |
カラオケMVPに贈られたのは特製麻雀セット。これを受け取ったファンのお名前は,龍が如くに馴染みの深い「ハルカ」さんだった |
このように,開発・キャストとファンがまさにゼロ距離で行われた本イベント。会場にいる誰もが楽しんでいた様子で,来場者全員の思い出に残る2時間半であった。
最後に,本作のシナリオ担当した横山氏と,ディレクターの折原氏への合同インタビューの模様をお伝えしよう。
――「龍が如く4」発売後の心境を教えてください。
横山氏:
今日が4月24日。発売が3月18日だから1か月ちょいたったわけですよね。1か月ちょいか……。正直,発売したのはもう1年くらい前のことのように感じます。
やっぱり僕らは作ったら終わりというわけではなくて,常に次のチャレンジに向かって歩み続けているので,発売した時点で次に向かって動き出しているんです。なので,今日こういうイベントがあって,中には「昨日クリアしました」という方もいらっしゃるのを聞いて,いまだに遊んでくれてる方がいるんだなということが分かるだけでも,あらためて嬉しさを噛みしめられます。そういう気持ちです。
折原氏:
シリーズの5作目ということで,まぁ本当に長い,集大成というのを感じる一本だと思います。なので,次のチャレンジとは話が変わりますけど,一区切りしたっていう感じがすごくこの作品に対してはあります。
今はすごくほっとした気持ちと,これからどうやっていこうかということを考えているところです。
――こうやってプレイヤーを招いてのイベントは,龍が如くシリーズでは初めてですよね。
横山氏:
はい。東京ゲームショウでは,ステージイベントという形で皆さんと接する機会がありました。あとラジオのでも1回だけありましたね。
でも直で話すのは初めてなので,ここに来るまではどういう風になるかなって考えていました。ゲームの質問とかを,バシバシぶつけられたらどうしようかと思っていたんですけど。あまりなかったですね僕には。感想もなかった(笑)。
折原氏:
え,僕はぶつけられましたよ。そちらは何話してたの?
横山氏:
普通の会話ですよ。これから一杯飲みにいくかくらいの勢いでした(笑)。
なんでしょうね。僕の場合,ラジオとかを聞いてくれている方が多かったようで,要は素性を知られた状態で会っているんですよ。プレイヤーの皆さんも,友達感覚じゃないですけど,どこかしら知り合いみたいな感覚だったのかもしれません。
僕にとっても,プレイヤーの皆さんは龍が如くというものをはさんで向かい合っている方達なので,初めて会うという感覚ではありませんでした。
お互い知っているものがあるから,オフ会みたいな感じですかね。凄く楽しかったです。
折原氏:
僕のほうは,一緒の席にいた方がバシバシ質問してくれて,しゃべっていいのかなっていうところまで全部しゃべってしまいました。
まさしくオフ会ですよね。日頃,プレイヤーの方々にはできないような裏話も話させてもらいました。ちょっと言い訳じみたことなんかも(笑)。
これは本当に貴重な体験でした。ありがたい時間を過ごさせていただきました。
――具体的にはどんな質問がありましたか?
例えば,「ヒートアクションってどうやって考えているのか」とか,「どのキャラが一番好きか」とか,本当にファンの方々と話せる内容ですね。
ヒートアクションを考えるときに,街を歩いて地面をこう……うろうろ見ながら,「お前が探してこい」って名越総合監督に言われたんですよ……みたいなエピソードとか。そういう内容ですね。
――印象に残ったお客さんはいらっしゃいますか。
横山氏:
みんなダーツうまいなぁって。ダーツライブ会員も来ていただいているんで。セガってダーツ機の会社でもあるじゃないですか。だから僕らもかなり昔からやってますけど,恥ずかしくて投げられなかったですね。
それと,龍が如くのプレイヤー層ってやっぱり広いなって思いました。女性もそうですし,男性の方でも1個のカテゴリーではない。特定の層の方達だけに愛されているのではなく,色々なところに龍が如くは広がっているんだなって。
今回参加していただいた20名くらいでも,かなりバリエーションが豊かでしたから,全国規模になったらもっと凄いんでしょうね。
折原氏:
僕は,ダーツでMVPをとった方ですね。僕にたくさん質問してくれた方でもあるんで,印象深いです。目の前に座っていた方も凄くダーツがうまかった。
でも,僕が一緒のテーブルにいた方は皆さん,すごく心に残る方達でしたよ。
――横山さんは以前,龍が如く4ではシナリオが難産だったため,ほかの方に迷惑をかけたとおっしゃっていました(関連記事)。
そうやって生まれたシナリオについて,折原さんはどう感じましたか?
折原氏:
例年に比べて一番遅かったのは確かです(笑)。
結果論ですが,その分,良いものができたというのも確かだと思います。今となっては結果オーライなんですが,当時は正直気をもみましたね。早く出来ないかなって(笑)。
でも,本当にいい物を書いてもらいました。素直に「ありがとうございます」という気持ちです。
――発売されたあと,ユーザーさんの感想でシナリオについてのコメントも出ていると思いますが,その中で印象深かったものを教えてください。
横山氏:
ブログとかで,こっちが思ってもないくらいの時系列で事件を追いかけてくれてるような,熱烈なファンの方がいらっしゃるんですよ。何時何分にここにコイツがいるのに,なんでこっちにこの人がいないんだろうっていうような。そういうの読むのが結構好きです(笑)。
自分でシナリオを書いているときは感情移入しながら書いているんですけど,発売後にプレイヤーさんの感想を読むときって,どこか客観視してるんですよね。
今回はつらかったので覚えているんですけど,シナリオのできた日が去年の7月14日だったんです。出来てからは他人のものというか,嫁に出した娘ではないですけど,子供がどういう風にみんなに思われていくんだろうというのは,開発チームの中でもずっと見てきています。
――遊んだ人のブログもチェックしているんですか?
ええ。今回もどういう感想が書かれるのかなって注目していたら,発売して一週間くらいでみなさん書き始めてくれたんです。
中には「今回は面白かった。2周めをやってあらをいっぱい探したいと思います」といったものを見たときには,2周めもやってくれるんだってことが,凄く嬉しかったです。3のときは2週めをやってくれてなかった人もいたと思うんですが,そういう意味で,今回は期待に応えることができたのかなって。
当たり前なんですど,直接言ってくれる人ってあまりいないんですよ。面白いですくらいしかみんな言わない,たぶん,顔を引きつらせながら(笑)匿名性のあるところじゃないと,あまりこういうダイレクトな意見ってなかなか聞けないと思うんですよ。なのでブログを見て,「面白かった」っていうのが見れたのはよかったなと。
折原氏:
彼は毎回のことなんですけど,シナリオを書きあげてからドラマシーンを作って完成間近になると,自分で書いた話なのに感動するんですよ。「うおおお。すげえええ!」って。
横山氏:
映像とか音声込みの形になってからですよ。それができて,「おぉすげぇなぁ。おもしれぇなぁこれ」って。
折原氏:
末期で叫び声あげられると普通は大体バグの話なんで,こっちはドキッとするんですけど,彼は「感動した!」って(笑)
横山氏:
秋山,超おもしれぇなぁって……。
折原氏:
しかも毎回やるんですよそれを。
横山氏:
毎回新たな感動を覚えてますからね。
折原氏:
だから,間違いなく客観視しているんだと思います(笑)。
――龍が如く4にはもの凄くたくさんのサブストーリーがありますが,その中で一番のお気に入り,あるいは印象深いものを教えてください。
「4」のサブストーリーは自分で書いてないんですが,今回は新しい主人公の部分が印象的でしたね。
とくに桐生以外の三人に関しては,メインストーリーで書ききれなかった生い立ちとか,どうしてこういうキャラクターになったんだっていう部分を,連作シナリオのサブストーリーという形で表現しています。
なんで冴島は妹にそんなにこだわるのかとか,どうして谷村はああいう刑事になっちゃったのっていう話とか,じゃあ秋山はどういう金の貸し方の理念があるんだろうみたいな。そういうのを各キャラに持たせているんです。その話のコンセプトを決めたのはメインシナリオ側なんですが,良くできてるなぁって思いますね。見事にメインシナリオの穴を埋めてくれている形になっているので。
作ってくれたメンバーには本当に感謝しています。プレイしていて面白いなって素直に思いますから。
折原氏:
桐生の場合はシリーズの主人公なので,彼の人格は決まっているから,桐生ならどうするかという発想で,色々物を動かしたりすると思うんです。けど,今回の新たな三人の主人公にはそれが効かないんですよね。
なので,メインシナリオを書いた横山は,彼らがどういう行動原理なのかっていうのを一から説明していて,いちいちリテイクをするっていう場面が多々あって,それでブレをなくすというか,キャラクター性っていうのが本当の意味で固まったというか。サブストーリーはそういう役回りとしては,一番大きかったんじゃないかなと思います。
――ありがとうございました。
「龍が如く4 伝説を継ぐもの」
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