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[GDC 2010]何でもないシーンにも贅沢なモーションキャプチャーを。やっぱり「Uncharted 2:Among Thieves」には大金がかかっていた
そもそもどんなゲームなのかといったことは,以前掲載した「極私的コンシューマゲームセレクション」で確認してほしいが,とにかく圧倒的なスケールで,よくいわれるように「映画の一場面をプレイする」ような感覚が楽しめる。グラフィックス,サウンド,ストーリーなど,すべてが高い次元で融合しているゲームで,GDC 2010でもさまざまなテーマで,七つもの関連レクチャーが行われている。その中から,本作のムービーシーンのメイキングにスポットを当てたレクチャー「Behind the Scenes:UNCHARTED 2's Unique Cinematic Production Process」の内容をお伝えしよう。
以前から本作のムービーシーンが,モーションキャプチャーを駆使して作られていることは明言されていたが,個人的に意外だったのは,「向かい合って座ってしゃべる」といったごくありふれたシーンでさえも,実際に役者が演じて,そのモーションが取り込まれていたという事実だ。てっきり,表現の難しい複雑な動きだけを撮影するのだと思い込んでいたが,違ったようだ。
また,トラックやジープに乗ったり,ほかのキャラクターよりも高い位置にいたりするシーンは,スタジオにセットを作り,それを利用して撮影が行われた。セットといっても見た目は適当で,寸法だけがリアルに再現されているものだ。トラックに乗り込んで運転席に移動する場面などは,妙に人間臭い動きだと思っていたが,その理由が分かってすっきりした。
本作がヒットしたことを考えると,次回作が予定されていてもおかしくはない。そうなればさまざまな面で,本作の上を行くものが求められるわけで,さらにお金がかかることをやってくる可能性が高い。
例えば,今回のモーションキャプチャーでは,指先の動きは取り込まれていない。もちろん指先の動きを取り込んだからといって,ゲームが格段に面白くなるわけではないが,世の中に一つくらい,バカらしいくらい徹底的にお金をかけて,こだわりまくって作られたゲームがあってもいいとは思う。次回作の話は噂レベルでしかないのだが,発売されれば当然遊びたいし,状況が許すのであれば,またGDCでメイキングの話などを聞きたいものだ。
- 関連タイトル:
アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団
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