AppleがKinectの3Dセンサー技術を開発したPrimeSenseを買収。買収総額は3億5000万ドル程度か

　Appleが，「Kinect」で使われている3Dセンサー技術を開発したメーカーであるPrimeSenseを買収した，というニュースが複数の海外メディアで報じられている。

　AppleやPrimeSenseからの公式リリースは今のところ見当たらないものの，BllombergやReutersの報道によれば，Appleの広報担当者は買収の事実を認めているという。なお，その買収額は約3億5000万ドル（約355億円）の見込みとのこと。

　PrimeSenseは，主にセンサー系半導体技術の開発を行っているイスラエルのメーカーで，Xbox 360/PC向けのモーションセンサーデバイス「Kinect」にも，同社の技術が採用されている。
　なお，Xbox One/PC向けの新型Kinectセンサーは，広範囲の光の反射を捉えて計測するTOF（Time of Flight）方式を採用している（関連記事）。これはPrimeSenseではなく，2010年にMicrosoftが買収したCanestaの認識技術を元にしている可能性が高い。そのため，今回の買収が新型Kinectに影響は与える可能性は低いと見ていいだろう。

　なお，現時点で，AppleがPrimeSenseの3Dセンサー技術をどのように利用するのか，詳しいことは明らかにされていない。
　とはいえ，近年はPCをはじめとしたさまざまなデバイスにモーションセンサーが組み込まれるようになってきていることから，今後のApple製品でジェスチャー操作が行えるようになる可能性は十分あり得るだろう。PrimeSenseのテクノロジーがどのような形で新しい製品に組み込まれるのか，今後の展開に注目したい。