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[TGS 2014]ALIENWAREの“新型ゲーム機”「Alpha」とは何なのか? バラして中身をチェックしてみた
TGS 2014のAlienwareブースでは,Alphaが全面展開されており,来場者は自由に試遊できるようになっている。
では,この“据え置き型ゲーム機”だが,実際にはどんなマシンなのだろう? 今回4Gamerでは,担当者に話を聞きつつ,分解して内部もチェックしてきたので,本稿ではその内容をまとめてみたいと思う。
Windows 8.1ベースで,その上に専用UIと「Big Picture」が載るAlpha
しかしその後,当初2014年中の発売が予定されていたSteam Machine――Valveが開発した「SteamOS」ベースの“Steamゲーム機”――は,見事なValve時間発動によって発売が延期となった。それを受けて,PCアーキテクチャに基づくAlienwareオリジナルマシンとして再起動することになったのが,今回TGS 2014にやってきたAlphaというわけだ。
インタフェースは本体前面側にUSB 2.0×2で,背面側はHDMI(Type A)×2(※出力と入力各1),光角形デジタルサウンド出力(Toslink)×1,1000BASE-T LAN×1,USB 3.0×2。加えて,ワイヤレスゲームパッドなどのドングルを内蔵するため,本体底面側にも,簡単に開けられる小さな窓の下にUSB 2.0×1が用意されている。Intel製の無線LAN&Bluetooth 4.0コンボmini PCI Expressカードによる無線接続も標準サポートである。
そう,実のところこの仕様こそが,AlienwareがAlphaを「ゲーム機」と位置づける根拠になっている。Alpha自体にはWindows 8.1がプリインストールされているのだが,その“上”に,基本的な操作をすべてゲームパッドでまかなうための専用ユーザーインタフェース「Alpha UI」が載り,そこからSteamの全画面モード「Big Picture」も開けるようになっているため,Alphaを「Steamのゲームをゲームパッドでプレイするためのゲーム機」として使うだけなら,キーボードもマウスも不要なのだ。
搭載GPUは「GTX 860M」のカスタムモデル
2連ファンで排気する内部構造に注目
Alphaがスタンダードとプレミアム,プラチナの3モデル展開になるというのは冒頭で紹介済みだが,いずれもGPUには,第1世代Maxwellアーキテクチャに基づいたNVIDIAのカスタムモデルを採用しているという。とくにモデルナンバーがないとされるそのGPUは,「『GeForce GTX 860M』ベースで,GeForce GTX 860Mよりも5〜10%高い性能を発揮する」(Azor氏)とのことなので,動作クロックが引き上げられている可能性が高い。GTX 860Mプラスα程度だとすると,GPU性能はデスクトップPC換算でエントリークラスといったところだ。
なお,組み合わされるグラフィックスメモリは総容量2GB分のGDDR5。そのほか主なスペックは表のとおりだ。Amazon.co.jpで先行予約受け付けが始まっている3モデルのBTOは不可能だが,ALIENWAREのデスクトップPCでは,ユーザーが筐体を開けてCPUやメモリモジュール,ストレージなどの交換を行っても保証は無効にならない(※交換したパーツの相性保証などはない)ので,130WというACアダプターで賄える範囲内なら,後からいくらでもカスタマイズできるだろう。
モデル | スタンダード | プレミアム | プラチナ |
---|---|---|---|
プロセッサー | Core i3-4130T(定格2.9GHz,2C4T,L3キャッシュ容量3MB) | Core i5-4590T(定格2GHz,最大3GHz,4C4T,L3キャッシュ容量6MB) | Core i7-4765T(定格2GHz,最大3GHz,4C8T, L3キャッシュ容量8MB) |
OS | 64bit版Windows 8.1(+Alpha UI) | ||
メインメモリ | PC3-12800 DDR3L SDRAM 4GB×1 | PC3-12800 DDR3L SDRAM 4GB×2 | |
GPU | NVIDIA製カスタムモデル(GeForce GTX 860Mベース。グラフィックスメモリ容量2GB | ||
ストレージ | HDD(2.5インチ,容量500GB,Serial ATA 6Gbps) | HDD(2.5インチ,容量1TB,Serial ATA 6Gbps) | HDD(2.5インチ,容量2TB,Serial ATA 6Gbps) |
無線機能 | IEEE 802.11ac 1×1+Bluetooth 4.0(Intel Dual Band Wireless-AC 3160) | IEEE 802.11ac 2×2+Bluetooth 4.0(Intel Dual Band Wireless-AC 7265) | |
インタフェース | 前面:USB 2.0×2,背面:HDMI(Type A)×2(※出力と入力各1。出力はHDMI 1.4a対応),光角形デジタルサウンド出力(Toslink)×1,1000BASE-T LAN×1,USB 3.0×2 底面:USB 2.0×1 |
||
主な付属品 | Xbox 360 Wireless Controller | ||
保証期間 | 1年 | ||
電源出力 | ACアダプター(定格130W) | ||
本体サイズ | 200(W) |
||
重量 | 約2kg | ||
Amazon.co.jp販売価格 | 6万4584円(税込) | 8万1864円(税込) | 9万6984円(税込) |
ブースではAzor氏が実機の分解を見せてくれたが,本体は,底面から固定するビス4本を外すと,上面および底面のカバーが取れるようになっている。プラスチック製カバーを外すと,金属製の筐体が中から出てくるという意味では,Xbox Oneに近い内部デザインといえるかもしれない。
下に示したのが上面カバーを外したところで,2基のブロワーファンと風洞によって熱を一直線に筐体背面へ排出するような構造になっているのが分かる。ちなみに風胴部に見える矢印マークのところにはノブがあり,ここを指でつまむようにすると,クーラーのファンユニットは簡単に取り外し可能だ。ユーザーがメンテナンスできるようにしていて,それを保証しているALIENWARE製PCらしいギミックといえる。
2.5インチドライブベイは,金属筐体の下側に用意されている。金属筐体と底面カバーを分離すればアクセス可能で,マザーボード自体を金属筐体から取り出す必要はない。
絶対性能の高さは望めないものの,小型ゲームPC好きの人や,ゲームPCをテレビとつなぎたくてしょうがない人からすると,相当にグッとくる存在ではなかろうか。
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4Gamer「東京ゲームショウ2014」特設サイト
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