プレイレポート
ネタ空間と化した2日間「ソーシャルゲームSynthe」限定テストレポート
近年これくらいよく分からないゲーム(?)も珍しいのではないかと思いますので,ちょっと説明しておきましょう。
Syntheは,いわゆるバーチャルワールドです。プレイヤーは3Dアバターを使って世界内を移動したり,ほかのプレイヤーと会話したりでき,ちょうど3D MMORPGからゲーム性をなくしたような感じです。
ゲーム性がないなら,なにをすればいいのかというと,主にチャット? でしょうか。コミュニケーション部分に特化したネットワークサービスだと思っておけばよいでしょう。
まあ,オンラインゲームなどをやっていると,いまさら「ネット越しにほかの人と会話ができる!」と感激するような人はいないでしょうから,できることの少ないバーチャルワールド系のサービスはどれも苦戦気味のようではあります。
ねんどろいどキャラと5頭身キャラ |
まいちゃん&店員服 |
まず,アバターを自分で作れます。Second Lifeなどでは当然のようにできることですが,Syntheでは基準になるキャラクターモデルが用意されているので,いくぶん簡単にいじれるようになっています。
Second Lifeでは,服を買っても,自分のアバターに合うように調整しなければいけなかったのですが,Syntheでは,服だけといった単位での装備はできないため,胴体や手,足といったパーツ単位で丸ごと取り換えて着替えさせますので,面倒なことはありません。パーツごとの組み替えも自由にできます。
キャラクターモデルにはとくに制限はないようですが,基本形として,5頭身キャラとねんどろいどキャラの素体が用意されており,これにあわせて作ることで,ゲーム内でのアニメーションも破綻なく行われます。4Gamerの協力で,しうちゃんとまいちゃんのアバターも公開されました。
実際に,アバターをいじるには,3Dグラフィックスツールと,それなりの経験が必要になるでしょう。正式サービス以降は,自分が作ったアバターをSynthe内で販売することもできるようになります。
多くの点でSecond Lifeに似ているのですが,最大の違いは,ワールドを可愛い系で統一したというところでしょうか。なんでもアリといえばなんでもアリなので,可愛い系でないアバターも可能なのですけど,ねんどろいどキャラの採用などで,ユーザー層もワールドの方向性も明確になっています。
キャラの通常の走りがかなり速いのは好感触なのですが,なにぶん,マップが広すぎるので,それでも移動が面倒です。ワープポータルの設置されているところまで移動するだけでも結構大変な感じで,任意の位置から街に戻る機能くらいはほしいと感じました。
はっきりいって,アバターをいじるには3Dソフトが必須ですので,相当難関だと思うのですけど,たった2日間で1600点以上のアップロードがあったということで,とりあえずクリエイター層にはヒットした模様です。単にテクスチャを指定しなかったのか,法線だけいじったのか不明ですが,透明人間なども登場していました。
さて,Syntheのもう一つの特徴として,吉里吉里によるゲームが起動できるというのがあったのですが,こちらのほうはアップロード数も数点といったところで,きちんと動かないものもいくつかという感じでした。自分で作ったゲームをアップロードできるのですけど,さすがに2日間というのは辛かった模様です。
一応,ネットワークを使ったマルチプレイヤー用のサンプルも用意されていたのですが,マルチプレイ部分で問題が起きていたようで,今回のテストに関していえば,遊べる部分がほとんどない状態でした。
とはいえ,次々と投入される新アイテムを追っているだけでもかなり熱い2日間だったのではないでしょうか。3D系のUGC発表の場としては,かなり分かりやすく,効果も高そうです。ただ,できることが少ないと飽きも早いので,次回のテストでは,もっとコンテンツを追加するなり,ゲーム部分のUGCを作りやすくするなりの改善に期待したいところです。
Synthe公式サイト
http://www.synthe-web.jp/- 関連タイトル:
ソーシャルゲームSynthe(シンセ)
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