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フランス生まれのFPS「E.Y.E: Divine Cybermancy」を紹介して,なんとなくヨーロピアンな気分になれちゃう今週の「海外ゲーム四天王」
今週の「海外ゲーム四天王」は,フランス生まれのFPS「E.Y.E: Divine Cybermancy」を紹介する。小さなデベロッパが,約6年の歳月をかけて作り上げた本作は,北米産のタイトルとはちょっと違う,FPSのようなRPGのようなゲームシステムと,サイバーパンクの暗い雰囲気にオリエンタルな風味を加えた,ちょっとクセの強いアートワークが特徴だ。
そんな本作を,クセの悪さ,じゃなくて強さでは負けないライターの朝倉哲也氏が,徹底的に軽く紹介した。
遠い未来を舞台に,記憶をなくした男の戦いが始まった
はるか遠い未来,世界は「Federation」と「Metastreumonic Force」という二大勢力による,いつ終わるともしれない戦いの最中にある。プレイヤーは記憶を失った男。謎の秘密結社「E.Y.E.」に潜入していたが,あるミッションを遂行中に記憶をなくしてしまったのだ。自分が何かの特殊任務についていたらしいことは覚えているが,それ以外のことはほとんど思い出せない。そんな中,E.Y.E.は再び新たなミッションを始めようとしていた……。
という感じで,制作はフランスのデベロッパ,Streum On Studioで,2010年7月16日に掲載した記事にもあるように,2010年の段階ですでに5年も制作に費やしていたので,結局,6年がかりで作り上げたという労作だ。開発初期にはCrytekの「CryENGINE」を使って制作されていたが,途中からValveの「Source Engine」に変更されたという。
「E.Y.E: Divine Cybermancy」公式サイト
基本的なプレイスタイルは一人称視点のシューター,つまりFPSで,基地の司令官からミッションを受けて,それをこなしていく事になる。お仕事の内容としては,敵の殲滅やコンピュータのハッキングなどさまざまな内容のものが用意されており,出てくる敵を皆殺しにしてもいいし,スニークを多用し,なるべく戦闘を回避してもいいという感じで,クリアする方法にある程度の自由度がある。
敵を倒したり,ミッションをクリアしたりすることで経験値を獲得し,キャラクターがレベルアップしていくというRPG要素を持っているところが,本作の特徴の一つだ。獲得したポイントを割り振り,力や素速さといった基本的能力を上げられるほか,ゲーム中に得られた資金を使って,体内に埋め込まれたさまざまな機械を強化できる。それによって,自分のプレイスタイルに合った方向へキャラクターを成長させられるわけだ。
登場するキャラクターのデザインは,個性的というか,かなり変わっている。掲載したスクリーンショットからも分かるように,日本の戦国時代の甲冑を思わせる,全身を覆う黒ずくめのアーマーを装備し,兜のようなヘルメットや陣笠のような笠を被っているのだ。また,仏像か能面のような仮面を付けていたり,近接武器として日本刀のような反りのある片刃の剣を使えたりする。
機械が肉体にインプランとされているところなど,ゲームのモチーフはサイバーパンクなのだが,そこにオリエンタルな風味が加わったという感じだ。アートワークの雰囲気は,やはり北米のゲームとはちょっと違っており,グッと来る人もいるかもしれない。
ただ,筆者が見る限り,マルチプレイを遊んでいるプレイヤーはちょっとばかり少なめだ。Co-opを楽しもうと思ったら,北米のゴールデンタイムにあたる日本時間の朝や昼間にプレイする必要がありそうだ。
ゲームの雰囲気といい,やり込んでキャラクターを成長させていくRPG的なゲームシステムといい,手放しでFPSゲーマーにオススメできるゲームでないのは間違いないが,サイバーパンク的な雰囲気が好きという人は,意外とハマッてしまうかもしれない。ちょっと変わったゲームを探しているなら,ぜひ選択肢の一つに入れてほしい。
- 関連タイトル:
E.Y.E: Divine Cybermancy
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