ロックスター・ゲームスは本日(2012年1月19日),2012年春の発売を予定しているアクションゲーム
「マックス・ペイン3」(
PlayStation 3/
Xbox 360)の最新情報を公開した。恒例となったこの新情報公開シリーズだが,今回は,本作のキモ中のキモとなる,
戦闘シーンにフォーカスしたものになっている。
2001年に,シリーズ第一作となる
「Max Payne」がリリースされたとき,最も話題になったのが,銃撃シーンのスタイリッシュな演出と,
「バレットタイム」や
「シュートドッジ」といったユニークなゲームシステムだった。狙撃ライフルを撃ったときに切り替わる弾丸視点や,Max Payne 2における,リロードアクションのときにカメラがマックスのまわりをぐるりと一周する演出など,ただ単に敵を倒すだけでなく,いかに華麗に美しくゲームを進めていくかがシリーズの大きな魅力だったのだ。
今回のマックス・ペイン3は,前作,前々作の開発を行ったRemedy Entertainmentの手を離れ,ロックスター・ゲームスが制作を担当することになった。そのため,こうしたゲームシステムがどうなるのかについてもファンの興味が集まっていた。なにしろ,ニューヨーク市警のイケメン刑事だったマックスが,うらぶれたつるっぱげの中年男になってしまったのだ。何が起きても不思議ではない。
しかし,公開された情報を見る限り「さすがロックスター・ゲームス。分かってるな」という雰囲気――あ,上から目線ですいません。作りこまれた照準と射撃システムなど,RemedyのDNAを受け継ぎつつ,現代的にパワーアップしたという印象で,従来作のファンも期待感が高まるはずだ。詳しくは,以下のリリース文を参照してほしい。
また,本日掲載した記事にもあるように,北米のRockstar Gamesは
「Targeting and Weapons」と題された新たなムービーを公開した。ナレーションは英語だが,今回の情報に関連する情報が,迫力あるシーンとともに説明されている。あわせてチェックしよう。
『マックス・ペイン3』の制作にあたって、ロックスター・ゲームスは『マックス・ペイン』の基本的な理念に忠実にあり続け、骨太な物語、多面的なキャラクター、映画的な演出、そしてもちろん、最高のゲームプレイを提供したいという姿勢で取り組んでいる。
そのために、ロックスターは制作に使用できるツールは余すところなく活用している。
ロックスター作品の特徴でもある細部へのこだわりに加え、進化したユーフォーリア(Euphoria)物理エンジン、アニメーション、粒子エフェクト、AIを最大限に活用し、シリーズの伝統である、漫画のコマ割りに似た演出にも新たに工夫を凝らしたことで、史上もっとも映画に近いアクションシューティングが誕生しつつある。
これらの新技術を登用することで、10年前の『マックス・ペイン1』と同様に、プレイヤーがシューティングに求めるものを、ロックスターは惜しみなく提案するだろう。
最先端シネマティック・シューティングの創造
『マックス・ペイン3』は最新版のNatural Motion物理エンジンと更なる進化を遂げたロックスター・ゲームス独自のRAGEゲームエンジンを利用することで最新のテクノロジーによる、シームレスで映画のようなアクションシーンを実現している。その結果、武器の種類が更に豊富に、かつリアルになり、自動カバーシステムや、より高機能になったバレットタイムのシステムなど、プレイ内容が格段に向上している。
『マックス・ペイン3』でロックスターが目指したのは、技術的なデザイン革新を活かした没入感とストーリー性の高いアクション・シューティングだ。濃密かつシネマティックなクオリティーが、ゲームプレイとカットシーンに表れている。
磨き込まれたタイトな照準コントロール
シュートドッジの最中でも、うつぶせ状態になっていても、360度の銃撃が 可能となっている
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精密でレスポンスが良く、リアルさを極限まで追求したサードパーソン・シューティングを生み出すため、『マックス・ペイン3』の照準と射撃のシステムは、細部に至って作り込まれ、ファーストパーソンの精密さと、サードパーソンで味わえるキャラクターへの没入感を見事に融合させている。
これにより、うつぶせ状態からでも360度の銃撃戦が可能となっている。
バレットタイム (Bullet Time)
『マックス・ペイン3』では、すべての弾丸が1つ1つモデリングされており、激しい戦闘の最中にバレットタイムが発生しても正確に描画される
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バレットタイムは『マックス・ペイン』シリーズにおいて、戦略的かつ美しいゲームプレイのコアとなる欠かせない要素だ。 銃撃戦では、バレットタイムをうまく融合させるための激しさと、美しさが求められる。ゲームプレイは、バレットタイムを活かすための数々の手法を軸に構成されており、一発一発の銃弾はリアルタイムで物理的に演算されている。
バレットタイムは『マックス・ペイン』にとって重要なメカニズムのひとつだ。マックスの挙動から敵のAI、武器のデザイン、音響、それに弾丸のモデリングに至るまで、ゲーム全体のデザインに影響を与えている。このゲームは文字どおりバレットタイムを中心に作られており、ひとつの機能がここまで徹底して組み込まれているゲームは他にはないだろう。実際、『マックス・ペイン1』に最大の影響を与えたのは、ノワール映画だけではなくガンアクションがとても印象的で美しい香港のアクション映画であった。ロックスター・ゲームスとしても、シリーズの伝統は守っていきたいと考えている。
シュートドッジ(Shoot Dodge)
NaturalMotion社(ナチュラル・モーション)製のEuphoria(ユーフォリア)キャラクター挙動システムの進歩により、マックスの象徴でもあるシュートドッジを行うと、手を伸ばして落下に備えて構えの姿勢を取るようになった
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バレットタイムの影響が一番大きかったのは、マックスのシュートドッジだ。以前はシンプルなアニメーションであったが、今作ではマックスが周囲の環境に合わせて、スムーズでリアルに動くよう進化している。マックスはカバーまで走って飛び込み、壁や地面にぶつかる前に身構えたりする。基本的にはゲームに一層のリアリズムを与えるための機能であるが、時間の流れがスローになるとディテールのすべてが目立ってくる。『マックス・ペイン3』は、そういったディテールの一つ一つを見落とすことなく制作されている。飛び交う銃弾、マックスが武器を拾いながら流れるように身体をひねる様子、シュートドッジ――どのシーンも見ていて爽快で、自然かつ、ゲームやキャラクターと一体になった感覚が味わえる仕上がりとなっている。
敵A.I. (Enemy A.I.)
敵は自分が受けた傷に対して、動的に反応する
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『マックス・ペイン3』のバレットタイムには、いくつかの特徴がある。一つは戦略的なものだ――つまり、『マックス・ペイン』に出てくる敵は、リアルタイムで廊下を通ろうとしても黙って通してはくれない。バレットタイムがあれば、知能が高くて重武装した敵の集団にも接近できるし、正確で流れるような連続攻撃を加えることもできる。
敵のAIに使用されている技術は、そのキャラクターが、訓練を受けていない街のチンピラか、貧民街のギャングか、特殊部隊かで、全く別の行動を取らせることを可能にした。数千ものAI戦闘アニメーションが使われ、状況に応じ遮へい物に隠れたり怪我に苦しんだりして 同じ銃撃戦の繰り返しだと感じさせない。攻撃が命中した敵は、武器の威力や角度により反応し アニメーションポーズや 周囲の状況に応じたリアクションを行うだろう。 『マックス・ペイン3』はこれらの最新技術をすべて詰め込み、驚くほど細部まで描かれた美しい背景の中で、スタイリッシュかつ精密な銃撃戦を実現している。シリーズ独自のノワール感溢れるストーリーと融合した、濃密かつシネマティックなノンストップアクションに期待せよ!
フルオート・バレットタイム
特定のエリアでは「フルオート・バレットタイム」という特殊なシークエンスが発生し、マックスは敵に対して通常以上の打撃を与えることができる
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「フルオート・バレットタイム」と呼ばれる映画的な演出も、『マックス・ペイン3』で改良されたバレットタイムの一例だ。シネマティックな瞬間を創り出すため、自動的にバレットタイムが発動する箇所はゲーム内に多数用意されている。こうした場面は単純なクイックタイムイベントではなく、プレイヤーはキャラクターとしてのマックスを好きなように操作でき、照準を使って敵の一体一体を正確に狙うことができる。また、シーンの切り替えは一切途切れることなく、シームレスで行われる。
『マックス・ペイン3』 −マックス・ペインの原点を忠実に再構築
『マックス・ペイン3』では、シリーズ初となる、カバーシステムを登用。もちろん、プレイヤー次第で、これまで通りの移動しながらの射撃も可能だ。
『マックス・ペイン3』:ロックスターならではの細部への拘り
細部への拘りは、ゲームのあらゆる面において現れている。先ほどお見せしたように、ガラスを撃てば粉々に割れるなど、画面内のほとんどのものを銃撃で破壊することが可能だ。戦いが長引くにつれてマックスの顔や衣服には汗が滲み出し、敵を傷つければ服に血が染みていく。さらに、武器そのものも細部まで精巧に作り込まれている。銃を撃った後に撃鉄が戻る様や、スライドの動き、弾倉から弾き出される薬きょうなど、細部に至って妥協なく描写されており、ゲームの世界にこの上ない臨場感を与えている。
緊迫したシネマティック・アクション
『マックス・ぺイン3』では、グラフィックや物理エンジンが可能な限りの進化を遂げたことにより、美しく、かつディティールに溢れた環境で、スタイリッシュなガンアクションが繰り広げられる。そこにロックスター・ゲームスならではのストーリー性が組み合わさることで、史上最高のシネマティック・アクション体験が味わえるのだ。