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最大6画面同時出力に対応した「ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Edition」,ついに登場
日本時間2010年3月31日13:01,AMDは,「ATI Radeon HD 5870」(以下,HD 5870)を搭載し,DisplayPort接続時に最大6画面,7680×3200ドット解像度をサポートするグラフィックスカード「ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Edition」(以下,HD 5870 Eyefinity 6)を正式に発表した。北米市場におけるカードの想定売価は明らかになっていないが,国内では,6万円台前半〜後半の価格帯で流通が始まる見込みだ。
基本スペックはHD 5870を踏襲
ベゼルコレクションにより自然な6画面環境を
●ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Editionの主なスペック
- Stream Processing Unit数:1600基
- テクスチャユニット数:80基相当(実数20基)
- ROPユニット数:32基相当(実数8基)
- コアクロック:850MHz
- メモリクロック:4.8GHz相当(実クロック1.2GHz)
- グラフィックスメモリ:2GB GDDR5(256bit接続)
- 最大消費電力:188W
- 最小消費電力:27W
- PCI Express外部給電コネクタ:6+8ピン
- 外部出力インタフェース:Mini DisplayPort×6
容量2GBのグラフィックスメモリは,1920×1080ドット×3のATI Eyefinity環境で,パフォーマンスメリットを生むというスライド |
1920×1080ドットディスプレイ×6の環境でも,多くのタイトルでプレイアブルかどうかの指針となる平均30fpsをクリアできるとのこと |
「ATI Eyefinity」で最大3画面以上を出力する条件は,Windows Vista&7環境下において,対応カードとディスプレイとをDisplayPort接続していること。ただし,「認証済み」のDisplayPort変換アダプタを利用すれば,DisplayPort接続ではないディスプレイを組み合わせた環境でも,3〜6画面出力が可能になるという。「認証済み」が何を指すのかは不明だが,国内でも“ATI Eyefinity対応のDisplayPort−DVI-I変換アダプタ”を謳う製品が流通していたりするので,おそらくATI Eyefinityの認証だろう。
なお,グラフィックスドライバ「ATI Catalyst 10.3」では,ベゼルコレクション(Bezel Correction)機能が「Bezel Compensation」として実装され,多画面ゲーム環境の使い勝手は明らかに一段向上しており,機が熟しつつある。
ニッチ製品なのは間違いないが,シンプルに多画面環境を構築したいという人にとっては,格好の選択肢が登場したとまとめられそうだ。
ATI Catalyst 10.3におけるATI Eyefinity関連の強化ポイント。最大のトピックは,ベゼルコレクション機能の実装だ | |
ベゼルコレクションの概要。ディスプレイのベゼル(額縁)部分にも画素があると仮定して描画処理を行うことで,多画面環境において,間延びした印象になってしまうのを避ける |
- 関連タイトル:
ATI Radeon HD 5800
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