［COMPUTEX］SilverStone，ゲーマー向けPCケースの第2弾「RV02」を公開。マザーボードを90度回転させて搭載する筐体がコンパクトに

　マザーボードを90度回転させ，I/Oインタフェース部分が天井を向く格好で搭載する仕様が注目を集めた，SilverStone Technology（以下，SilverStone）製のゲーマー向けPCケース「Raven RV01」（以下，RV01）。COMPUTEX TAIPEI 2009の会場に設けられた同社のブースでは，RV01のコンセプトはそのままに，より積極的にエアフローのルートを確保することで，発熱の高いGPUやCPUを搭載したシステムの冷却性を向上させたというコンパクトな新モデル，「Raven RV02」（以下，RV02）が展示されていた。

SilverStoneが開発中のゲーマー向けPCケース最新モデル，RV02

　RV02は，本体の底面に180mm角ファンを3基搭載し，筐体の底面から外気を積極的に内部へ導入。さらに，本体天面には120mm角ファンを1基搭載することで，熱の持つ特性を生かしながら，内部にあるデバイスの熱を，最短距離でPCケースの上部へ逃がせるよう，PCケースの高さを最小限に抑えている。

RV02を側面から。ドライブベイユニットを前面に揃え，電源ユニットは，本体背面部へ，排気孔が上を向くように設置される

RV02の側面をマザーボードの裏側から。ケーブルマネジメント用のスペースが設けられていることと，システムディスク用途で用いるSSD用の2.5インチドライブマウンタが用意されている点に注目してほしい

底面の180mm角ファン×3と，電源ユニットの吸気ファン部には，それぞれダストフィルタが取り付けられている

　吸気孔から排気孔までの距離（＝背の高さ）をできる限り抑えた結果，サイズは212（W）×643（D）×503（H）mmとなり，非常に奥行きのあるものとなっているのは人を選ぶかもしれないが，同280（W）×616（H）×660（D）mmのRV01と比べると，かなり小さくなった印象を受けるのも，また確かだ。

外部インタフェース用ケーブル類は本体天面部から背面に向かって取り回すことになるため，かなりごちゃごちゃした印象になる（左）。右はI/Oインタフェース用のカバーを取り付けたところ

奥行きを確保し，拡張スロット用のブラケットを八つ持つため，2スロット仕様のグラフィックスカードを8枚搭載することも可能になっている

　ドライブベイは5インチ×8，3.5インチ×3（と，基本的にSSD用となる2.5インチ×1）。素材には0.8mm厚の鋼板を，外装には防水加工が施されたメタルブラックのプラスチックをそれぞれ採用するのも特徴だ。
　SilverStoneは，RV02を2009年第3四半期末にも市場投入したい考えを見せており，米国市場における想定売価は149ドル。「RV01より50ドル安価」（同社）として訴求される。

●Fortress FT02

　SilverStoneは，RV01＆RV02と同じ冷却コンセプトを持つ一般PCユーザー向けPCケースも準備していたので，併せて紹介しておきたい。

FT02

　「Fortress FT02」（以下，FT02）と名付けられた新製品は，U字構造のアルミモノコックボディをベースに，RV02同様，底面に3基の180mmファンを搭載。ドライブベイは，5インチ×5，3.5インチ×5という仕様だ。
　SilverStoneは，FT02を，冷却性と静音性の両立をメインコンセプトに開発。側板だけでなく，ケースの背面などにも遮音シートを貼るなどして，静音性への配慮を行っている。
　発売は第3四半期で，米国市場における想定売価は200ドル以上。4mm厚のアルミを本体に採用することで，どうしても高価になるとのことだった。

3連ファンによる底面吸気で，マザーボードや電源ユニットを，一般的なPCケースから90度傾けて取り付ける仕様はRavenシリーズと同様だ。側板や，ケースの背面部にも，遮音シートが取り付けられている