インタビュー
圧倒的なスピード感を誇る新キャラ「ウィッチブレイド」の実装など,「C9」運営プロデューサーが語る今後の展開とは
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。さっそくですが,2011年9月のアップデートで実装されるウィッチブレイドについて,より詳しく教えてください。
ゲームオン C9プロデューサー 中川敬順氏 |
基本的なところからお話しすると,魔法と剣の双方を駆使して戦う女性型の“魔剣士”です。武器は長剣と短剣で,両手それぞれに持ちます。サブ攻撃では,短剣を投げつける動作もあります。ビジュアルはセクシーで,清純なイメージのあるシャーマンとは対照的ですね。
ゲーム的には,非常にテクニカルな操作を求められるキャラクターで,開発チームもこれまで実装されているキャラで操作に慣れてからウィッチブレイドに挑戦してほしいといっています。
4Gamer:
というと,ウィッチブレイドだけがあとから実装されるのは,開発チームの意向でもあるんですか。
中川氏:
はい。先行している韓国でも,ウィッチブレイドはほかの3キャラより遅れて実装されました。
実をいうと,日本でももう少し期間を置く予定だったのですが,ウィッチブレイドを早く使ってみたいという要望が多いこと,そしてゲーム内のキャラクターバランス等を鑑みて,前倒しで実装することに決めたんです。
4Gamer:
なるほど。それではウィッチブレイドの2次職について教えてください。
中川氏:
ほかの3キャラ同様,レベル20になると「ウォーデン」と「スレイヤー」という2次職に転職できます。
ちなみに,ウォーデンはC9ではトップクラスのダメージディーラーで,開発チームでは“狩りの神”と呼んでいますよ。
4Gamer:
そうなると,ウォーデンのスキルは範囲攻撃が中心ですか。
中川氏:
そうです。氷属性の範囲攻撃魔法のほかにも,氷の精を召喚できます。
4Gamer:
もう一方のスレイヤーはどんなタイプなんでしょう。
中川氏:
スレイヤーは,剣を使った単体攻撃が多く,PvP向きです。韓国のPvPランキング上位には,スレイヤーが食い込んでいます。
スレイヤーは,これまでゲーム内最速といわれていたハンターの「アサシン」以上のスピードを誇ります。運営チームでは,開発チームが送ってきた動画を参考にコンボに挑戦してみたのですが,慣れるまでは思うように操作が追いつかないという状況でした。その一方で,空中コンボがうまく繋がると,非常に華麗で爽快です。
4Gamer:
韓国では,3つめの2次職も登場していますよね。
中川氏:
「ブレイドダンサー」ですね。これに関しては,後日,ファイターの「バーサーカー」,ハンターの「シャドウ」,シャーマンの「リーパー」と同じタイミングで実装する予定です。詳細は,あらためてお知らせします。
4Gamer:
分かりました。その日が来るのを楽しみにしています。
中川氏:
ともあれ,ウィッチブレイドは能力,ビジュアルともに非常に魅力的ですから,実装後しばらくは“見渡す限りウィッチブレイドだらけ”みたいな状況になるかもしれません(笑)。
また「この2次職は狩り向き」「こちらはPvP向き」といったことを運営チームから提案するのはあまり例のないことかもしれませんが,ウィッチブレイドに関してはかなりハッキリと差別化されていますので,明確にプロモーションします。
頻繁なオフラインイベントの開催でコミュニティ形成を促し,PvPを盛り上げていく
4Gamer:
それでは,正式サービスの開始から1か月が経過しましたが,ゲーム内の状況を教えてください。
予想していた以上に,多くの方に継続して楽しんでいただけています。実は,サービスを開始するまでは,継続の面で少々心配していたんです。ゲームとして面白いことには自信があったのですが。
今の継続率の高さは,運営チームの努力を評価していただけているのかなと捉えており,遊んでくださっている皆様には大変感謝しています。
4Gamer:
実際,どんな遊ばれ方をしているのでしょうか。プロモーションではPvPを大きくプッシュしていますけれども。
中川氏:
単純な数字だけの比較でいうと,PvPよりも普通のオンラインRPGとして楽しんでいる方が多いですね。それはそれで,C9の楽しみ方として全然アリではないでしょうか。
もちろん,PvPをメインコンテンツとして楽しんでくださる人も確実にいらっしゃいます。PvPランキングに載るような層と,あまりPvPに馴染みのない層が共存している今の状況が実は,C9の強みかもしれません。というのは,GMがアリーナに初心者部屋を作るなどして,PvPを楽しめるプレイヤーを増やしていける余地があるわけですから。そういった努力は今後も続けていきます。
4Gamer:
基本的には今後もPvPを軸に運営を進めていく,と。
中川氏:
ええ。しかし現状ではアリーナにラグが発生しており,必ずしも快適なPvP環境を提供できていません。現在,データのやり取りにP2P形式とクライアントサーバー形式を併用しているのですが,さらにラグの発生を抑えるべく,開発チームとともに改善に取り組んでいます。
先日のアップデートでもラグ対策を施しましたが,完全に対応できておりません。現在も引き続き調整を行っており,少しずつではありますが進展しているイメージです。
4Gamer:
具体的にPvPを推進する施策をお考えでしょうか。
中川氏:
今,「スマッシュブラザーズ」のような,もう少しカジュアルな対戦モードを実現できないか,開発チームと検討しているんです。初心者にとっては,あまり一人一人の技術が問われない形で対戦できたほうが,抵抗なく楽しめるのではないでしょうか。
また,毎週Ustreamで配信している「フライデーC9」のPvPコーナーでも,ファイター縛りの対戦や,相手を崖から落とせるマップでの対戦が人気です。ガチの勝負はもちろん大事ですが,そういったお遊び要素もあった方がPvPに親しみやすくなりますよね。
4Gamer:
そのほかの展開などについて教えてください。
中川氏:
8月28日に,C9初のオフラインイベントを秋葉原のアイ・カフェさんで開催させていただきました。ゲームオンでは,オンラインFPS「Alliance of Valiant Arms」(A.V.A.)の大会を通じ,ゲーム内コミュニティを作って遊んでいただくことを推奨していますが,C9でも同様の取り組みを行っていく方針です。したがって,今後も頻繁にオフラインイベントを開催していきます。
ゆくゆくはPvPの日韓戦を実現したいですね。また2011年内には中国でC9のサービスも始まりますから,日韓中のアジア大会も開催したいです。
4Gamer:
最後に,C9に期待する人達に向けてメッセージをお願いします。
中川氏:
C9は,韓国での正式サービス開始よりもかなり遅れてスタートさせたこともあって,まだまだ公開していないコンテンツがたくさんありますし,開発チームも日本からの反響を励みに,続々と新コンテンツを作っています。
またコンテンツ全般に韓国版が先行していますが,細かいユーザーインタフェースの変更やキャラクター間のバランス調整は,日韓同時に行っています。逆に,演出のカットインなど,日本で先行実装されるものもありますし,今後どんどん増えていく予定です。
もちろん,ゲーム内をGMが巡回し,不正を取り締まったりといった運営チームの努力も怠っていません。引き続き,C9をよろしくお願いします。
4Gamer:
ありがとうございました。
中川氏曰く,C9は正式サービス開始以降,予想以上に好調とのこと。そのため,氏自身も毎週配信される生放送への出演やオフラインイベントの開催,そして開発チームとの打ち合わせのための韓国出張など,休む間もなく日々を過ごしているという。
インタビューにもある通り,今回,ウィッチブレイドの実装が前倒しになったのも中川氏ら運営チームが精力的に仕事をこなしている結果だ。しかし中川氏は「実際に遊んでくださる皆さんのために」と,謙虚に話していた。
「C9 [Continent of the Ninth]」公式サイト
- 関連タイトル:
C9 (Continent of the Ninth)
- この記事のURL:
© Webzen Inc., C9™ All rights reserved.