プレイレポート
「FINAL FANTASY 零式」は,近年まれに見る壮大なファンタジー世界での戦乱物が楽しめる作品だ。序盤の第1章と制圧戦のプレイレポートを掲載
本作のゲームジャンルはRPGとなっているが,アクション性が非常に高く,アクションゲームに慣れていないプレイヤーには,最初はやや難度が高く感じられるかもしれない。またRTSライクな要素である“制圧戦”など,多彩な遊びが用意されているのも本作の特徴だろう。
どの程度の難度なのか,そして“制圧戦”のプレイフィールはどうなのか。製品版相当のサンプルROMで本作をプレイしてみたので,ゲーム序盤となる第1章と,体験版ではプレイできなかったRTS要素“制圧戦”についてのプレイレポートをさっそくお届けしよう。
「FINAL FANTASY 零式」公式サイト
まずは,首都ルブルム奪還から!
序盤から歯ごたえ十分!?
まずは本作のオープニングから紹介していこう。本作の舞台となるのは,朱雀/白虎/玄武/蒼龍という,4つのクリスタルを擁する4国家が存在するオリエンスという世界だ。各国のクリスタルは,それぞれ「魔法」「兵器」「盾」「竜」の力を人々にもたらしているという。そして,それらクリスタルから使命を与えられ,人を越える力を持った存在が“ルシ”と呼ばれている。
物語は4国の1つ,白虎クリスタルを持つミリテス皇国が,平和条約であるパクスコーデックで禁止された“ルシ”を使って朱雀侵攻を開始したことから始まる。朱雀クリスタルからもたらされる魔法の力を武器にしていた朱雀は,クリスタルの力を封じる兵器“クリスタルジャマー”を皇国軍に使用されたことでほぼ無力化され,わずか数時間で首都が陥落してしまう。
しかし,そこに赤いマントを翻した小数の部隊が登場。ジャマー影響下で使えないはずの魔法を使って白虎軍への反撃を開始した。この部隊こそが,プレイヤーキャラクターとなる0組(クラスゼロ)の面々だ。
ゲームは,首都ルブルム奪還のミッションから始まる。ちょうどTGS 2011で遊べたパートだ。最初は,カード使いのエース,槍使いのナイン,長剣使いのクイーンの3人でプレイすることになる。この部分ではチュートリアルの扱いとなっているのか,HPが0になるとリレイズで蘇生してくれる“生命の腕輪”を持っている。戦闘不能にならないのはありがたい。ここでいろいろと試しながら操作を覚えていこう。
コンボのタイミングや魔法の使い勝手,敵の隙をついて攻撃すると一撃で倒せる“キルサイト”の狙い方,倒した敵から入手できるファントマ(命の源)の回収方法など,少ないエリア数の中で学ぶべきことはとても多い。ちなみに,ファントマの回収速度は,8月11日に配信開始となった無料体験版「FINAL FANTASY 零式 試作型番【ナツビ】」に比べて格段に上がっており,プレイしやすくなっていた。
さて,序盤に自動リレイズの腕輪が用意されていることからも分かるように,慣れないうちはすぐに戦闘不能になって面食らうこともあるだろう。敵の攻撃は容赦ないし,高いところや柵の向こう側などから攻撃してくる敵もいて,飛び道具や魔法でないと倒せないことが多いのだ。そうした敵はやっかいだが,乗り切るために,各フィールドで試行錯誤することが本作の面白さでもある。
とくに離れた場所にいる敵の配置は,定番の仕掛けとなっている。放っておいたらやっかいなこともあるし,逆にそちらにばかり気を取られていたら,近くの敵にやられてしまうこともある。その状況に応じて,うまく判断していく必要があるわけだ。
もう一つ,ポイントとなるのが正面から各個撃破する以外の方法が用意されている点だ。例えば,脇道から敵の側面を突けたり,奥から飛び道具で攻撃してくる敵に一気に詰め寄って倒してしまうほうが,その後が戦いやすくなるケースもある。ただ,漫然と目の前の敵を倒していけば良いというわけではないのだ。
また,リーダーを倒すとその部下が降参するというのも面白い仕掛けだ。部下の経験値やファントマは手に入らないが,代わりにアイテムを手に入れることができる。損害を抑えたり,クリア時間の短縮を狙ったりしたいときにも,攻略のポイントになるだろう。
さて,ミッションに話を戻そう。白虎が使用しているクリスタルジャマーは2つ存在するのだが,なんとか1つめを破壊すると,普通の朱雀兵も若干魔法が使えるようになって,形勢が朱雀側に傾き始める。残るクリスタルジャマーは,皇国のルシ,クンミが操縦するダーインスレイヴに搭載されており,それを破壊しなければならないのだ。
ここで,これまでお世話になった生命の腕輪とお別れとなる。以降は全滅するとゲームオーバーになる。ここまで来ると経験値を稼ぐ余裕などはないので,気を引き締めていくしかない。
とはいえ,最初のダーインスレイヴ戦は,軍神(FFシリーズにおける召喚獣)のオーディンが使えるので楽勝だろう。軍神の強さをたっぷり楽しめる。
圧倒的な強さなので,完全にボーナスステージ。ここで軍神の使い方に慣れておくのも良いだろう |
斬鉄剣はチャージすることで即死させる確率を上げることができる。100%まで溜めることができれば,ダーインスレイヴでさえ確実に一撃で仕留められる |
実はここからが本番となる。クンミによって再生したダーインスレイヴと今度は生身で戦うことになるのだ。敵は身動きこそできないが,強力なロケット弾を放ってくる。これを食らうと一発で瀕死。棒立ちで攻撃していては非常に危険だ。かく言う筆者も,オーディンで楽をした直後だったので,思いっきり油断していた。いきなり集中砲火を浴びて戦闘不能になってしまい,びっくり。
最初のボス戦で,本作のゲームバランスの洗礼を受けた感じだが,ここまでがオープニングパート。首都奪還にほっと胸をなで下ろすところだが……。このあとの展開は,プレイヤー自身で確認してほしい。
なお,この後「ディスクを交換しますので,ここまでのゲーム内容を保存します」のメッセージが。なんと本編はDISC2でプレイすることになるのだ!
さて,DISC2から始まる本編では,0組担当のモーグリや指揮隊長となるクラサメの紹介のあと,マキナとレムが0組に加わる。また,取り戻したルブルムの魔導院の施設を利用できるようになるので,それらを回りながら,マキナやレムのイベントシーンを見ていこう。0組の面々もそうだが,マキナやレムもなにやら曰くありげな雰囲気だ。ひととおり回りきったなら,いよいよ領土奪還作戦へと移る。0組の実践投入も可決され,ゲーム本番のスタートだ。
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