［TGS 2008＃089］台湾パビリオンで注目の一本。ブラウザで動くMMORPG「Canaan」

　TGSのような大規模なゲームショウでは海外からの出展も少なくない。その多くは日本でのビジネスパートナーを捜すためにやってくる。台湾パビリオンにおいて「Canaan」という作品を展示していたXpec Entertainmentも，そういった出展社の一つだ。

　「Canaan」は2Dグラフィックスを利用して作られているMMORPG。その最大の特徴は，ブラウザ上で動作するタイプのゲームであるということだ。プレイを開始するために，クライアントのダウンロードやインストールといった作業はほとんど必要としない。


　ブラウザ上で動くゲームと聞くと，筆者などはかなり小粒で単純な作品を想像してしまうのだが，「Canaan」のルック＆フィールは，クライアントをインストールするタイプのアジア製MMORPGと比べて遜色のない出来映えだ。スクリーンショットを見ただけで，これがブラウザゲームであると見抜ける人は少ないだろう。

　プレイヤーキャラクターとして選択できるクラスは，防御力の高いウォーリアー，魔法攻撃が得意なメイジ，サポートに長けたプリースト，攻撃力の高いレンジャーの四つ。装備品を変えればキャラクターの見た目も変わる。戦闘を手助けしてくれるペットを育てて連れ歩くことが可能で，ギルドやPvPといった要素も一通り実装されている。
　韓国，台湾などのMMORPGとしては標準的な内容だが，それがブラウザ上ですべて行われるところがやはり注目すべきポイントだろう。ただ，操作に対するレスポンスについては，若干もっさりしているようにも感じた。

　戦闘はフィールド上にいる敵キャラクターに触れると戦闘画面に切り替わる，シンボルエンカウント式になっている。戦闘画面は「クロスゲート」（例えが古い？）のそれに似た雰囲気である。パーティを組んで冒険しているときには，もちろんメンバー全員で協力してのグループ戦闘が可能だ。


　Canaanは，中国では2008年内に正式サービスが開始することがすでに決定しているという。日本では現在運営パートナーを探している段階。もし決定すれば課金体系はアイテム課金タイプになるだろうという話だ。