プレイレポート
「League of Legends」日本サーバーでのクローズドβテストがついにスタート。言い訳が通じない応答速度1ケタの世界を体験してみた
2013年に日本市場におけるサービスの話が持ち上がってから,ずいぶんと年月が経ってしまったが,現状クローズドとはいえ,こうして日本語化されたクライアントを使って国内のサーバーで遊べる日が来たというのは,素直に喜ばしいことだ。
今回4Gamerは,本テストに参加する機会を得たので,日本語環境におけるゲームプレイの感触をさっそくお届けしたい。
「League of Legends」公式サイト
最初に,ゲームプレイ時の通信環境から見てみよう。現在,日本国内から北米サーバーでプレイすると,サーバーの応答速度は170ms前後となり,体感できるレベルで遅延が感じられる。一方で日本サーバーの場合は,前述したとおりサーバーが都内に置かれているため,都内(中央区)にオフィスがある4Gamer編集部のPCから接続すると,なんと応答速度は8ms前後と非常に快適だ。
やはりサーバーの応答速度が速いと,ラストヒットが取りやすいのはもちろん,当たり判定の違和感も解消されているように感じた。これにより,いよいよ筆者もスレッシュの鎌に捕まった言い訳をラグのせいにできなくなったわけだ。まいったなあ。
ちなみに,今回プレイしたのは「ブランド」「ヴェイガー」「ケイトリン」の3人で,いずれもボイスが日本語になっていた。とくにラスボススキンのヴェイガーがしゃべるパロディネタは,もともと日本向けのものが多いためか,日本語ボイスで聴くと一層面白く感じられる。
続いて,LOLの玄関口となるクライアント周りをチェックしてみよう。LoLの言語はサーバーの地域ごとに紐付けられており,日本サーバーで遊ぶときは当然クライアントも日本語になる。今まで北米や欧州のサーバーでプレイしていた人からすれば,日本語がずらっと並んだインタフェースは,かなり新鮮に感じるはずだ。
日本語クライアントにおける大きなポイントは,サモナー名に2バイト文字が使えるという点だろう。実際に試合をしてみると,ひらがなや漢字を使った名前のプレイヤーを多く見ることができた。
また,チャンピオンやルーンを購入するストアページもすべて日本語化されており,チャンピオンのバックストーリーなども日本語でじっくりと楽しめるのが嬉しい。ちなみに,チャンピオンはすべてカタカナ表記になっている。
一方,英語でプレイしてきた人にとって不便に感じられるのが検索周りだ。日本語クライアントは,チャンピオンやアイテムの英字検索に対応していないので,たとえば「Brand」と入力しても「ブランド」はヒットしない。
また,細かいことになるのだが,カタカナ検索となると,一度変換キーを押してからEnterキーで入力を確定させなければならないので,チャンピオンやアイテムを素早く検索したいときにはもどかしさを感じる。せめて,ひらがな検索に対応してもらえればといったところだろうか。この辺りは今後の改善に期待したい。
最後に,ゲームに参加したプレイヤー全員が日本人の場合,試合中のコミュニケーションにどのような変化が起きるのかという部分についても触れておきたい。今回筆者は本稿の執筆にあたって10試合ほどプレイしたのだが,全体的な印象としては,とても静かに感じられた。
北米サーバーでは,ミスをすると「troll」やら「noob」やらと罵倒が飛んで来るのが日常茶飯事だったわけだが,それに比べて日本サーバーはとても優しい。まあ,筆者自身はむしろ静寂の方が怖かったりするわけだが……。
もちろん,まったくコミュニケーションがないというわけではなく,ドラゴンやバロンを取りに行くタイミングや,バフを譲るときなどに,声がけしてくれるプレイヤーも多い。今回はクローズドな環境だからというのもあるかもしれないが,いずれにせよ初日を遊んでみた限りでは,過激なコミュニケーションをするプレイヤーに遭遇することはなかった。
現在実施されているクローズドβテストの終了時期は未定となっているが,日本サーバーの開設自体は「桜の咲くころ」(関連記事)に予定されているとのことなので,今回テストに参加できなかった人も,そう日を待たずに日本サーバーで遊べるようになるはずだ。
日本語版は隅々まで翻訳されているので,英語のインタフェースに慣れ親しんできた人にとっては,戸惑う部分も多いだろう。ただ,応答速度の速いサーバーでのプレイを一度体験してしまうと,海外のサーバーに戻れなくなることは間違いないので,正式にサーバーが公開される日を楽しみしていてほしい。
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