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ATI Radeon HD 4600
  • AMD
  • 発表日:2008/09/10
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競合に対する優位性をこれでもかとアピール。AMDの秋葉原イベント
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印刷2008/10/20 11:47

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競合に対する優位性をこれでもかとアピール。AMDの秋葉原イベント

 2008年10月18日,AMDの日本法人である日本AMDは,「AMD 秋の大収穫祭」と題したエンドユーザー向けイベントを開催した。すでに一部は速報でお伝えしているが,本稿では,盛りだくさんとなったその全容をレポートしていきたいと思う。


ローエンドへの展開速度をアピール

AMD 790GXのOC耐性もデモ


おなじみの森本竜英氏。言葉の端々から,HD 4000シリーズの好調さが窺えた
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 今回のイベントは,ATI Radeon HD 4000(以下,HD 4000)シリーズと,グラフィックス機能統合型チップセットである「AMD 790GX」が主役。ということはもちろん,日本AMDグラフィックス部門の顔,“紳士”こと森本竜英氏が登場するわけだ。
 氏は,ローエンドまで製品が出揃ったHD 4000シリーズの紹介から話をスタートさせる。

 その内容を一言でまとめるなら,「シリーズの好調ぶりを背景とした,強気のセッション」といったところ。例えばATI Radeon HD 4600シリーズについてだと,「ATI Radeon HD 4800シリーズの投入から,わずか3か月で発表できた。下のクラスに技術が“落ちてくる”タイミングが短くなってきているが,これは,我々のアーキテクチャが成功した証ではないかと考えている」といった具合。

森本氏はATI Radeon HD 4600以下の製品群について,Avivo HD関連機能の違いを重点的に解説。よく「搭載するUVD(やUVD 2.0)は,ハイエンドでもローエンドでも同じ」などと言われることがあるが,(UVD機能を含む)Avivo HDとしてのビデオ再生周りでは,ミドルクラスとローエンドでけっこう違う
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 また,ローエンド市場向けの「ATI Radeon HD 4550」を「GeForce 9400 GT」と比較したグラフを示し,「競合製品に比べて1.3倍のパフォーマンスが得られている。もはやどちらを買うべきか明らかでしょう」と,力強く訴える一幕も。最新世代のGPUアーキテクチャを,ローエンドはおろか,ミドルクラスにも展開できずにいるNVIDIAとの差を強くアピールしていた。

フルラインナップが揃った低価格GPUと,その優位性を強調
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 さらに森本氏は,AMD 790GXに話を移し,「AMD OverDriveを用いたときの耐性が上がっている。SidePortのオーバークロックも可能」と,秋葉原の自作PCユーザーにその魅力をアピール。「昨晩やってみた」(森本氏)という,「AMD 780G」との違いを紹介する。

森本氏が試した「Phenom X4 9950 Black Edition」は,AMD 780Gマザーボードと組み合わせたときに3GHzまでオーバークロックが可能だったという。それをAMD 790GXに差し,AMD OverDriveから「Auto Clock Calibration」(ACC)を有効化したところ,3.352GHzまで動作クロックを引き上げられたと,氏はAMD 790GXのオーバークロック性能をアピールする
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 もちろん氏は,グラフィックス機能統合型チップセットとして世界最速の3D性能をアピールすることも忘れない。「ライバル(※筆者注,ここではIntelのこと)のマザーボードにもちろんATI Radeonを差すことはできます。しかし,AMD 790GXなら『Hybrid Graphics』や,単体グラフィックスカードによる『ATI CrossFireX』など自由な構成が可能です」(森本氏)。


CEATECで紹介したGPGPU関連製品のデモを再度実施

9600 GT対抗と「Kuma」は2008年内に投入


土居憲太郎氏
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 4Gamer読者にはもはや説明不要と思われる,“兄貴”こと土居憲太郎氏は,9月30日から幕張メッセで開催されたCEATEC JAPAN 2008におけるAMDブースの模様を振り返った。
 同ブースの模様については4Gamerに掲載したレポート記事でもお伝えしているが,土居氏は「今後二度と,これほど多くのAMD搭載製品を集めることはないんじゃないかと思う」くらい大きなブースを構えていたことや,展示の様子などを紹介。
 さらに,CEATEC JAPAN 2008で招いていたパートナー各社を再び招き,ATI RadeonのGPGPU機能を有効活用した,あるいは活用する予定のソフトウェアを,秋葉原のユーザーにアピールしていた。

アークソフトは,ATI Radeon HD 3000以上に対応し,DVD-Videoの高精細アップスケールを可能にするエンジン「SimHD」と,同エンジンをベースにした「TotalMedia Theatre」を引っさげて登場。CEATEC JAPAN 2008でデモを行った時点では,ノイズ除去やアンチエイリアシングといった機能が実装されていなかったが,2008年のクリスマスシーズンに投入する製品版では,さらなる高画質化を実現することや,将来のバージョンではビデオデコードもGPUで処理する計画があることなどを明らかにした
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10月16日に製品版のダウンロード販売を始めたLoiLoは,「無限の広さを持つ机の上に,カードを置いていくようなイメージ」(同社)で,RTS風の直感的な操作で利用できるビデオ編集ソフト「Super LoiLoScope」のデモを行った。無償アップデートを予定している直近の次期アップデートでAVCHDのサポートを行ったり,将来的にAMD製GPUを用いたトランスコードにも対応したりする予定もあるという
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土居氏の示した,2008年の新製品投入予定。4Gamer的にはGeForce 9600 GT対抗製品が大いに気になるところだ。また,Kumaについて土居氏は,「日本ではすごく注目されているんですけど,Phenom X3のほうが速いですよ?」
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 また,AMDの秋葉原イベントで恒例となっているロードマップアップデートのセッションでは,「詳細を語れるタイミングではない」(土居氏)としながらも,いくつか情報が公開されている。
 最も重要なアップデートは,18日の記事でお伝えした「Deneb」のスケジュールだが,このほかにも,

  • 「Athlon X2 4850e/2.5GHz」の上位に位置づけられる,TDP 45WのデュアルコアCPU
  • 「GeForce 9600 GT」対抗となるGPU
  • 「Kuma」(クマ,開発コードネーム)こと,「Agena」(=現行のPhenom X4)ベースのデュアルコアCPU

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 が,いずれも2008年内に登場する予定であること,そして,現在「RC1」というステータスになっている「AMD Fusion for Gaming」ユーティリティが,現在の32bit版Windows XP/Vistaサポートに続き,年内にも64bit版Windows XP/Vista対応を果たすことが明らかになった。
 AMD Fusion for Gamingは,Windowsのバックグラウンドで動作しているプロセスを一時的に停止させ,ゲームプレイ中のシステムパフォーマンスを引き上げようという,自己責任での利用が前提のユーティリティ。土居氏は,

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  • 「インタフェースが特徴的すぎるのと,英語版のみで,日本語化の予定がないため取っつきにくいが,メニューを表示できれば簡単に操作できるはず」
  • 「デフォルトだと,なぜかネットワークコネクションが切られたり,USBデバイスのPlug and playがオフになったりするので(笑),ぜひ自分でカスタム設定をしてほしい」
  • 「機能を有効化して,不要なプロセスを止めると,浮動小数点演算性能が10%以上も上がる。(Phenomは)浮動小数点演算性能が弱点と言われているが,遅いのはうちのせいじゃなかった(笑)」

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などと,ジョークを交えながらユーティリティの機能と特徴を紹介しつつ,「Fusion」という言葉が,グラフィックス機能統合型CPUの開発コードネームに留まらない点を強調していた。「1台のPCのなかで協調動作しており,外から見た分にはすでにフュージョンしている」(土居氏)。
 「Smarter Choice」に代わる新しいブランドコピー,「Future is Fusion」は,今後のイベントなどで,繰り返しアピールされることになりそうだ。


 なお,会場ではAMDのパートナー各社による製品紹介が行われたが,とくにインパクトがあったのがASUSTeK Computer(以下,ASUS)と,MSIの日本法人であるエムエスアイコンピュータージャパンのセッション。ASUSの岩崎晋也氏は“ぶっちゃけトーク”で,またエムエスアイコンピュータージャパンの石岡宣慶氏はその話術と新情報で,会場を大いに盛り上げていた。
 以下,各社のセッションの模様を,ピックアップしてお届けしよう。

●ASUSTeK Computer
 発売日を無視してでも,販売代理店が徹底したテストを行っており,海外では問題になっていないようなものも“潰して”から出荷されるため,国内流通するASUS製品の品質は間違いなくナンバーワンだと岩崎氏。その一例として,「なんちゃら45のグラフィックス付きのものは,厳密な検証を行った結果,問題があって出荷できていない」という話を切り出したが,「3DMarkで……」と言いかけた後,我に返ったのか(?),別の話に切り替えたりしていた。
 ASUS独自のビデオ再生高画質化技術「Splendid」が,ニコニコ動画にも効果アリという情報も。

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●MSI
 MSI日本法人の“偉い人”,石岡氏は身体を張ったプレゼンテーションで,AMD HD! エクスペリエンスとMSI製AMD 790GXマザーボードの親和性を強調。
 オーバークロックを容易にするジャンパピンを搭載していた前世代のマザーボードが,昔を知る自作PCファンに人気だったとし,「今回はPC-98世代の人に向けてディップスイッチにしてみた」と述べ,オールドPCユーザーの笑いを誘いつつ,今後,メインストリームのマザーボードは茶色で展開していくという予告も行っていた。

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●Gainward
 Gainwardの代理店であるマイルストーンは,オリジナルデザインのカードを中心に新製品を紹介。
 オリジナルのカードデザインと出力インタフェースの豊富さ,オーバークロック機能を武器に,日本市場に打って出る構えだ。下に示した写真は,DisplayPort&HDMI出力標準装備のATI Radeon HD 4670カード「GW-R4670-512D3」のもの。

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●Hightech Information System(HIS)
 Arctic CoolingのGPUクーラーを用いた“外排気グラフィックスカード”,「IceQ」シリーズでおなじみのHightech Information System(HIS)だが,販売代理店である恵安は,会場にZalman Tech製のファンレスクーラーを採用したATI Radeon HD 4650カード「HD4650 iSilence4」を展示していた。
 デュアルDVI仕様なのもトピックといえるだろう。

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●Sapphire Technology&BIOSTAR MICROTECH
 Sapphire Technology製のATI Radeon HD 4870カードは,最近の出荷分から,オリジナルクーラー搭載モデルに切り替わっているとのこと。ヒートパイプを採用した大型クーラーには,「Silent Efficiency」という名称も与えられている。
 一方,ゲーマー&オーバークロッカー向けブランド「TPower」が世界規模で好評を得ているBIOSTAR MICROTECHは,AMD 790GX搭載microATXマザーボード「TA790GX XE」などを展示。ASUSの岩崎氏いわく「直近のマザーボード国内シェアは3位(※1位はASUS,2位はGIGABYTE TECHNOLOGY)」だそうで,台湾本社からイベントのために製品担当者が来日するほど,気合が入っていた。

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