レビュー
4Gamer初登場の忍者増田氏が,NDS「サカつくDS タッチ and ダイレクト」についてアレコレ語るの術
» ひさびさの更新となる不定期連載「極私的コンシューマゲームセレクション」。今回紹介するのは日本中のサカつくファンが待ちに待った,待望のDS版サカつくだ。しかも執筆するのは4Gamer初登場となる忍者増田氏。ただの忍者ではなく,実はサカつく大ファンでもある増田氏が,得意の忍法で「サカつくDS タッチandダイレクト」をぶった切るというから,まぁ物騒。
このたび4Gamer編集部の御仁から,「サカつくDS タッチandダイレクト」に関して好き勝手書いてくれという依頼をいただきました。拙者がサカつく大好きっ子で,かつ鹿島アントラーズの熱狂的ファンであるということはウチの親しか知らないトップシークレットだったのに,どこかで嗅ぎつけてこんな依頼をしてくるとはさすがマスコミ,油断できんでござるよ。きっと拙者が毎週のようにカシマスタジアムでモツ煮を食べていることなども,とっくに知られているのでござろうな。そう,この原稿を書いてる今,鹿島アントラーズがリーグ優勝を勝ち取れるかの瀬戸際で,ファンとしては仕事どころではないのでござる。ったくこんなときに仕事ふってきやがって4Gamerは。なーんて嘘ですごめんなさい。本当は「なんで拙者は4Gamerから一度も仕事もらえないんだろう?」って今の今までちょっとスネてたので,結構嬉しかったでござるよ。えへへー。
バレてしまったのでもう白状するでござるが,拙者はサカつく大好きっ子であり,初代セガサターン版に衝撃を受けて以来,現在までにほぼ全作ハマらせてもらっております。一番熱心にプレイしたのは,意外に思われるかもしれないけどゲームボーイアドバンス版。拙者の場合,サカつくってなんやかんやで(ゲーム内時間で)数十年くらいでプレイが止まっちゃうんだけど,ゲームボーイアドバンス版はなんと265年というバカみたいな年数をプレイしているのでござる。
この差はどこからくるのかというと,ゲームボーイアドバンス版がロムカートリッジで,読み込みなどの遅延がほとんどないということに尽きるのでござろう。拙者はサカつく最大の弱点は,「読み込み時間の長さ」だと思っております。拙者の周りのサカつく大好きっ子達に聞いても,これは共通の意見だったりするわけで,テンポの良さってやっぱり重要。留学に送り出した選手がすぐ帰ってくるとなれば,ついついプレイをそこまで進めてしまう。ゲームボーイアドバンス版は,本当に止め時が難しかったでござるよ。
というわけで,サカつくDSでござる。家庭用ゲーム機で久しぶりに読み込みのないサカつくの登場ということで,もしかしたら拙者にとってゲームボーイアドバンス版以上にハマるサカつくになるかも! と発売を心待ちにしておりました。実際プレイしてみると,やはりすこぶるテンポがいい。しかしそれは,読み込みがないという理由だけでなく,大幅なゲームアレンジにも原因があったのでござる。
ニンテンドーDSユーザーの年齢層を意識して……かどうかわからないけど,今作は全体的に,システムが簡略化されている印象。例えばシリーズおなじみの,練習メニューを組んで選手を鍛えるという要素がなくなっているのです。今回選手を成長させる場は「試合」のみで,起用したポジションに応じて上がる能力が決まるというシステムが採られているのでござる。
練習メニューを毎週毎週組み直すのは,サカつくで一番手間のかかる行為。なくなって寂しさを感じている人もいると思うでござるが,拙者としてはこのアレンジは歓迎でござるよ。とにかく,「練習」をなくしたことで相当テンポが良くなっているのは間違いない。
では,今作がただ簡略化されたテンポがいいだけのサカつくかといえば,そうではないので誤解のないよう。新要素も色々ありますが,個人的には,リーグ戦は成長させたい選手でチーム編成し,カップ戦は強い選手でチーム編成をする……というような,ターンオーバー制のようなやり方でゲームを進められるのが興味深かったでござる。選手が成長するのはリーグ戦だけなので,カップ戦に成長させたい選手を出しても意味がない。プレイヤーが望むなら,リーグ戦に出す選手全員をレベルの低い選手にして,育成に徹してもかまわないでござる。
これまでのサカつくなら,そんなことをしていたら降格してゲームオーバーになってしまうところでござるが,今作にはなんとゲームオーバーがない。例えJ2の下位に沈もうとも,急がず慌てず自分の好きなやり方で,ゆっくりとクラブを強化していけるのでござる。
ほかにも新要素はたくさんあるけど,熱心なサカつくプレイヤーなら,ここまで読んだだけでも,今作がサカつくとしてかなりの変貌を遂げていることにお気づきでござろう。ぶっちゃけ,軽く別ゲーム入ってます。
だけど,サカつくも誕生して10年が過ぎているわけだし,そろそろイメチェンしてもいいお年頃じゃないかと拙者は思うのですよ。どんないいゲームでも,同じシステムのままずーっ続くとマンネリを感じるし,正直なところ拙者も,サカつくに少しマンネリを感じていないわけじゃなかったでござる。サカつくをここまで崩したメーカーの勇気(?)に,拙者は拍手を贈ります。簡略化されて,新鮮なアレンジも加わって生まれ変わったこのニューサカつくが,これから拙者のゲームボーイアドバンス版のプレイ年数を超えることを期待しているでござるよ。
最後に,拙者は正直な人なので,いい点だけでなく,疑問に思った点についても触れようと思います。今回,操作がタッチペンのみというのが拙者にはどーにも「?」でござった(厳密に言うとL/Rボタンは少し使えるが)。A/Bボタンとかと両方使えても罰はあたらないと思うし,実際に拙者自身,A/Bボタンが使えないことが不便に感じる場面がいくつかある。よくできているゲームだからこそ,逆にここがすごくもったいないでござるよ。
ちなみにサカつくDSをプレイしすぎて,最近ほかのゲームでもつい下画面を突いてしまい,「なんだよ,タッチペンに対応させとけよー」と勝手なことを言っている自分がいます。ニンともカンとも。
■オマケ
この画面の歌だ!
チーム編成画面の歌
勝手に作詞:忍者増田
※本当に(増田には)こう聞こえるので歌ってみよう!
オイ オイ オイ オイ オイ オイ
お台場 お台場 お台場 お台場 お台場 お台場
お台場 お台場 お台場 お台場 お台場 お台場
オイ オイ オイ オイ オイ オイ……(続く)
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サカつくDS タッチandダイレクト
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