Ourgameブースにプレイアブル出展されていた,中国産のオンライン3D対戦格闘「
精武世界」。どこかで見たようなデザインが気になるものの,ゲーム自体はなかなかしっかりと作られていた。本作のプレイレポートを,関係者から聞いた解説を織り交ぜつつお届けしよう。
本作は,中国で開発されたオンライン3D対戦格闘ゲームで,太極拳や八極拳,蛇拳,酔拳,柔道など,比較的知名度の高い武術から,かなりマイナーな武術まで,全部で10種類の格闘スタイルで対戦が楽しめるタイトルだ。出展されていたバージョンには8種類のキャラクター(武術)しか実装されていなかったが,今後,残りの2種類も順次導入していくとのこと。
戦闘システムは,ガード/パンチ/キックに割り当てられたキーの組み合わせで固有技や連続技を繰り出す,3D対戦格闘ゲームではオーソドックスなものとなっている。ダメージを受けるとゲージが貯まり,それが最大になるとワンボタンで必殺技が繰り出せるというシステムも導入されていた。ステージによっては,リングアウトすると敗北といったフィーチャーもある。キーボードでプレイしていたため,思い通りに操作できたとはいえないが,操作感は既存の3D格闘ゲームと大差ないので,簡単にプレイできた。
なおゲームモードは,シングルプレイ,通常のオンライン対戦,1チーム3人で勝ち抜き戦を行うKing of Fightersシリーズのようなグループデスマッチなどが確認できた。このほかコミュニティ機能として武館(ギルドのようなもの)があり,武館同士でランキングの順位を競うことも可能だった。
百聞は一見にしかずということで,プレイを直撮りしたムービーを確認してほしい。最初と最後に必殺技の発動シーンを収録している。
さて,上記の話とムービーを確認する限り,あの3D格闘ゲームと2D格闘ゲームを足して2で割ったようなゲームだなぁ,と思う人もいるかもしれない。筆者自身も,正直そう思うところがあった。とはいえ本作においては,オリジナリティやゲーム性云々という話よりも,こういった題材を形にする技術力が中国にも着実に根付いてきていることを,あらためて実感させられたのが印象深かった。その技術力に,中国産ゲームならではのアイデアや魅力が伴ってくるには,もう少し時間がかかるかもしれないが。