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[GDC2008#40]8000万人以上の登録者数を誇る「Habbo Hotel」。成功の秘密はKaizen(改善)の心
Habbo Hotelは日本も含め,世界31か国で運営されており,登録者数は8000万人という途方もない数を記録しており,今も伸び続けている。そんな巨大なサービスをいかに運営してきたのかが,本作を開発したSulakeのリードデザイナー,Sulka Haro氏の講演で明らかにされた。
無料で遊べるHabbo Hotelは,登録するとアバターと部屋が与えられ,プレイヤーはそのアバターを使い,ほかのプレイヤーとコミュニケーションをとって楽しむ。アバターの衣装や家具などは有料で販売されており,プレイヤーはそれらを購入して,着飾ったり,部屋をデコレートしたりできる。今聞くとまったく珍しさはないが,本作は8年前にアイテム課金式のサービスを実践していたのである。
ゲーム的な要素はないものの,プレイヤー達は単にチャットするだけではなく,さまざまな“ロールプレイ”を楽しんでいるという。例えばファーストフード店風の部屋を作り,そこで店員を演じてお客となるほかのプレイヤーを接客したり,病院を作り,そこで医者と患者を演じたり,といった具合だ。
これは作り手側も想像していなかったという遊び方だが,まだ現実の世界で働いたことがない13歳〜16歳の子供達にとっては,働くという行為に楽しみを見出していると考えているようだ。日本でも,子供達がさまざまな社会体験を楽しめる「KidZania」が人気を集めていることを考えると,子供達の純粋な欲求なのかもしれない。
13歳にもなってくると,親に隠れて何かをしたいという欲求が出てくるが,親の知らないところで友達を持てるという感覚がティーンを刺激しているのだという。また,ある程度歳を取ってくれば,それまで自分がやってきたことや,仕事内容などで自分自身の説明ができるようになるが,10代の頃は自分が何者であるのかをうまく表現できない。子供達はHabbo Hotelを利用した仮想の社会活動を通し,いわゆる自分探しをしており,その感覚が楽しいのだろうと,Haro氏は考えていた。
ただ,70%のプレイヤーが海外へのなんらかの憧れを持っており,プレイヤー達はHabbo Hotel内で他国の人達との交流も楽しんでいるという。とはいえ,そうなってくると言語の問題が出てくるせいか,日本人プレイヤーの中には,日本の名前を持っている人以外は自分の部屋に入れないという,“バーチャル引きこもり”も誕生しているのだとか。
プレイヤーの求めることに応えていくというのは,ものすごく当たり前のことだ。だが,これだけ会員数が伸び続けているということは,その対応が適切かつ迅速であり,プレイヤー達の期待を裏切ることが少ないのだろう。また基本的には,口コミで登録者数を増やしているということなので,サービスクオリティの高さが評価されているようだ。日本での知名度は決して高いとはいえないが,世界に認められているサービスクオリティを一度体験してみてはいかがだろうか。
「Habbo Hotel」日本語公式サイト
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Habbo Hotel
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