ZOTAC，電力効率40％改善＆補助電源なし仕様のGeForce 9800 GTカード発表

　ZOTAC International（以下，ZOTAC）は，通常モデルと比べて電力効率を40％改善したという「GeForce 9800 GT」搭載グラフィックスカード，「ZOTAC GeForce 9800 GT Eco」を発表した。通常モデルと比べてカードサイズは見るからに小型化しており，かつ，6ピンの補助電源コネクタを持たないのが大きな特徴となっている。

ZOTAC GeForce 9800 GT Eco。短めのカード長と補助電源コネクタを持たない仕様はもちろん，GPUクーラーが1スロット仕様なのもポイントになりそう

　公開された写真をよく見ると，型番は「ZT-98GES3G-FSL」のようで，一部海外サイトでかねてより噂されていた製品名，“GeForce 9800 GT Green Edition”を思い起こさせるものになっているが，一方でZOTACは「GeForce 9800 GTを搭載する」としか述べていない。このあたりは，やはりGreen Editionと噂されていた消費電力59W版GeForce 9600 GTとまったく同じである。

カード正面および背面のカット。I/Oインタフェースのカバー部に型番が記載されている

　ZOTAC GeForce 9800 GT Ecoの主なスペックは下に示したとおり。シェーダプロセッサとなるStreaming Processorの数は通常モデルと同一ながら，GPUクロックが若干低めに設定されているというのも，59W版GeForce 9600 GTとよく似ている。

●ZOTAC GeForce 9800 GT Ecoの主なスペック
（※リリースより。通常版GeForce 9800 GTと異なる項目のみ，［］内に通常版の仕様を併記）

• GPU：GeForce 9800 GT
• Streaming Processor数：112基
• コアクロック：550MHz［600MHz］
• シェーダクロック：1375MHz［1500MHz］
• メモリクロック：1800MHz相当（実クロック900MHz）
• グラフィックスメモリ：512MB GDDR3
• NVIDIA SLI：2-way
• 補助電源コネクタ：なし［6ピン×1］

　原稿執筆時点である2009年3月19日10：00時点で，ZOTACの販売代理店であるアスクからとくにリリースは出ていないが，早晩，登場することになるのではなかろうか。補助電源コネクタを持たないグラフィックスカードとして，史上最速の存在となり得るだけに，続報を楽しみに待ちたい。