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[GC 2008#27]人気ストラテジーの新作「Empire:Total War」は,陸戦のゲームプレイも大きく進化
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印刷2008/08/23 10:51

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[GC 2008#27]人気ストラテジーの新作「Empire:Total War」は,陸戦のゲームプレイも大きく進化

画像集#007のサムネイル/[GC 2008#27]人気ストラテジーの新作「Empire:Total War」は,陸戦のゲームプレイも大きく進化

 SEGA傘下にあるイギリスのCreative Assemblyが開発する,人気ストラテジー最新作「Empire: Total War」。シリーズで初めてフィーチャーされる海戦の様子は,前回のE3記事でもお知らせしたとおり。船の種類や天候による戦闘への影響など,まだまだ知りたいことは山ほどあるのだが,今回,Games Conventionの商用ブースで行われたデモでは,以前とは随分と印象の異なる陸戦の模様が紹介された。

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 担当プロデューサーのキーラン・ブリッジェン(Kieran Bridgen)氏がデモで使用したのは,イギリス軍に対抗するプロシア軍。ヨーロッパ中北部にありがちな,非常に平たい農村地帯で,柵や石垣で四角く区切られた麦畑を挟む形で両軍が対峙する。Empireで導入される新しい概念が「マインフィールド」(地雷原)で,プロシア軍の鉄砲隊めがけて突進してきた英軍の騎馬隊が,このトラップに見事にはまり,プロシア軍に届くこともなく旗をフラッシュさせながら撤退していった。
 このように,近代兵器への移行がなされており,騎馬隊は最後の落ち武者狩りぐらいにしか役立たなくなっている。Empireでは鉄砲で撃ち合いながらお互いの距離を縮めていき,頃合いを見計らって歩兵隊を突入させるというような流れになっていた。

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 思考ルーチンは,これまでのシリーズが伝統的に受け継いできたものではなく,本作の開発を機にまったく新しく作り直したものだ。先ほどの騎馬隊が鉄砲隊めがけて進む様子や,敵を囲むように進行してくる様子,柵や石垣を越えるアニメーションなどが見事それっぽく再現されている。
 また鉄砲の撃ちすぎで煙が立ち込めると,鉄砲兵の視認性が悪化し,命中精度も落ちてしまう。しかも,この煙は風の強さなどで残っている時間も変化してくる。天候はゲームプレイにさまざまな影響を与え,夏の晴れた昼間であれば地面が硬くなり,大砲の弾が跳ねやすくなる。大雨で鉄砲の連射スピードが落ちるのはもちろん,冬の寒さで馬が死んでしまうことだってあるとブリッジェン氏は語る。

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 この後,勝ち目はないと英国軍は気付いたのか,街へと一目散に退却していった。この,教会を中心とした20ほどの建物で形成される街には,これまでのシリーズにあったような防御壁がなくなってしまっている。かろうじて,馬が迂回しなければならない程度の柵が張り巡らされているだけで,守備側はそんな状況の中で建物の中に立てこもることになるのだ。
 この建物の中に攻撃側が兵を進めると,中で戦闘が行われる。建物に向けて大砲を撃ち込むことも可能だが,このときあまり派手に街を破壊しすぎると,あとで支配下になったときに十分な税収を得られないし,住民の反発を買って数ターン後に反乱が起こる可能性もあるらしい。

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 Empireでは,プレイアブルなのは列強12か国に限られているが,ヨーロッパに北アメリカ,中央アメリカ,北アフリカ,中東からインドの一部までという,広大なマップで勢力争いを行うことになる。
 これまでのようなグリッドで区切られた1枚絵の世界マップではなく,ピクセルベースとなっており,海でも陸でも戦闘するたびに新しい地形がジェネレートされて戦場へと変化することになる。
 Empireではバチカン市国への服従で外交に変化が出てくるというようなことはなく,それぞれの国家がもっと独立した地位へと発展することで,宗教の重要性は失われるようだ。さらに,帝国主義時代を迎えたことで,政治体系は絶対王制(Absolute Monarchy)のほかに,立憲君主制(Constitutional Monarchy)や共和制(Republic)の選択もできるようになる。
 税収は,上流と下層部の2階級に異なる額を課税することが可能だが,上流から税金を奪いすぎると絶対王政への復古運動が起きたり,逆に下流階級から過酷な税収を行うと市民革命により共和制が発足するなど,政治制度の要素が加わっているのも本作の特徴で,これまでとは違った楽しみが増えそうだ。

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