AMD，DirectX 10.1対応「Ping Pong」デモを公開

　AMDは，ATI Radeon HD 3000シリーズ用のデモプログラム「Ping Pong」を公開した。このデモプログラムは，ATI Radeon HD 3000シリーズのDirectX 10.1対応デモとして知られているもので，Windows Vista Service Pack 1（SP1）以降とATI Radeon HD 3600以上の環境で実行できる。
　Windows Vista SP1は4月中にWindows Updateから配信される予定であるが，すでにダウンロードセンターでは配布が開始されている。SP1には，これまでのWindows VistaのバグFIXなどがすべて含まれているものの，SP1のインストール自体に必要なモジュールなどもあるので，あらかじめWindows Updateを行っておくことが望ましい。アップデートには1時間くらいかかることがあると表示されるのだが，実際相当時間がかかることは確かである。
　手元にそういった環境のない人は，ムービーも公開されているので，それを見てどんな感じのものなのか眺めてみるのもいいだろう。

　さて，このデモは，AMDのSpiderプラットフォームのために作られたもので，CPU部分ではマルチコア，グラフィックス部分ではDirectX 10.1に最適化されている。
　詳細なテクニックについては公開されてないようだが（アンビエントオクルージョンとは別項目のようだ），グローバルイルミネーションを使用した柔らかな陰影と，大量のピンポン球がドライヤーで吹き飛ばされる様子が確認できる。
　
　さっそくデモを起動してみた。Core 2 Duo E6550/2.33GHz，メインメモリ4GBにATI Radeon HD 3650という環境でテストしたのだが，この構成では，デフォルトのピンポン球4000個の状態ではエラーが出てしまうようだ。数を少なくすると醍醐味が出ないので，エラーのままスクリーンショットを撮っている。全体的に柔らかな陰影と無数のピンポン球の物理シミュレーションによる運動を堪能しよう。

画像集#002のサムネイル/AMD，DirectX 10.1対応「Ping Pong」デモを公開

　このデモには，グローバルイルミネーション単体のデモも含まれている。ゲーム仕立てのPing Pongとはまったく別物なのだが，そちらも起動してみよう。強い照明が色の着いた床や壁に当たり，そこからの照り返しに着色されたオブジェクトの様子が確認できる。中央の正12面体を見ると，上面は紫っぽく，右側面は緑っぽく，左側面が黄色っぽくなっていることが分かるだろう。「お前のとこの環境じゃ物理シミュレーションがリアルタイムにできねーんだよ（意訳）」と，またしてもエラーが出てしまっているが，気にしないことにしよう。

　ATI Radeon HD 3000シリーズとWindows Vistaユーザーは，ぜひ試してほしい。