いよいよ本日(5月27日)13:00より,ハンゲーム渾身のオンラインRPG「
ドラゴンネスト」の
オープンβテストがスタートする。ドラゴンネストはゲームのクオリティの高さもさることながら,各種タイアップやオフライン体験版の公開など,さまざまな面で従来のタイトルとは一味違う展開を見せている。
4Gamerにこれまで掲載したドラゴンネスト関連記事は,どれもページビューがずば抜けて高く,2010年における最大級の注目タイトルといえるだろう。
今回はOBTの開始に先駆け,出来立てホヤホヤのOBTバージョンをハンゲーム本社にていち早く触らせてもらってきた。そこで判明したクローズドβテストからの変更点を,これから一通り紹介していきたい。
とくに,OBTで最大の見どころとなる
“転職システム”に関しては,全8クラス分のインプレッションを,たっぷりのスクリーンショットと共に掲載する。本稿を参考にしながら,レベル15の転職を目標にプレイしてほしい。
クローズドβテスト参加者は要チェック
まずは「CBT→OBT」での変更点を総ざらい
転職後の各クラスのインプレッションに入る前に,まずはCBT→OBTにおける主な変更点をざっと確認しておきたい。箇条書きで簡単に説明すると,以下のような内容となっている。
■OBTからの変更点
・レベルキャップは「15」→「24」まで開放
・ダンジョンのエリア数は「16」→「25」まで9つのダンジョンを拡張
これに伴い,新たなギミックやボスモンスターなども多数登場
・メインクエストは「3章の後半」まで拡張
・ミッション数は「数百個」まで拡張
クリアするまで条件が分からない“隠しミッション”も多数追加
・ミッションに応じた「称号」も多数追加
・レベルアップに必要な経験値量が全体的に緩和
・パーティプレイ時のステージクリア評価を平均分配化
・アイテムの強化システムが拡張,強化をしていくことで
武器エフェクトが凄いことになるらしい
・ゲームログイン時に現在展開中のイベントがポップアップ表示
・アカウントごとに4桁の数字による追加パスワードが設定可能に
設定を行なった人は“永続的に”「取得経験値が+5%」される
・仮想マネー“PETAL”の実装
最後の“PETAL”について補足しておこう。これは,インゲームマネーともリアルマネーとも異なる,新たな通貨システムである。この「PETALポイント」は,OBT中は一定のキャラクターレベルに到達することで,設定された“配布日”に配布される。具体的にはLv5とLv10に到達するとそれぞれ500PETAL,Lv15に到達すると1000PETALが,後日配布されるのだ(この仕様はOBTのもので,正式サービス時に変更となる可能性がある)。
プレイヤーはPETALと引き換えに,各種アイテムが入手できる。アイテムのラインナップは消費タイプが中心となっており,例えばヘアカラーを変更する髪染めや,ダンジョンクリア時に選択する宝箱の中身が丸見えになる“透視虫眼鏡”などがある。
中でも,入手ルートが非常に限られている“HP回復ポーション”が含まれるのは,要注目といえるだろう。交換レートはリーズナブルで,例えばHP回復ポーションに注ぎ込んだ場合,レベル5,レベル10,レベル15といったタイミングで,それぞれ30〜40個程度を入手することも可能だ。
また,OBTで配布されるPETALは正式サービスに引き継げないが,交換したアイテムは今後のサービスでも使用可能であるため,OBT中に手に入れたPETALは,ちゃんとアイテムに交換して使いきっておいたほうがいい。
一次職の強化型? それとも新プレイスタイル型?
4系統8種類の新クラスを一挙紹介
続いては,誰もが気になるであろう転職システムについて。各クラスのインプレッションに入る前に,システムの概要を紹介したい。転職を行うためには「レベル15」以上まで育て,クラスごとに用意された「転職クエスト」を事前にクリアする必要がある。そして従来の4クラスは,それぞれ二つずつのクラスへと分岐していく。分岐後のクラス名は以下の8通りだ。
・ウォーリアー → ソードマスター / マーセナリー
・アーチャー → ボウマスター / アクロバット
・クレリック → パラディン / プリースト
・ソーサレス → エレメンタルロード / フォースユーザー
大まかなイメージとして,上位2クラスは
「一次職の強化タイプ」(青字)と,
「新たなプレイスタイルが盛り込まれたタイプ」(赤字)とで分かれている。例えば「ボウマスター」は,前職のアーチャーとほぼ同じ感覚で遊べるのに対し,「アクロバット」は使い勝手が大分違っており,慣れを要するものの新鮮に遊べる,といった感じだ。転職はプレイヤーにとって大きな決断の時となるが,まずはこの点に留意しよう。
そのほか転職に伴うシステム変更を見ていくと,一次職では3種類ずつ用意されたメイン武器(ソーサレスの場合はサブ武器)に,得意不得意が現れてくる。ソードマスターは“ソード”で,マーセナリーは“ハンマーとアックス”といった具合だ。
とはいえ一応,ソードマスターでもハンマーを装備することは可能で,武器に依存しないスキル(パンチとか)であれば使える。ただしその場合,クラスのポテンシャルを100%発揮することはできない。好みのタイプの武器を使えるかどうかも,転職時の判断材料の一つとなりそうだ。
スキルについては,一次職とは別に,転職後のツリーが新たに用意される。習得済のスキルに,さらにポイントを注ぎ込んで強化可能だが,もちろん一次職の頃と同様にスキルポイント数には限りがある。よって,すべてのスキルをまんべんなく育てていくのはあまり現実的とはいえず,育成する方向を選ぶことになる。ツリーを見ながらじっくりと悩んでみよう。
■ウォーリアー
●ソードマスター(メイン武器:ソード)
ソードマスターは,全クラスの中で最もコンボ攻撃に特化したクラスだ。習得できるアクティブスキルは,剣を用いた連続斬り,空中斬り,ダッシュ斬りなどといった具合で,それらの大半が,その気になればコンボに結びつけられる。CBTでは最高で500コンボを達成した人がいたそうだが,そういったテクニカルな部分に興味がある人にオススメしたいクラスだ。
剣を振るうスピードや移動速度は若干上がっており,ウォーリアーと比べると全体的にキビキビと動けるのが気持ちいい。その一方,後述するマーセナリーと比べると,一撃あたりのダメージや自分自身の耐久度は落ちる。自分なりのコンボを会得するまでは慣れを要する面があり,強い部分と弱い部分がはっきりしたクラスという見方もできる。
●マーセナリー(メイン武器:ハンマー&アックス)
マーセナリーは,多くの能力がソードマスターと対照的なクラスだ。使用武器がハンマーやアックスということもあり,攻撃速度は遅いものの一撃あたりのダメージが高い。アクティブスキルに関しては,地面を力強く踏んで衝撃波を発したり,武器を大きく振り回したり,雄叫びを上げて敵をひるませたりと,豪快なモノが揃っている。ユニークなところでは,爆弾を投げつけるスキルもある。
防御力とHPの高さは,ソードマスターと比較して大きなアドバンテージである。従来のウォーリアーとはちょっと路線が違っているが,使ってみると全体的に安定感がある印象。重量感のあるアクションもドラゴンネストの魅力の一つだが,これを極めたいのならマーセナリーで決まりだ。
■アーチャー
●ボウマスター(メイン武器:ロングボウ&クロスボウ)
ボウマスターは,弓による遠距離攻撃をただひたすらに追求したクラス。後述するアクロバットがだいぶ様変わりしていることもあり,FPSのエイム操作が好きなプレイヤーにとっては,もうボウマスターしかない! といったクラスだ。
敵に接近されると少々ツラくなるものの,中〜長距離を維持しているあいだは,バリエーションに富んだ戦い方が可能である。広範囲に向けて矢を連続で発射したり,長いタメ時間のあとに強烈な一矢を繰り出したり,さらには空中高く飛んで眼下を狙い撃ったり,なんてスキルもある。しかもメイン武器がロングボウとクロスボウということで,射程範囲は8クラスの中で最も広い。
ユニークなスキルでは,遠距離攻撃に対しての防御力を下げるデバフ(弱体化)があり,これは対ボス戦などで重宝するだろう。パーティプレイにも大きく貢献できそうなクラスだ。
●アクロバット(メイン武器:ショートボウ)
アクロバットは,転職後の8クラスの中では,最も前職の原型を留めていない。もともとのアーチャーの攻撃手段は「弓が中心+キック少々」といった内訳であったが,アクロバットになると,それが逆転。キックを中心に,中距離攻撃のショートボウで追撃やサポートをするといった戦い方になるのだ。
習得できるアクティブスキルも,キックと弓を組み合わせることで真価を発揮するタイプが多い。例えば,敵を空中に蹴り上げたあとに矢を浴びせる,フックの付いた矢で敵を引き寄せてからキック,といった感じだ。複数のスキルを組み合わせることで,かなりトリッキーな戦闘が行えそうである。
近〜中距離での戦闘が中心になったことで,若干ウォーリアー寄りになった印象を受けるが,アクロバットには(アーチャーの)エイム要素が継承されている。テクニカルさという意味では,もしかするとソードマスターをも上回るかもしれない。
■クレリック
●パラディン(メイン武器:メイス,フレイル)
パラディンは,殴って良し,守って良しのオールラウンダーである。前線で盾を使ってガードしながら,敵を挑発したり味方を回復したりと,立ち回りによってはMMORPGにおけるタンクのような動きも行える。
ベース職のクレリックはサポート寄りであったため,若干地味な印象を受けた人もいるかもしれないが,パラディンになると攻撃面が大きくパワーアップする。しかもメイスやフレイルによる直接攻撃は隙が少なく,全体的に見てとても扱いやすいクラスに仕上がっている。アクションゲームが苦手な人は,このパラディンを選んでみるといいかもしれない。
●プリースト(メイン武器:ワンド)
プリーストは支援系では随一のクラスである。ドラゴンネストでは,HPの回復ポーションが無尽蔵に準備できないこともあり,プリーストの回復スキルはマルチプレイで大いに重宝されることだろう。
サポートに秀でる一方,自分自身の攻撃はそれほど得意でないので要注意。プリーストのメイン武器であるワンドは,攻撃速度が遅く,コンボにはあまり適さないのだ。押しっぱなしコンボの〆で落雷を中距離に飛ばせるので,敵の射程範囲外からこれを当てていくことになる。また,中距離タイプの攻撃スキルをいくつか習得できるが,発動が遅かったり設置タイプだったりと,使いこなすのに慣れは必要になりそうだ。
■ソーサレス
●エレメンタルロード(サブ武器:魔導書,パペット)
エレメンタルロードは,さまざまな攻撃スキルに特化したクラスだ。どのスキルもエフェクトがとても派手で,声優ボイスのテンションも妙に高いせいか,演出のインパクトという意味では抜群である。攻撃スキルは範囲系が中心になるため,正確なエイミングがそれほど求められず,MPコストさえ気をつければ比較的扱いやすい。
エレメンタルロードの攻撃スキルを大別すると,“炎系”と“氷系”の2種類がある。前者は大ダメージ+火傷による持続ダメージが,後者は氷結により敵の動きを封じ込められるのが長所だ。
スキルポイント数には限りがあるため,両系統のスキルをまんべんなく習得するのは難しい。実際には炎と氷のいずれかに特化,あるいはバランス型を目指すといった選択を迫られることになる。専攻スキルによって,同じエレメンタルロードでも立ち回りは大きく違ってきそうだ。
●フォースユーザー(サブ武器:水晶玉)
フォースユーザーは,コンボに代表されるテクニカルさというより,タクティカル(=戦術的)という表現がしっくりくるクラスだ。エレメンタルロードの攻撃スキルが,ソーサレスから順当にパワーアップしているのに対し,フォースユーザーはクセのあるスキルを次々と習得していく。それらはデバフ系が多く,敵の攻撃速度を下げたり,動きを止めたり,ブラックホールのようなオブジェクトを生み出して敵を吸い込んだりする。一撃あたりのダメージも決して低くはないようだ。
このフォースユーザーに関してだけは,よく理解できなかったというのが正直なところで,文章で説明するのもなかなか難しい。個人的な経験では,こういった得体の知れないタイプは,使う人が使うとPvPでとんでもない強さを発揮する可能性がある。気になった人は,公式フォーラムなどで詳細を調べてみてほしい。
あと4時間でOBTがスタートするドラゴンネスト。「もうすぐ!」というばもうすぐだが,「ほかにやることなどない!」という人にとっては結構長いかもしれない,残り4時間。オフラインで遊べる
体験版をまだ試していない人は,OBTまでの待ち時間に利用していただきたい。また,先に
OBT用クライアントをダウンロードできるので,今のうちに用意しておくといいだろう。