連載
連載「PCゲームを持ち出そう!」。第8回はPSP用音楽ゲーム「DJMAX PORTABLE 2」を紹介
■「DJMAX」をベースとするオリジナルタイトル
PCオンラインゲームのDJMAXを知らない人のために簡単に説明すると,このゲームは,さまざまな楽曲の演奏に合わせて落ちてくる「ノート」に対応したキーをタイミングよく押し,得点を稼ぐというタイプの音楽ゲーム。ソロプレイはもちろん,最大6人でのマルチプレイも可能だ。
DJMAXの基本プレイ料金は無料なので,関心のある人は遊んでみるといいだろう。ただし,ネットマーブルの会員登録(無料)を行う必要がある。
なお,今回紹介するDJMAX PORTABLE 2は日本国内では正規に販売されていないため,入手するには,海外ゲームを取り扱う販売店などで並行輸入品を購入することになる。
編集部で試した限りでは,本作は国内版のPSPでも動作したが,4Gamer編集部やソニー・コンピュータエンタテインメントでは国内版PSPでの動作を保証しかねるので,あらかじめご了承を。
本作はマルチランゲージに対応しており,画面表示用の言語として,英語,韓国語,日本語のいずれかを最初の起動時に選択できるが,マニュアルは韓国語のみなので注意してほしい。
■DJMAX PORTABLE 2にはやり込み要素が満載
先に述べたように,DJMAX PORTABLE 2はPSP用のオリジナルタイトルとして開発された作品。単にDJMAXを移植したわけではなく,PSP版ならではの要素が盛り込まれているのだ。
DJMAX PORTABLE 2に収録されている約60の楽曲の大部分が,本作で初登場となる新曲。DJMAXや,前作DJMAX PORTABLEをやり込んでいる人も,新鮮な気持ちで楽しめるだろう。
DJMAX PORTABLE 2の核となるのは,「ポータブル2」モード。このモードは,それぞれ四つ,五つ,六つ,八つのボタンを使用する「4B TUNES」「5B TUNES」「6B TUNES」「8B TUNES」と,すべての曲をプレイできる「フリースタイル」,そしてさまざまなミッションに挑む「エクストリームチャレンジ」の各サブモードで構成されている。
エクストリームチャレンジは,「250000点以上を挙げる」「正確率92%を守る」「FEVERを3回連続で達成する」といったクリア条件が設定された「ミッション」をクリアすることで,さまざまなアイテムを獲得できるというものだ。
楽曲を最後までプレイすると「アルバム」を獲得できるほか,特定の条件を満たすことで手に入る「ディスク」「イメージ」「メディア」が多数用意されている。これらのアイテムは合計数百種類もあり,獲得したものは「コレクション」モードで確認できる。
本作で追加された要素に,「FEVER」と呼ばれるモードがある。これは,プレイ中に「FEVER」ゲージが満タンになった状態で×ボタンを押すと発動するもので,FEVERモードが発動している間は,スコアやコンボ数が通常の2倍以上に増加するのだ(最大5倍)。
またポータブル2モードのほかに,「ネットワークバトル」「コレクション」「リンクディスク」「MVエディション」「O・S・T」の四つのモードが用意されている。各モードの概要は以下のとおりだ。
■ネットワークバトル:アドホックモードによる通信対戦モード
■コレクション:獲得した「アルバム」「ディスク」「イメージ」「メディア」を確認するモード
■リンクディスク:前作DJMAX PORTABLEに収録されている楽曲を,FEVERアリでプレイするモード(前作のUMDが必要)
■MVエディション:収録されている楽曲のミュージックビデオを鑑賞するモード
■O・S・T:収録されている楽曲を聴くモード
■操作性に難を感じる場面もあるが,
■音ゲーファンならハマること請け合い
4B TUNESの場合,デフォルトでは,PSP本体左側の上/左キーと,右側の△/○ボタンの四つを使う。例えば,親指だけで二つのキー/ボタンを同時に押すとき,左側の方向キーは距離が近いのですんなりと押せるが,右側の△○×□ボタンは距離がやや離れているので,親指の腹全体を使う必要がある。これが簡単なようで意外と難しく,微妙にタイミングがずれてしまったり,押したつもりが片方しか押されていなかったりすることがあるのだ。
本作のように,キー/ボタンを押すタイミングのシビアさが求められるゲームでは,それ以外の点に気を取られるのはややつらいと感じた。それぞれの人の好みにもよるが,例えばキーコンフィグを変更してL/Rボタンも使うようにし,計4本の指でプレイすることも選択肢となる。
その場合,デフォルト設定に慣れきってから変更すると,また慣れるまでに苦労するので,本格的にゲームをプレイする前に試行錯誤して,自分に合いそうな形に変えておいたほうがよいだろう。
操作性に難を感じることはあったものの,ゲームそのものにはかなりのめり込んだ。個人的な話で恐縮だが,音楽ゲーム―正確には音楽を題材とするシミュレーションといったほうがいいかもしれないが―といえば,コーエーが1992年に発売した「ライフ・イズ・ミュージック」(例えが古くてすみません)にハマって以来,ほとんどプレイしたことがなかった。というのも,胸を張って言えることではないが,リズム感にさほど自信がないからだ。
DJMAX PORTABLE 2を始めてすぐの頃は,案の定まともに得点を挙げられず,くじけそうになってしまった。しかしがんばって数時間ほどプレイしたところ,つらさが楽しさに変わり,プレイヤースキルが着実に向上していることを実感できるまでになった。
なかなかうまくいかない曲でも,次の日にプレイしてみると驚くほどすんなりとクリアできたりするから不思議だ。
とはいえ,まだまだ5B TUNESには手が出せない。4B TUNESで練習を積んでうまくなってから,再び挑戦してみようと思っている。
■DJMAX PORTABLE 2の「再現度」は?
今回紹介したDJMAX PORTABLE 2の再現度は,60%とする。ゲームの基本的なシステムや,リズムに乗ってキー/ボタンを叩いていく楽しさといったエッセンスを引き継ぎつつも,収録されている楽曲の多くが本作オリジナルであることや,FEVERモードをはじめとする新たな要素が盛り込まれていることから,やや低めの数字となった。
音楽ゲームが好きな人にとって,本作はかなり高い中毒性を持つ作品に仕上がっていると思うので,PSPを持っている人でこのジャンルのファンならば,プレイしてみるといいだろう。(山)
DJMAX PORTABLE 2
再現度:60%
「再現度」とは……紹介するNintendo DS/PSP用ゲームが,ベースとするPCゲームをいかに忠実に再現したものであるかを独断で判定したもの。この数字が100%であれば,PC版となんら変わらない完璧な移植であることを意味し,逆に0%であれば,PC版との共通点が一切見出せないほど異なるゲームにアレンジされていることを意味している。そのゲームの面白さ,ゲームとしての出来を示すものではないので注意してほしい。
対応機種:PlayStation Portable
メーカー:Neowiz
発売日:2007年3月30日
価格:4万2000ウォン
公式サイト:http://www.djmax.co.kr/
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