プレイレポート
オープンβテストに向けて備えよう「誅仙」クローズドβテストレポート
本格武侠モノのMMORPGとして登場した誅仙は,比較的オーソドックスなゲームスタイルながら,各部で工夫も見られる。クローズドβテストに参加できなかった人は,11月7日から始まるオープンβテストに向けてプレイガイド代わりに参考にしてほしい。
まずはキャラクター作成
また,髪型はここで選択しても頭装備で強制的に変更されるのでほとんど意味はない。髪の毛の色などを変えても,頭装備をつけると,焦げ茶色の髪でお決まりの髪型となってしまう(頭装備=髪型と考えてもよい)。見た目だけでクラスとだいたいのレベルが分かるのは利点かもしれないが,ちょっと興醒めな部分ではある。ほかのMMORPGでよくある頭装備を表示しないオプションもほしいところだ。完美世界と同様にファッションアイテムが用意されているので,見た目を変えたい場合にはそれを使えということだろうか。
改めて特筆すべきは,男性キャラが秀逸なことであろう。たいていのゲームでは女性キャラよりぞんざいな造形が多いのだが,このゲームではまったく逆である。普通のゲームだと見た目重視で女性キャラを選ぶ人が多かったかもしれないが,このゲームでは男性キャラも多くなりそうな気がする。なお,恋愛系のクエストというのも用意されており,異性のキャラクターを探さなければならない局面もあるので,男女比が極端に偏るとどちらかが不利になることもありうる。性別選びは慎重に。
クエストと自動移動システム
まず,誅仙のクエストは,非常に簡単に進行できることを知っておいてほしい。クエストの説明文に出てくるキャラクター名部分(緑色の文字)をクリックすると,そのキャラクターの場所まで自動移動でき,クエストアイテム名をクリックすると,そのアイテムをドロップするモンスターのところまで同様に自動移動する。エリアをまたいでも大丈夫。行きも帰りもほとんど1クリックで済む。これに気付かないとかなり余分な手間をかけることになる(まあ,普通のゲーム程度の手間なのだが)。
自動移動は,マップで見ていると必ずしも最適経路を選ぶとは限らない気もするのだが,パスファインディングはかなり優秀なので,2次元のマップでなく3次元での距離計算でちゃんと最短距離を選んでいるのだろうか。斜面際の可走路ギリギリを狙って走り抜けるなど,人間にはできない正確さで最短経路を走る(たまに戸惑うが)。
ただし,終着点はNPCの真ん前に正確に出てくることはなぜか稀で,ちょっと後ろにずれることが多い。もしかして,そのほうがNPCをクリックしやすいのかというと,それもちょっと微妙。理由はよく分からないが故意にずらしてある感じである。
また,マップ(大マップ,小マップとも)をクリックしたり,リストからNPCを選択しても自動移動できるので,移動についてはとても楽な仕様だ。アクティブなモンスターがいないところならば,作業の合間にゲームを進めたり,移動中に休憩やチャットといったことも簡単にできる。
クエスト進行がどんな感じかを示すため,序盤のクエストの流れをムービーにしてみた。ちょっと長めだが,雰囲気を味わってほしい。
半面,それ以外のクエストはちょっと単調だ。クエストの内容自体はなかなかバラエティに富んでいるものの,対象となるモンスターが圧倒的に少ない。いくつものクエストで同じモンスターを山ほど狩らなくてはならないのだ。豚豚猿猿豚猿猿……といった感じで,さすがに飽きてくる。経験値稼ぎでたくさんのモンスターを倒さなければならないというのは,ほとんどのMMORPGで共通した事項ではあるのだが,同じモンスターが繰り返されると「またこいつか」という感じになる。
また,複数のクエストを同時に受けて,対象となるモンスターが同じ場合でも,クエストは先に受けたものから順に消化されていくので,同時に遂行することはできない。例えば,あるモンスターが落とすアイテムを10個集めろというクエストと,そのモンスターを30匹倒せというクエストを受けていたとすると,アイテムを10個集め終わるまで,モンスターの討伐匹数はカウントされない。狩らなくてはならないモンスター数はかなり多くなる。
クローズドβテストでは,クエストの報酬アイテムがほとんど実装されていなかったのか,クエストでもらえる特別なアイテムは一部しか確認できなかった。なにかもらえそうな雰囲気はあったので,オープンβテストではもう少し個性的な装備が楽しめるものと期待したい。
なお,河陽の近くには,ときどき白い幽霊のような女性モンスターが浮かんでいる。キャラ名の色からしてかなり高レベルで,キャラ名がなにやら呪詛めいた短文となっており,妙におどろおどろしい。最初はこれも下手に触るとマズいBot対策モンスターかと思っていたのだが,これはイベントの詩歌クエストのモンスターと判明した。短歌や俳句などの詩の一部がキャラ名となっており,倒すと(簡単に倒せる),キャラ名と同じ名前のアイテムを落とす。それを集めて詩歌を完成させるといろいろなご褒美がもらえるというクエストである。2時間ほどやってみて,もらったアイテムは1個だけ。文学値(?)だけ妙に上がった気がするが,それがどう役に立つのかは不明である。
基本戦闘の仕様
戦闘モードになると,体力バーなどが燃え上がるような表示となり,自動体力回復などは抑えられる。戦闘モードでなくなると,回復量は非常に大きく,瞑想を行うことでさらに高速に回復可能となっている。なお,戦闘モードは,戦闘終了後もしばらく継続するので,連続的な狩りを行っていると,ある程度のペースでの休憩は必須になるはずだ。薬などによる回復もできるのだが,単にちょっと休めばたちまち回復するので,薬類はあくまで非常事態用と考えていいだろう。
パーティプレイは?
とはいえ,グループを組むことで互いの経験値を増幅できるのはメリットだ。どう増えるのかだが,他人がモンスターを倒したことによる経験値が一定の割合で入ってくる場合と,他人がモンスターを倒した経験値が丸ごとほかのプレイヤーにも入ってくる場合があったように思われる。詳しい仕組みはよく分からないのだが,パーティメンバーがある程度近い距離で一緒に狩りをすることでかなり効率的な経験値稼ぎができるシステムとなっているのは間違いない。そうなると別々のクエストで同じモンスターを狩るケースが多いというのはかなりメリットにはなるのだが……。むーん。
非常にお得な家族システム
さて,家族に入ると家族スキルが使用できるのだが,これが非常に便利というか,家族スキルでBuffがかかっていると,序盤では通常の倍強くなるといっても過言ではないくらいに効果がある。この家族スキルは,効果時間が10分でクールタイムが30分となる。効果は,同じグループ内の家族に対して有効だ。ということで,同じ家族が3人以上いるグループで狩りをすれば,ほぼ常に家族Buffがかかった状態で狩りができるため,非常に効率的である。オープンβテストでプレイする人は,積極的に家族に加入してみよう。
ゲームはレベル15ずつ進行していく
レベル15までは,初期マップである河陽を中心に狩りを行う。各種チュートリアルなども,ここで行われる。メインクエストを順にこなしていると,ちょうどレベル15近くになっているので,比較的あっさりと駆け抜ける感じだろう。
次のレベル15からレベル30までは,青雲マップ中心でプレイすることになる。ここでメインクエストを中心にプレイしていると,レベル20前にはメインクエストがほぼ終わってしまうのだが,次の天音マップに移動するには,レベル30に到達することが求められる。あとは地道にサイドストーリーのクエストや繰り返し系のクエストで稼いでいくしかない。
青雲でのクエストは,マップの端から端まで移動させられることが多く,ちょっとしんどい部分もある。パーティや家族などを活用して効率よく乗り切りたい。最近のMMORPGにしてはデスペナルティは結構キツめなので,できるだけ死なないように。
スキルツリーは2系統
スキルツリーは,派閥ごとのものが何段階かあり,レベルアップで増えるスキルポイントを入れていくというオーソドックスな方式。
ただ,天書というものによって別系統のスキルツリーを持つのが特徴となっている。天書ポイントを天書スキルに割り当てることで,補助スキルのカスタマイズが可能になっている。
天書には,天・地・仙の3種類のタブがあり,おおまかに天=攻撃系,地=防御系,仙=特殊系の補助スキルを鍛えることができるようになっている。この天書スキルは,派閥ごとのスキルに影響を与えるものが多く,派閥スキルのアイコンを右クリックすると,関係する天書スキルが点滅するといった分かりやすいシステムになっている。どのスキルを補強するにはどの天書スキルを伸ばせばよいのか参考にしやすい。
同じクラスのキャラクターを使っていても,なにを重視するのかは人によって違うので,派閥を決めたら計画的にスキルを伸ばしていこう。
装備の精錬と法宝の強化
鞄や倉庫の拡張が課金アイテムとなっているので,オープンβテスト時点では,精錬札で荷物がパンクするのも目に見えている。装備が変わるのも基本的にレベル15単位だと思えば,溜め込んでおかず積極的に使っていったほうがいいだろう。精錬を行ったアイテムはほんのりと燐光を放つようになる。
クエストでもらえたり,ショップで購入できる法宝は,スキルを使用するごとに経験値が溜まっていく。しかし,ゲージいっぱいまで経験値が溜まっても自動的にレベルアップすることはない。街にいる法宝師のところで昇華してもらう必要があるので注意。法宝がレベルアップすると,装備することでキャラクターの属性値が上がったり,法宝スキルの威力が向上する。
また,法宝に増血という操作を施すことで経験値を上げることもできる。スキルを使っているだけではなかなかレベルは上がらないので,基本的に増血が法宝強化の主流になるのだろうか。
簡単と本格の両面を持つMMORPG
半面,細かい部分ではやや粗が目立つ。NPCの位置が悪くて障害物の間にある隙間が微妙に通り抜けられないなど,ちょっとした部分でこなれてない点が目に付くのは惜しい。
なお,あちこちに瘴気「穢」という箱が点在していたのだが,多分,触るとよくないことが起こると思われる。Bot対策のような気がしたので,あえて触ってまでは確認はしていない。
今回のテストでは,対人戦などには触れる機会はなく,ウリの一つとなりそうな部分は確認できなかった。クローズドβテストは2週間と短期だったものの,途中でレベルキャップの60に到達した人も少なくなかったようだ。このままのバランスであれば,それなりにサクサクとレベルの上がるゲームになりそうだ(まあ途中の単調な部分はあるのだが)。
いちばん印象的だったのは,家族のメリットが非常に大きいということだ。ほかのゲームでは,わざわざギルドに入るのは面倒なので適当にプレイすることが多いのだが,このゲームでは絶対に家族に加入したほうがいいと思った。そういった意味で,普段ギルドを中心にプレイする人にはもちろんおすすめであり,ギルドを敬遠していた人にもおすすめである。
ともあれ,もうじきやってくるオープンβテストに備えて,公式サイトやこの記事でしっかり予習をしておこう。
- 関連タイトル:
LEGEND of CHUSEN 2 -新世界-
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