新種族「魔族」登場！　あらゆる部分が新しくなった「夢世界 プラス」の内容をまとめて紹介してみる

　シーアンドシーメディアのMMORPG「夢世界 -武林外伝-」（旧題）において，11月11日に大型アップデート“魔族開放 魔人の末裔と神々の子達”が実装された。このアップデートではレベルキャップが115から120へと開放され，新種族となる“魔族”や“飛行システム”が追加されるなど，幅広いアップデートが行われている。また，このタイミングでイメージイラストを一新し，タイトル名も「夢世界 プラス」にリニューアルするなど，ゲーム全体が大きく変わっている。

　今回はアップデートされたばかりの内容を，まとめて紹介してみたい。夢世界において，いったい何がどのように“プラス＋”になるのか？ そのあたりを詳しくチェックしていきたい。

人間に続く第2の種族“魔族”が登場！

　これまでの夢世界というと，コミカルな人間タイプのキャラクター達が，武侠チックな世界で冒険を繰り広げるというMMORPGであった。日本での展開では，徹底的に「武侠」というイメージを消そうとしていたようだが，このゲームの原作は紛れもなく武侠モノであり，そこかしこに武侠色がにじみ出ていたのが実情だ。しかし，ゲーム世界が広がっていくにつれ，次第にファンタジー系の要素も増えており，今回のアップデートで新種族の“魔族”が追加されたことで，世界観は一段と大きく変化しそうである。


　魔族とは，今回新たにプレイアブルとなる種族である。作成時にこれといった条件はなく，誰でもレベル1からキャラクターを育成できる。また，魔族の導入に伴い，初期エリアの“魔界の島”も追加されている（後述）。
　
　魔族のキャラクター性能を，もう少し詳しく見ていこう。魔族で開始したキャラクターは，レベル1から10までを初期クラスとして過ごしたあとに，二つのクラスへと分岐する。具体的には，アタッカー系の“獣人”と，キャスター系の“霊術師”だ。


　獣人は自らの姿を狼男などに変え，強大な攻撃を繰り出せるクラスである。もう一方の霊術師は，遠隔系の魔法やバフに加え，ペットを召喚して共に戦っていけるクラスだ。スクリーンショットを見ると，従来の夢世界のキャラクターとは大きく異なり，多くの人が見慣れているであろう西洋ファンタジー系のデザインであることが分かる。


　ちなみに，獣人の変身系スキルや，霊術師のペット召喚スキルは，レベル30のタイミングで習得できる。その後も，レベル60で立ち回りがガラリと変わるスキルが習得できるようだ。実際のプレイ時は，このあたりを一つの目標にするのがよいかもしれない。
　なお，今回追加される魔族用のクラスは2種類だが，今後さらに増やしていく予定とのこと。最終的には，人間族と同じくらいまでを目指したいということだった。

大空を自由に羽ばたける“飛行システム”

　今回のアップデートにおける，次の大きな見どころは，夢世界で初となる“飛行システム”の導入である。ドラゴンやグリフォンなどといった飛行可能なペットに乗って，マイキャラで空を飛べるようになるのだ。飛行できるマップは今のところ限られており，今回のアップデートでは既存の“火の島”，“氷の島”，そして今回追加される“疾風の海岸”（後述）の3エリアで可能となっている。

　飛行のメリットはたくさんある。まず，地形をショートカットすることで移動が速くなる。次に，空中高くにいる間はアクティブモンスターに絡まれないので，安全に移動できる。そしてなにより，見た目が格好よく，これまでとは違った景色を満喫できるだろう。

　飛行ペットは，インベントリ内にアイテムとして収納され，これをクリックすると騎乗できる。飛行時の操作方法は簡単で，ペットの騎乗中にスペースバーを押し続けると上昇し，“Zキー”を押し続けると下降する。そのほかの操作方法は，従来の移動と一緒だ。飛行中は，飛行ゲージを消費するので，常に飛行しっぱなしということはできない。飛行可能時間は，最長で1日あたり20分程度とのこと。狩り場への移動に使うには十分な程度は飛行可能だ。


　また，地面すれすれを飛行している間に限り，騎乗したままの状態で敵とも戦える。この姿はなかなか格好いいので，機会があればぜひ一度試してみてほしい（逆にアクティブなモンスターには絡まれるのでご注意を）。もしかすると，ゆくゆくは飛行タイプのモンスターと空中戦を繰り広げることもできるのかもしれない。

　そして気になる飛行用ペットの入手方法だが，無料タイプから課金タイプまで，今回のアップデートだけでも約20種類が実装される。飛行時間のゲージを回復させる手段に関しても，いくつか用意されているとのことだ。

初心者向けと上級者向けの2エリアが追加

　今回のアップデートでは，初心者向けと上級者向けとして，二つの広域エリアが追加される。

　初心者向けのエリアは，上でも少し触れた，魔族の初期エリアの“魔界の島”である。スクリーンショットを見て分かるとおり，全体的に西洋ファンタジーな景観やNPCが多く目に付く。“魔族”とはいっても，決してダークな感じではなく，ファンタジー系のMMORPGの経験者なら親しみやすそうな雰囲気だ。


　魔界の島エリアで受けられるクエストや出現モンスターは，レベル1から30までに対応したものがまんべんなく網羅されている。そのあとは，人間族のエリアと合流して冒険を共にするという展開となる。
　ちなみに，この“魔界の島”と人間族の初期エリア“七仙の街”との間は，NPCを通じて相互に行き来できる。なので例えば，魔族の新規キャラクターが七仙の街でプレイしたり，逆に人間族のキャラクターが魔界の島で遊ぶことも可能だ。従来の夢世界とは大きく違った光景なので，既存のプレイヤーも，この魔界の島に見物に行ってみるといいかもしれない。

　続いて紹介するのは，“疾風の海岸”という名前のハイレベル向けエリアである。出現するモンスターの強さは，レベル110〜122とかなり高めだ。このエリアへ移動するための条件はレベル90以上で，“氷の島”のエリア内にある石碑からテレポートする形となる。

　海岸ということでそれっぽい景観となっているが，このエリアでは先述の飛行が行えることにも注目してほしい。たまに頭上を見上げると，楽しそうに空を飛ぶプレイヤーの姿を見つけられるかもしれない。また，このエリア内のとある場所では，飛行に関するクエストがいくつか確認できた。ハイレベルプレイヤーにとっては今後要注目のエリアとなりそうである。

「夢世界 プラス」の今後に期待

　そのほかにも，今回のアップデートでは大小さまざまな機能が盛り込まれている。概要をざっと紹介していくと，プレイヤーにとって待望の“結婚システム”が導入された。2人が愛を深め合うことで，“愛情値”を溜めて協力スキルが使えたりするようだ。

　また，結婚システムと少し似ているのだが，“師弟システム”もある。こちらも“信頼度”を高めると専用スキルが使えるようになるのだが，結婚とは違って一対多の関係となるのが特徴だ。ギルドなど，コミュニティの促進にも効果が期待できるだろう。

　そのほかにも，レベル115用の装備品がクラスごとに追加され，一部のスキルやユーザーインタフェースのリニューアル，そしてフェイスタイプの追加なども行われている。細かい情報は，公式の特設サイトでも紹介されているので，こちらを確認してほしい。

　さて，今回のアップデートによって，夢世界はいっそう西洋系ファンタジー系MMORPG”寄りにシフトする形となった。本作は可愛らしいキャラクターデザインがウリの一つなので，今回のリニューアルによって，プレイヤーの選択肢が広がると共に間口も広くなったかな，と思えた。同社が運営する別タイトルの“Legend of CHUSEN2”でも，これと似たアプローチを行っており，なかなかの成果を出しているとのこと。本作でもよい結果に結びつくことに期待したい。

　シーアンドシーメディアのMMORPG「夢世界 プラス」は，すでに11月11日にリニューアルされている。既存プレイヤーのみならず，休眠中の人や本稿を見て興味を新たに持った人も，軽い気持ちで魔族のキャラクターでプレイしてみてはいかがだろうか。

「夢世界 プラス」公式サイト