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[E3 2008#19]鳥だ! 飛行機だ! 高いビルもひとっ飛びの「Mirror's Edge」がデモ展示
Mirror's Edgeは,ストックホルムのEA DICEが制作を担当するアクションアドベンチャーだ。EA DICEといえば,バトルフィールドシリーズでよく知られているが,同作はまったく毛色の異なる作品。一人称視点固定でシューティングシーンはあるものの,決してそれはメインでなく,「FPS」と片付けるわけにはいかない感じである。
本作ではストーリーが重視されるため,現段階で詳細はあまり明らかにされていないのだが,ざっとバックストーリーをまとめておくと,Mirror's Edgeの世界では厳しい情報統制が行われている。多くの住民は相応に納得して暮らしているものの,反発する人々もいて,彼ら彼女らは独自のコミュニティを作り,唯一信頼できるコミュニケーション手段に頼って連絡を取り合っているのだ。その手段がRunnerというわけ。
ちなみにFaithの母親は政府によって殺され,彼女の双子の妹も政府によって誘拐されてしまうとのこと。さらに,彼女の存在自体が政府の存続に関わる大きな問題になっていくという物語になるらしい。
Faithになりきってプレイする一人称アクション
とまあそんなわけで,ムービーから今の仕上がり具合を想像してもらえると嬉しいのだが,Faithが高いところに立つと「高っ!」と思うし,細い梁(はり)の上を駆け抜けていくと「危なっ!」と思ってしまう。E3 2008のレポート#04で述べたとおり,4GamerのE3取材班は全員,EAのカンファレンスで公開されたムービーを見て3D酔いのようなクラクラ感を覚えたほどだが,単に我々が時差ボケの寝不足でかつ空腹だったからという噂もある。
公開されているスクリーンショットには,Faithの全身が写ったものもあるのだが,あくまでゲームは一人称視点になる |
プライベートルーム内自体は撮影可だったので撮っていたら,うっかり(うっかりですよ!)Mirror's Edgeの画面が写ってしまった。プレイデモの画面中央に,青緑のドットがあるのがお分かりだろうか |
ミニマップやヘルスゲージといった情報表示がまったくないのも斬新で,オブジェクト以外に情報として存在するのは,ただFaithの視点を示す青緑色のドットだけ(※プロモーションムービーでは取ってあるようだが)。画面内に情報がないコンセプトもまた,Faith本人になりきった雰囲気を出すための手段だ。
もっとも,この“情報表示なし”というのは最新タイトルの間でちょっとした流行になっているようで,EAのプライベートルームでMirror's Edgeの斜め後ろのボックスにあった「Dead Space」,あるいはUbisoft Entertainmentが制作中の「Prince of Persia: Prodigy」も同じスタイルを採用していた。
グラフィックスはビルの白さと空の青さを基調とした端正なもので,彼女に行き先を教える赤い部分がよく映える。EA DICEといえば,“自家製”ゲームエンジン「Frostbite」の名を知る読者も多いと思うが,「3年ほど前にMirror's Edgeの開発をスタートさせたとき,まだFrostbiteが完成していなかった」というシンプルな理由により,ゲームエンジンは「Unreal Engine 3.0」ベースになっている。
襲ってくる相手は排除しなくてはならないが,Faithでそれを銃でなく腕と足で行う。要するに殴り,蹴り倒すわけだ。敵と相対するときはゲーム世界の時間進行を遅らせることができるので,それを使ってタイミングを計ったりできるが,EA DICEの担当者によるデモプレイでは攻撃に失敗して返り討ちにあったりもしていたので,それなりに難しいのかもしれない。
敵の狙撃手を倒してライフルを奪い,それを使ってあちこちに配置された残りの狙撃手を撃ち倒すという場面――これは上のプロモーションムービーでも確認できる――も登場したが,敵を倒した彼女はすぐにライフルを捨ててしまう。なぜかといえば,重い武器を持っていると移動速度やジャンプ力ががっくり落ちてしまううえ,接近戦もできなくなるからだ。また弾薬も非常に手に入りにくい。プレイヤーの腕次第では,まったく銃を撃つこともなくクリアできるそうで,武器はなるべく使わないようなゲームデザインになっているようである。
デモプレイは,ビルの屋上から地下へ,そして建物の中へと進んだが,本作ではパズル要素も重要となる。一見,行けないような場所に複雑なジャンプを繰り返して移動したり,画面内のオブジェクトを掴んで高い位置に飛びついたりといった,Faithの身体能力を使ったアクションパズルが主体となるが,どこかでアイテムを手に入れて施錠されたドアを開くといったタイプのものも一部で用意されるらしい。
ただまあ,今ではすっかり「バトルフィールドフランチャイズ」で有名なデベロッパだが,Digital Illusion時代にはピンボールからレースまでと,さまざまなジャンルを手がけてきた20年の歴史を持つだけに,このあたりはいらぬ心配かもしれない。
対応プラットフォームはPCのほかXbox 360とPLAYSTATION 3が予定されている。日本語版がリリースされる可能性も高いと筆者は思う。
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- ミラーズエッジ
- Software
- 発売日:2009/01/22
- 価格:
- [Xbox360]ミラーズエッジ【081211発売予定】価格:5490円
- [PS3]ミラーズエッジ【081211発売予定】価格:3218円