男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ：第575回「『あつまれ どうぶつの森』には屈しない」

著者近影

　日本でも日々，新型コロナウイルスの感染者が増えてきているわね。そして悲しいことに，命を落とす方々も。大きな地震のような，ある種の見える敵も恐ろしいけれど，今回のような見えない敵もまた別の恐ろしさがあるわね。
　ここ数週間，この連載の冒頭で，その時々の私の心情を綴っているわけだけども，数週間前の段階ではここまで毎週毎週そういったことを書き続けることになるとは想像すらしていなかったわ。かなうことなら，なるべくこういうことを書かなくていいような状況に，早くなってほしい。
　ついでに今の私の気持ちを書き綴るとですね，災害があってエンターテイメントが自粛を強いられることになると，我々エンターテイメント産業の人間は思い知らされるの。我々は生かされている，と。
　というのも，自粛を余儀なくされている我々が今ヤれることは，“できること探し”しかないんですよ。いろんな意味でね。自粛によって働けない人も出てきている。例えばそういう人は働けることを探す。一方，当面は金銭的にそこまで追い込まれていないので，積極的に働かずに済む人であっても，例えば世の中にどういうメッセージを伝えるべきかを探す。
　動画で何かを伝える人もいるし，表には発信してなくても，来たる日のために何かを磨いている人もいる。どの行動が正解かなんて，誰にも分からないのですよ。その中で，みんな何かを探している。不思議なもので，何が正解かなんて誰にも分からないのに，一生懸命正解を探しているの。
　たぶんだけど，今こそ人間性が試されているんだろうなと思うわ。正解は分からない，じゃあ私は自分でどういう答えを出す？　私個人的には「決めつけないでおこう」と思う。私は，機会があればプロレスだけでなく，人前での仕事をヤると思う。批判する人はいるでしょう。綺麗事で言うと，私の仕事で少しでも救われる人がいればそれでいい。綺麗事を抜けば，少しでも働いてお金を稼ぎたい。どっちも本音。
　ただ，私が携わる仕事ってどれも一人ではできないものだから，中止や延期になったらそれはそれで尊重する。繰り返すけど，正解が分からないからね。誰も責められない。であるからこそ，何かを決定する立場にある人は，良く考えてそれがベターと判断したのであれば，堂々とケツ断してほしいわね。

　というわけで，いろんなことの正解が分からない時期ではあるのだけれど，私は私で堂々とケツ断しました。「あつまれ どうぶつの森」には屈しないと。
　先週もここで書いたとおり，私は戦っているのですよ。「ファイアーエムブレム 風花雪月」と，あつまれ どうぶつの森の代理戦争を。私はこの自粛の時期は，積みゲイを消化する時期だと判断した。だからファイアーエムブレム 風花雪月をプレイし直して，先日配信された新シナリオまでたどり着かなければならない。ということは，新作のあつまれ どうぶつの森に手を出す暇はないのです。積みゲイが増えるだけだから。そういう戦い。
　ただ，ゲイマーとしてゲイムに消費するのはやぶさかではないから，あつまれ どうぶつの森も購入はしますよ，一応。不本意ながら。ただね，買ったはいいがプレイしないのは，それはまさしく積みゲイだろってことで，積みゲイが増える事態だけは避けなければならない。だから気持ち程度には起動させますよそりゃ。キリのいいところまでアリバイプレイしたら，あとはもう風花雪月ですよ。
　ただね，キリのいいところってどこなんだって話になると，それが難しくてね。ひとまずはマイホームのローンを払い終わるまでってことになるんですよ。するとですよ。ローンを返済するためにはベルを稼がなきゃいけないってことで。
　今作の「ど森」は……ああ，私なりのどうぶつの森の略し方ね。えー，今回は小目標がいっぱい表示されるんで，ベルないしゲイム内で使えるマイルを稼ぐモチベーションが維持しやすいんですよ。
　ど森シリーズって，スローライフで自由に生活していいよってゲイムのイメージだったんだけど，今作では目の前の目標がこまめに設定されるようになった印象。これがゲイムとして達成感という喜びを与えてくれるようになったわけ。だから，ローンを返すのも楽しみながらできるのね。借金返済が，借金返済だけを目的とした作業ではなくなっているの。
　ということで，楽しみながらローンを返済することはできたわ。ただね，そうすると家の増築ができるようになるわけですよ。また新たな借金をして。私としてはアリバイプレイは終わっているけど，借金があるままでは終われないじゃない。それこそキリが悪い。代理戦争を戦っている私としては，敵に借りを作ったままでは終われないのですよ。なので，借金を返し終わるまではアリバイプレイしようと思ってるわ。


　ちなみに，今作のキモはDIYでしょうね。DIYとは，自分で道具や家具なんかを作れるという要素。スマートフォンの「どうぶつの森 ポケットキャンプ」（iOS / Android）でも家具を作ったりするクラフト要素はあったけど，今作ではつりざおスコップとか，暮らしに必要な道具も作れるようになったのですね。しかも使っていると壊れるから，すぐに作り直せるよう常に素材を集める必要がある。これも今回のポイント。シリーズの世界観＋自給自足感が強くなったってイメージかしら。
　あと，時代の流れなのかログインボーナス的な要素があるのも今風で効果的だと思うわ。長く遊ばせるというこのゲイムのコンセプトを邪魔しない要素じゃないかしら。そんな世界で，他人と競わないで良いのもいい。“自分はこういうプレイをしますよ”っていうのが反映しやすい，それでいて目標も提示される。ゲイムとして正統に進化したと言っていいでしょう。
　今までのど森シリーズが好きならプレイして損はないわよ。ま，私は風花雪月をプレイするんだけど！　あ，そういえば素材を集めるという要素によって，ほかのプレイヤーの島にお邪魔するメリットが大きくなったのもいいわね。争わない。けど助け合いはできる。とても平和ないいゲイムね。私はサラッとプレイするだけだから関係ないけど！


　というわけで，あつまれ どうぶつの森はあくまでキリのいいところまでしかプレイしませんよって話をお伝えいたしました。時間帯や季節によって採取できる魚や虫が変わるからね。どの時間でもプレイしていたら新たな発見があるわ。時間をおいてことあるごとにログインしてみているだけで，別にそんなにプレイはしませんから。ただ，決めつけないでおこうと思ってるだけで。またでは来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4：「三國志14」
Nintendo Switch：「あつまれ どうぶつの森」
iOS：「龍が如く ONLINE」
iOS：「ハンドレッドソウル」
iOS：「ウイニングイレブン カードコレクション」
iOS：「マリオカート ツアー」

■■男色ディーノ（プロレスラー）■■ ディーノ選手が所属するDDTプロレスは，4月4日に千葉・2AWスクエア大会「DDT UNIVERSE LIVE！ April fool 2020」を無観客で開催し，その模様を動画配信サービス「DDT UNIVERSE」で生中継します。ディーノ選手も試合に出場予定で，現在のところ対戦カードは発表されていませんが，「ぶっつぶす」とのことです。