連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第538回「シンプルであることのすがすがしさ」
この連載を始めておそらくもう10年以上は経つんだけども,先週あらためてこの連載について考えて,そして気付いたのよね。このところどうも小難しいことを書きすぎている,と。反省しかないわ。
ちょっと前までだったら青年の主張的なとらえ方もできたんだけど,もう私も40代だからね。ただの中年の愚痴や説教になりつつあるじゃねーか,と。そんなことに今さらながらに気付いたの。
だから,なるべくシンプルにゲイムを紹介するように心掛けるわ。書きたいことを書いているうちにこうなったわけだから,どれくらい気を使い続けられるかは分かんないけどね。
「ハコボーイ!」はもともとニンテンドー3DS用に発売されたタイトルで,今作はNintendo Switch用。もともとシンプルなパズルアクションゲイムとして人気を博したシリーズの最新作である……ということは知っていたんだけど,私,プレイしていなかったのよね。
任天堂印のゲイムに対してよくやってしまう,「どうせ面白いんでしょ?」って気持ちで発売当初には手を出さず,結局ついぞプレイする機会を得なかったという謎の行動。それをハコボーイ!でもやってしまっていたの。だってほら,「星のカービィ」シリーズと同じく,開発をしたのはハル研究所でしょ? そりゃ,遊ばなくても面白いことぐらい想像できますわな。
そんな私が今回,ハコボーイ!&ハコガール!に手を出したのは,まさに冒頭に語ったシンプルさに惹かれたからなの。色彩豊かな表現ができる今のゲイム機でタイトルで,ここまで少ない色で表現をしているのは,どういうこと? っていう興味。
で,実際にプレイしてみるとまあ面白いこと。ルールはシンプル。でも,操作感を含めて,ものすごく繊細。頭を使うパズル要素と,それでいてゲイム機でないと表現できないアクションの楽しさを兼ね備えているの。ヤること自体はシンプルなのに,こんなに面白いのはすごい。
シリーズもののタイトルに途中から触れたとき,「なんで前作からプレイしてなかったんだろう?」って後悔しちゃうことがあるんだけど,今作もそう。なんでニンテンドー3DSではスルーしていたんだろう……。めちゃくちゃ面白いわ。
絶対に面白いはずなのよ。想像はできるの。Joy-conを分け合ってプレイしてキャッキャできる姿が。そういう面白さがあるのは想像できるんだけど,どうしても私がそうやって遊んでいる姿を想像できない。友達の顔が想像できない。つらすぎる。
……それでもこのゲイムをプレイしたのは後悔していないわよ。一人でも十分に面白いから。シンプルで面白い。そして,複数人でも(きっと)楽しめる。いつでも遊べるようにNintendo Switch本体にダウンロードしておきたいタイトルの一つなんじゃないかしら。それほどまでに衝撃的だったわ。
シンプルなのに中毒性がある。セリフがないのにストーリー性も感じられる。いや,ホント素晴らしい。これぞゲイム。イヤ,もちろん複雑なゲイムも面白いのよ。でも,40前後のおっさん的にはコンピューターゲイムのスタートってこんな感じだったなって思い出せる感じ。昔も今も,シンプルなゲイムはしっかり面白いってことを教えてくれる作品よ。そのうえで,ちゃんと現代風に洗練された形になっているのも好印象。
私のように,「どうせ面白いんでしょ?」と思いながらもスルーしてる人には強くオススメ。ちゃんと面白い。
というわけで,今週はシンプルにハコボーイ!&ハコガール!について語ってみました。シンプルなパズルアクションゲイムってまだまだ新しい遊びがあるんだね。そこに感動した一週間でございました。
それでは今週はシンプルにこの辺で。……シンプルに書くのが……怖い……。この恐怖に耐え切れたら来週もシンプルに書きます!
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」
Nintendo Switch:「ハコボーイ!&ハコガール!」
iOS:「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」
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ハコボーイ!&ハコガール!
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