連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第438回「切り札投入」
ということは,アレですね。今週はついに切り札を投入することにいたしましょう。切り札ってなんだ? と言われると,ずっと温めてきたゲイムをついに紹介するっていう,ただそれだけって話なんだけど。
やっぱ人間,切り札って大切だと思うのですよ。これを読んでいる人の中で,自分に自信を持てない人がいたとしましょう。それはね,切り札がないからだと,しがない色物インディープロレスラーである私は考えます。
なので今週は,私が切り札を出すと同時に,“簡単にできる切り札の作り方”を伝授いたしましょう。切り札があれば,自信がつく。要は,「自分にはまだ切り札がある!」という心の余裕を生む作用があるわけですよ。逆に言えば,心に余裕を持たせるために切り札を持つという考え方でいい。
もうね,最初から種明かしをしてしまうとね,切り札自体は別に何でも構わないのですよ。なぜなら,今,精神的にボロボロで,いいことがなくて,運の巡りもよくない。そういう人が「まだ自分にはこれがある!」と自分に言い聞かせるためのものだから。
だから,簡単にそのカードを切るのは良くない。とっておきというか,相当に追い詰められた状態で初めて出すもの,もっと言うと,出さなくて済むなら出さないほうがいいものだから。繰り返しになるけど,「自分は切り札を持っている」という事実が重要なのですね。
ということを踏まえて,切り札を作る方法をお教えしましょう。それはね,ズバリ秘密を持つことなのです。特技でもいいし,資格でもいいし,なんなら趣味でもかまわない。誰にも言ったことのない秘密を持てば,それが自分にとっての切り札になり得るの。本当に何でもいいわ。なんなら悪事でも。ただ,悪事でもいいっちゃあいいんだけど,それだと罪悪感が生まれちゃうじゃない。そうすると別の意味で自分を追い込んじゃうから,積極的にオススメはしないわ。
それよりむしろ,どうでもいいことのほうがいいわね。本当はすごく特殊な性的嗜好の持ち主であるというのでもいいし,実はクラシック音楽が好きというものでもいい。本当に何でもいいの。誰も知らない自分がいることさえ自覚していれば,それは切り札になり得るの。底が知れない人ってカッコいいじゃない。それは,底を見せないからカッコいいのね。本当に底が深いか浅いかなんて,極端な話,どうでもいい。まだ見せていない部分があるってことが重要なのね。
そして,それが自分を支えてくれるときがある。「世の中は自分を必要としていない」って思ってしまったときであれ,「それでもまだ自分が世の中に見せていない部分がある」って思えると,少しは楽になるからね。ハッタリでも何でもいいの。世の中に対して強がりたきゃ,切り札を持っておいたほうがいいって話。
私,この連載ではなるべく新作のゲイムを紹介したいのね。でもこのゲイムって,去年の3月に配信がスタートしていて,前述のとおりTVCMもかなりヤっているわけだから,知っている人は多いはず。もちろん遊んだ人だって多いでしょうよ。そんなゲイムを今さら,私が紹介したところで……ねえ? って。
とはいえ,ここ数か月毎日遊んじゃってるぐらい面白いから,どこかのタイミングで紹介したいなぁと。そういう意味で,切り札として心の中にしまっておいたの。そんな切り札を,なぜ今回投入することになったのか……については,お察しいただければと。
あらためてゲイムの紹介をするとですね,一言で言えば世界中の誰かとマッチングして3分で敵のタワーを落とすっていうゲイム。一応はカードゲイムってことになるのかな? 約70種類にも及ぶユニットカードから8枚選んで自分のデッキを構築して,相手のタワーを攻略していくのね。
そして,ユニットカードは育てることもできるの。例えば,同じカードを一定数集めればレベルアップするんだけど,レベルアップにはゲイム内通貨が必要になるので,そのやりくりも考えなきゃいけない。ここは,自分が使うカードを優先的に強くしていくのが基本でしょうね。そうして構築したデッキで,世界中のプレイヤーとの対戦に臨むって寸法ね。
で,対戦のルールはさっきも述べたとおり,タワーの落とし合いなのよ。タワーは,落とされたら即終了のキングタワーと,左右に一つずつ配置されているアリーナタワーの合計三つ。3分で決着がつかない場合は落としたタワーの多いほうが勝利。
これがまた絶妙なルールで,相手のアリーナタワーを一つ落としてあとは防衛に徹する勝ち方もあるわけね。ボクシングで言うと,キングタワーを落とせばKO勝ち,3分経過での優勢勝ちすなわち判定勝ち。この二つが勝利条件となるの。
この要素によって,心理的な駆け引きが生まれるのね。いつ守り,いつ攻めるのか。自分が劣勢の場合,一発逆転を狙うのか,あるいはひとまず延長まで視野に入れるのか。相手のデッキはどのような構成なのか。3分(+延長)の間,考えることがとても多くて,駆け引きも重要なゲイムなのね。いつどこで攻勢を仕掛けるか。対人だから,毎回展開が変わる。それこそ,切り札をいつ出すか。自分のユニットの特徴を知って,試合中に臨機応変に活用していく。そういうゲイム。
こう書くと複雑なゲイムのように思うんだけど,操作自体は画面をスライドするだけだから簡単よ。タイミングが重要なだけで,これに関しては慣れていくしかないわね。すぐ慣れるし。もちろん課金要素はあるんだけど,重要なのは駆け引きだから,お金を使うかどうかはマストじゃないわ。世界中の人がプレイしているから,すぐに対戦相手見つかるし。オススメです。
癖もないし,負けたら悔しいし,勝ったら嬉しい。こういうプレイしていてシンプルに感情が動くゲイムは面白いんです。人間,喜怒哀楽の何かしらの形で感情が動いたとき,生きているって実感できるでしょ。そういうゲイムなのですよ。
さあ,切り札を出してしまったわ。また別の切り札を探さなきゃ。切り札なんか,出してしまったらまた作ればいいんですよ。切り札って,勝つために持つんじゃない。自分らしく戦うために持つもんなんだから。失敗したら別の切り札を持ちゃいいの。勝つときもあれば負けるときもある。けど,勝つことを目指す。そう,自分らしく戦うことが大切なのです。そのための切り札。
……という,もっともらしいことを言ってまとめるのがこの連載の切り札なのでした。大丈夫! 私にはまだもう一枚切り札ゲイムがあるから。この切り札を出すことがないよう,来週までに新しいゲイムをプレイしておくとするわ。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「ソルト アンド サンクチュアリ」
PlayStation Vita:「GOD WARS 〜時をこえて〜」
Nintendo Switch:「ARMS」
ニンテンドー3DS:「アライアンス・アライブ」
iOS:「クラッシュ・ロワイヤル」
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- 関連タイトル:
クラッシュ・ロワイヤル
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